赤魔道士
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- 赤魔道士(あかまどうし)は、スクウェア・エニックスのゲームソフト・ファイナルファンタジーシリーズ(以下、FFシリーズ)に登場するキャラクタークラスや肩書きの一つである。FFシリーズでは、キャラクタークラスをジョブという。『FFIII』では赤魔道師と表記している。回復・援護を主体とする白魔法と、攻撃・相手の弱体化を主体とする黒魔法を使い、剣も扱う。本稿で記述。
- 赤魔道士 ロマンシング サ・ガに登場するミニオンが変装した姿。邪・闇術を使う。
- 赤魔道士 聖剣伝説に登場する旅人。
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[編集] 歴史
『ファイナルファンタジーIII』などのジョブシステムがあるシリーズではジョブの一つ。
[編集] 容姿
赤いマントを着用しており、赤い帽子を被っている。武器は、魔道士系ジョブでの例外の一つとして、力が比較的高く、剣などの打撃武器を扱うが、強力な剣は装備できない。
『聖剣伝説 ~ファイナルファンタジー外伝~』では、同じ容姿のキャラクターが、謎の男として登場している。
[編集] 作品ごとの個性
- ファイナルファンタジーシリーズ全般
基本的には「白魔法」と「黒魔法」が程度の低いものならある程度扱え、戦士としての能力も比較的高い万能型のジョブとして登場する。その性質から序盤では活躍するものの、終盤になるにつれて他の魔道士系ジョブと差が開き使いづらくなるため、器用貧乏型とも呼ばれる。『FFV』では、赤魔道士はもともと戦士であり、魔道士の力により魔法が扱えるようになったという設定がある。そのため魔道士としての資質は低いが、ある程度は万能であるために、一人で旅をする冒険者が赤魔道士を選択したという。
- ファイナルファンタジー
初めに「赤魔術士」があり、上位の「赤魔道士」になると覚えられる魔法が増える。白魔法・黒魔法はレベルが8まであり、赤魔術士のままでも赤魔道士になっても一部の魔法が扱えない。エンディングまで一貫して赤魔道士・赤魔術士なので、他のFFシリーズとは違い万能型としての機能はある程度保障されている。
- ファイナルファンタジーIII
風のクリスタルから得られるジョブ。白魔法・黒魔法はレベルが8まであり、赤魔道士はレベル4まで扱える。DS版ではレベル5まで扱えるようになり、装備品も増え、終盤にも活躍できる機会が得られるようになった。また、赤魔道士専用の剣がある。
- ファイナルファンタジーV
水のクリスタルから得られるジョブ。白魔法・黒魔法はレベルが6まであり、そのうちのレベル3まで扱える。また、2つの魔法体系を「白黒魔」という独立したカテゴリーで扱う。「白黒魔」とは別に、魔法を連続して使うことができるアビリティ、「連続魔」を覚えるためのポイントが大量に要るため、連続魔は赤魔道士を終盤で使用することに対してのモチベーションを維持させる役割に貢献している。
- ファイナルファンタジーIX
エキストラとして赤魔道士の男や赤魔道士の女という名称のキャラクターが登場する。「冒険者」というエキストラも赤魔道士とポリゴンモデルが同じで、『FFV』の設定を引き継いでいるものと思料する。ただし、彼らが赤魔道士であるかは明示されていない。
- ファイナルファンタジーXI
冒険者が初期から選べる基本ジョブの1つ。NPCにも赤魔道士は存在する。頻繁に変更が加えられるオンラインゲームという媒体であるため、サービス開始当初から大幅に性能がアップデートされている。初期こそ『FFIII』に似た器用貧乏な設計だったが、魔法詠唱が高速化するファストキャストや優秀な強化魔法・装備の追加でサポートジョブシステムを有効活用できる万能ジョブになった。
- ファイナルファンタジータクティクスアドバンス
人間族、ヴィエラ族がなれるジョブ。白魔法、黒魔法に限らず他の体系の魔法も扱え、ビショップの扱う「祈祷」と共通する魔法で、武器攻撃・魔法攻撃からの防御効果のある「バリア」や、錬金術士の扱う「錬金術」と共通する魔法で、相手を「毒」の状態にする、「ポイズン」が使える。また、相手を眠らす「スリプル」は、赤魔道士しか使えない魔法になっている。そのため、独立したカテゴリーは「白黒魔」ではなく、「赤魔法」になる。赤魔法には、『FFV』の「連続魔」と同じ効果の、「連続魔法」も含まれる。
- はたらくチョコボ
赤魔道士のホセがプレイヤーキャラクターの一人として登場する。パッケージイラストなどでは彼ばかりが大きく描かれており、主人公が特に設定されているわけではないにも関わらず、主人公であるかのような存在感を見せている。
[編集] 優劣関係にあるジョブ
『FFI』でゲーム開始時に選択できるジョブは、赤魔道士ではなく、赤魔術士である。赤魔術士は、白魔法・黒魔法を扱う点で赤魔道士と同一であるが、扱えるレベルの魔法に差がある。シナリオを進めると、赤魔術士は赤魔道士になることができる。(クラスチェンジという)。ゲーム開始時に赤魔術士として設定したプレイヤーキャラクターは、クラスチェンジにより初めてより高いレベルの白魔法・黒魔法が扱える。
[編集] 登場作品
- ファイナルファンタジーシリーズ
括弧内は職業が赤魔道士のキャラクター名。※印のついている作品ではジョブチェンジシステムで括弧内のどのプレイヤーキャラクターでもなることができる。
- ファイナルファンタジー※
- ファイナルファンタジーIII※(ルーネス、レフィア、アルクゥ、イングズ)
- ファイナルファンタジーV※(バッツ、レナ、ガラフ、ファリス、クルル)
- ファイナルファンタジーIX(赤魔道士の男、赤魔道士の女)
- ファイナルファンタジーXI※
- ファイナルファンタジータクティクスアドバンス※(人間族、ヴィエラ族)
- その他の作品
- はたらくチョコボ(ホセ)