神子元島灯台
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神子元島灯台(みこもとしまとうだい)とは、下田港南沖11kmにある神子元島(みこもとしま)に建つ灯台である。
[編集] 概要
- 標識番号:2447(F(国際番号)6290)
- 位置:北緯34度34分19秒、東経138度56分41秒
- 標高:約30m
- 灯台の全高:23m
- 海面からの灯高:51m
- 実効光度:282,000カンデラ
- 等級:第3等群
- 灯質:群閃白光 16秒毎に2閃光
- 光達距離:19.5海里(約36km)
幕末に列強との間で結ばれた改税約書に基づき建設された条約灯台8基(観音埼、野島埼、樫野埼、神子元島、劔埼、伊王島、佐多岬、潮岬)のうちのひとつ。竣工は明治3年旧暦11月11日(西暦1871年1月1日)で、初点灯には明治の元君、三条実生、大久保利通、大隈重信、英国公使ハリー・パークスが来島し立ち会っている。灯台建設の監督はスコットランド人のリチャード・ヘンリー・ブラントン。下田から切りだされた伊豆石を精緻に積み重ね、目地には日本初の速成セメントが使われている。石造灯台では我が国最古の現役の灯台であり、国際航路標識協会(IALA)が選定した「世界歴史的灯台百選」のひとつでもある。
速成セメントに経年および風波による劣化が診られるため、耐震補強を兼ねて1996年に、炭素繊維を使って灯台全体を補強する工事が行われた。また2007年3月現在、電源設備を中心とした改修工事が進められている。