野島埼灯台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
野島埼灯台(のじまざきとうだい)は、千葉県房総半島の最南端野島崎に立つ、白亜の八角形をした大型灯台で、「日本の灯台50選」にも選ばれている。周辺は、南房総国定公園に指定されていて、雄大な太平洋のパノラマが展開している。
目次 |
[編集] 歴史
- 1866年(慶応2)5月に、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国と結んだ「改税条約」(別名、江戸条約)によって建設することを約束した8ヶ所の灯台(観音埼、野島埼、樫野埼、神子元島、剱埼、伊王島、佐多岬、潮岬)の一つ。これらを条約灯台とも呼ぷ。
- 1870年(明治3)1月22日<旧暦では明治2年12月18日>、観音埼灯台に続いて、日本の洋式灯台では2番目に初点灯した。野島崎は東京湾に出入りする船舶に とっては、昔からの重要ポイントだったので、他に先立って建設された。F・L・ヴェルニーを首長とするフランス人技師たちの設計によって建設された当初は、白色八角形のレンガ造灯台で、基礎から灯火までが30mの高さ、フランス製の第1等フレネル式レンズを使用した第1等灯台で、石油灯器の6,500カンデラだった。
- 1922年(大正11)9月1日、関東大震災で、地上6mの所で折れて、大音響と共に倒壊。
- 1925年(大正14)8月15日に、現在の白色塔形(八角形)コンクリート造で、再建される。
- 1945年(昭和20)太平洋戦争の攻撃で大きな被害を受ける。
- 1946年(昭和21)11月12日に完全復旧。
[編集] 概要
- 航路標識番号 1910 [F6456]
- 位置 (北緯 34度54分06秒 東経 139度53分18秒)
- 塗色・構造 (白色 塔形 コンクリート造)
- レンズ (第2等フレネル式)
- 灯質 (単閃白赤光 毎15秒に1閃光)
- 実効光度 (73万カンデラ)
- 光達距離(17海里<約32km>)
- 明弧 (254度から101度まで)
- 高さ<地上~塔頂> (29m)
- 標高<平均海面~灯火> (38m)
- 初点灯 (1870年(明治3)1月22日)
- 所在地 (千葉県安房郡白浜町白浜630)
- 管轄 (海上保安庁第三管区海上保安本部)
[編集] 付属施設
- 無線方位信号所(レーマークビーコン)
[編集] 一般公開
一般公開(有料大人150円、小人20円)されている参観灯台で、上まで登ることができ、太平洋を一望の下にすることが出来る。
[編集] 灯台資料展示館
灯台資料展示館(愛称「きらりん館」)も併設されていて、この灯台の歴史、機能・役割などを学べ、以前烏帽子島灯台で実際に使われていた第2等フレネル式の灯台レンズなど貴重な灯台関係資料も展示されている。
[編集] 地理
[編集] アクセス
- 館山駅経由:JR内房線館山駅下車、白浜行きバス 野島崎灯台下車
- 千倉駅経由:JR内房線千倉駅下車、白浜行きバス 野島崎灯台口下車
- 高速バス 房総なのはな号:東京駅八重洲口~安房白浜
- 京成バス:千葉みなと駅・千葉中央駅・千葉駅~館山駅・白浜・野島崎
[編集] 周辺施設
- 道の駅白浜野島崎
- 厳島神社