補給艦
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補給艦(ほきゅうかん)とは、他の艦船に対して燃料や武器弾薬を補給するための海軍の艦艇のこと。兵站面において、長期間の艦隊行動を支える艦船である。
大量の補給物資を搭載するための大型の艦船であり、物資搭載・移送のためのクレーンなどを装備している。他の艦船への物資補給には、ハイライン装置、インホール・アウトホール装置やスライディング駆動装置などを、また洋上給油にはスパンワイヤ装置、サドルワイヤ装置等の補給艦特有の装置を用いて洋上で補給物資の移送を行う。ヘリコプターを用いた貨物移送(Vertrep)も重視されつつある。また、戦闘艦艇に追随するための高い速力を発揮できるものもある。
補給艦の中で、主に燃料などを搭載する艦は給油艦・油槽艦(タンカー)、主に武器・弾薬などを搭載する艦は給兵艦、主に食料を搭載する艦は給糧艦とも呼ばれる。
2004年現在、海上自衛隊の補給艦は、インド洋に派遣されており、多国籍軍艦船への補給活動を行っている。
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[編集] 洋上補給の方法
洋上補給の代表的な方法は次のとおりである。
- マニラ・ハイライン法-艦艇間に索を渡し、張った索に人員を乗せた籠や物品を吊り下げて行う方法。比較的容易に人員・補給品の移載ができる。
- 改ハウスホール法-インホール、アウトホールの2本の索で軽量トロリを吊り下げて補給品移載を行う方法。軽量トロリの移動は補給艦側でインホール又はアウトホールを巻き出し。巻き込みを行う事により行われる。
- ストリーム法-改ハウスホール法にハイライン索を追加した方法。ハイライン索をラム・テンショナーにより調定された一定の張力で自動管制し。トロリを補給艦側のウィンチで自動管制する。
洋上給油にはストリーム法とクローズイン法が有る。