肝属川
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
肝属川 | |
---|---|
水系 | 一級河川 肝属川水系 |
延長 | 34 km |
水源の標高 | 1,182 m |
平均流量 | 34.6 m³/s(俣瀬) |
流域面積 | 485 km² |
水源 | 高隈山地御岳(鹿児島県) |
河口(合流先) | 志布志湾(鹿児島県) |
流域 | 鹿児島県 |
肝属川(きもつきがわ・肝付川とも表記)は、鹿児島県南東部、大隅半島中部を流れる肝属川水系の本流で、一級河川。上流部を鹿屋川と称する。
目次 |
[編集] 地理
[編集] 歴史
明治以前において下流部は蛇行が激しく堤防がほとんどない原始河川に近い状態であった。このため大雨が降るたびに氾濫原の平野全体が水没する有様であった。1914年(大正3年)の桜島大正大噴火によって流域に大量の火山灰が降り積もり、河床が上昇し危険な状態となったため1915年(大正4年)から住民の手によって改修工事が始められたが水害を抑えることができず、堤防の建設と流失が繰り返された。1937年(昭和12年)から国が主体となり本格的な改修工事が始まったが、1938年(昭和13年)10月15日に台風による大水害が発生し、死者278名、行方不明者177名の大惨事となった。このため改修計画は大幅に変更され蛇行の直線化が進められることになった。工事は長期計画で行われ、1963年(昭和38年)にほぼ完成した。1967年(昭和42年)5月25日に一級河川に指定され、1996年(平成8年)には鹿屋市内のシラス台地を貫く鹿屋分水路が完成している。度重なる改修工事によって直線化が進んでいるが、市・町境や自然堤防に立地する集落の分布に往時の面影をみることができる。
[編集] 流域の自治体
- 鹿児島県
[編集] 主な支流
市町名は流域の自治体。
- 姶良川:鹿屋市
- 串良川:鹿屋市、東串良町
[編集] 並行する交通
[編集] 鉄道
[編集] 道路
[編集] 流域の観光地
- 鹿屋航空基地資料館
- 鉄道記念館(旧大隅線鹿屋駅跡)
[編集] 参考文献
- 国土庁土地局国土調査課編 『肝属川地域主要水系調査書(肝属川、その他)』 国土庁、1985年。
- 栄喜久元 『かごしま文庫15 かごしま・川紀行』 春苑堂出版、1994年、ISBN 4-915093-21-2。