私学の雄
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私学の雄(しがくのゆう)とは日本において私立学校が自らの尊称として使用することの多い語句である。
[編集] 使用例
一般的に私学の雄というと早稲田大学、慶應義塾大学を差し、この2校を指して私学の両雄といわれることが多い。例えば、全国の大学案内と出身者を掲載紹介している「出身大学情報パック」(実務教育出版、1991年)では、早稲田大学、慶應義塾大学を「我が国私学の雄」と紹介している。これはこの両大学がお互いに強烈なライバル意識を持っているほか、早くから政界・財界・学界等への影響力を持っていることからであると推測される。
この2校のほかに関西大学、同志社大学、東邦大学、南山大学、日本大学、日本医科大学、法政大学、明治大学、立命館大学等が自らを私学の雄と称している。
さらに「○○地方における私学の雄」であるとか「○○学における私学の雄」などと分野や地方名を付けて自らを「私学の雄」であると呼称している私立学校は多数存在しており、地方によっては単純に「私学の雄」というと早稲田大学や慶應義塾大学ではないことがある。その場合、早稲田大学や慶應義塾大学は「東京の私学の雄」などといわれる。例えば、同志社大学・立命館大学・関西大学では「関西私学の雄」と称したり、あるいは「関西私大の雄」と自称したりしている。また、東北学院大学は「関東以北の私学の雄」、南山大学は「中部地区の私学の雄」、西南学院大学は「九州地区の私学の雄」と謳っている。地方では私立高等学校も私学の雄と名乗るケースが多く、洛星高等学校は「京都の私学の雄」、山陽高等学校は「広島私学の雄」と名乗っており、これ以外にも多数の使用例がある。
[編集] 基準
こうした状況から私学の雄という用語自体は、非常に使用頻度の高い用語であるが、基準が曖昧で確固たる私学の雄という用語を名乗るための具体的な基準は特に決まっているわけではない。そのため名乗ること自体はどの私立学校でも可能である。また、私立学校をユーザーに抱える企業が導入事例を紹介する際にその私立学校を称える良い形容詞として使われ、それが浸透したというケースもある。