自由主義史観
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自由主義史観(じゆうしゅぎ-しかん)とは、藤岡信勝・東大教授(当時)の唱えた歴史検証法。その攻撃対象を「自虐史観」と呼称する。
提唱者や支持者は、「大東亜戦争肯定史観」にも「東京裁判史観」・「コミンテルン史観」にも与しない立場を取っているとしている。一方、反対論者は「歴史修正主義」・「新皇国史観」と批判している。
また、歴史を動かす要因として「人物」を重視し、「『偉大な人物』が歴史を切り開く」との歴史観に立っている。戦後の日本では、要因として経済などのいわゆる「下部構造」を重視する歴史観が主流であるが、これへの反発と見ることもできる。
人物史重視の姿勢に一般的には「わかりやすい」との声もある。一方で当時の社会の動きなどを軽視した姿勢に疑問の声が歴史家から出ている。また、「自由主義史観」を提唱する人や支持する人たちには、歴史学の専門教育を受けた者は少数派であり、歴史学の専門家からは広範な支持は受けていない(自慰史観参照)。
なお、自由主義と銘打ってはいるが、必ずしも自由や民主主義を肯定してはいない。むしろ自由・民主主義・人権を表立って唱えることに否定的ですらある(例えば八木秀次の『反「人権」宣言』など)。
自由主義史観に立った「新しい歴史教科書市販本」や自由主義史観に肯定的な立場の「ゴーマニズム宣言」が中高校生の間でベストセラーとなった。
保守的傾向が強い宗教団体が強く推奨し、産経新聞もこの歴史観を推奨している。文芸春秋社、小学館、幻冬舎、PHP研究所、扶桑社(産経新聞、フジサンケイグループ)、展転社、飛鳥新社がこれに続く。
批判的見方
自由主義史観に批判的な人々は以下のよう評している。
- 個より公を唱え、道義を前面に押し出してくる。
- 儒教めいているが、弱者をいたわること少なく、権威的で、高圧的である。
- 女性、マイノリティー、在日コリアン、アイヌ民族に過酷である。
- 皇室典範改正問題でも、女系天皇反対の立場から積極的に容喙している。
関連項目
外部リンク
- 教科書が教えない歴史(自由主義史観研究会の公式サイト)
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