ロマンシング サ・ガ
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ジャンル | RPG |
対応機種 | スーパーファミコン ワンダースワンカラー |
開発元 | スクウェア |
発売元 | スクウェア |
人数 | 1人 |
メディア | SFC:8Mbitカセット WSC:32Mbitカセット |
発売日 | SFC:1992年1月28日 WSC:2001年12月20日 |
価格 | SFC:9,500円 WSC:5,200円 |
売上本数 | SFC:98万本(日本国内) WSC:8万本(日本国内) |
『ロマンシング サ・ガ』(Romancing Sa・Ga)は、1992年1月28日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン用ロールプレイングゲームである。2001年12月20日には、「スクウェア マスターピース」シリーズの1つとしてワンダースワンカラー用の移植版が発売された。
サガシリーズにおけるゲームボーイ以外での第1作目であり、続編も制作されている。特にロマンシングサガシリーズ全体を指してロマンシング サ・ガと呼ぶこともある。一般的にロマサガと略される。
目次 |
[編集] 概要
ロマサガシリーズ第1作『ロマンシング サ・ガ』は、ゲームボーイの『魔界塔士Sa・Ga』から始まったサガシリーズの第4作である。販売本数約97万本。前作までのゲームボーイからスーパーファミコンに変わったことで、白黒からカラーとなった。また、公式イラストも藤岡勝利から小林智美に交代し、イメージチェンジをはかった。
任意のタイミングでシナリオ進行を行えるフリーシナリオシステムを採用した最初の作品である。フリーシナリオを実現するため、敵の強さを場所ではなく時間(実際には戦闘回数)で調節しているのが特徴である。これにより、序盤はどこに行っても弱い敵が、終盤は強い敵が現れるようになり、ルートを固定する必要が無くなった。また、イベントの発生や終了も戦闘回数で設定されており、時間を掛けすぎると手遅れになるイベントもある。時間と共に事態が進行して行く概念は、この時点のRPGでは珍しかった。
敵が全体的に強くなり、「ボスよりも強い雑魚」がうようよ登場するようになったのも本作からである。後のロマサガシリーズと比べると、戦闘における戦略性があまり高くないなど、まだ未完成の作品と言えるかもしれない。しかし、主人公を正義の味方の英雄にしてゆくことも、極悪非道な犯罪者に仕立て上げてゆくこともできるのが本作品の最大の魅力である。
8人の主人公にそれぞれ物語があり、選んだ主人公によってゲーム開始時の状況が異なる。しかし、ストーリーを進めるうちに他の主人公たちと出会ってゆき、どの主人公にも共通の展開になってゆく。
選んだ主人公によってイベントも変われば会話の内容も変わるというシナリオの作りこみ具合は、発売当時としてはかなりユーザを沸かせたものだった。主人公が悪人を制止するときも、「やめろ」「まちな」「やめなさい」「まて」「やめろい」「やめて」「まちなさい」「まてい」 など、きちんと八通り用意されていたのは心憎いというより他はない。ただ、ロムカセットの記憶容量節約のため、台詞を共有することも多く、一部を共有したために台詞回しがおかしくなっている場面もある。これは一部の地名やアイテムなども同様で、容量節約のため名前を本来の設定と変えた例もある。また、河津秋敏によると元々本作でフリーシナリオを導入するきっかけとなったのは、こういった会話のパターンを増やして楽しむ事から始まったという。
また、主人公それぞれにテーマ曲が用意されており、多くの町では主人公のテーマ曲が流れるため、同じ展開になる場面でも違った雰囲気でゲームが楽しめる。
戦闘では前列のメンバーは攻撃を受けやすく、後列のメンバーは多くの武器が敵に届かず攻撃できない。この並び方は戦闘前にあらかじめ、3×3のマス目にメンバーを配置して編成しておく。ただし、後方からモンスターに接触されると並び方が前後逆になり、横から接触された場合もその向きに応じた隊列となり本来の戦略が取れない状態になる。
戦闘で使った武器には熟練度が蓄積されていき、そのレベルにより必殺技を習得することができる。ただし、装備している武器を外すとその時点で熟練度は失われる。だが、一人が一度に装備できる武器が8個と多く、そのため新しい武器を装備するために今までの武器を外さねばならないようなケースは極めて少ない。「技を覚える」システムは形を変えて続編に引き継がれた。
技を習得している場合は技の使用可能回数が表示されるが、実際には(明示されていないが)後の作品で技力(WP)と呼ばれるパラメータが存在しており、その残量と技に設定された消費WPから使用可能回数が算出されている(例えば熟練度3以上の片手剣と熟練度3以上の両手剣を装備している場合、片手剣の方には「ハヤブサ斬り」、両手剣の方には「ボーンクラッシュ」が追加コマンドとして表示されているが、ここでボーンクラッシュを使用すると次のターンのコマンド入力時にはハヤブサ斬りの使用可能回数が2減っている事から、ボーンクラッシュはハヤブサ斬りの倍のWPを消費していると考えてよい)。また、後の作品で術力(JP)と呼ばれるMPに相当するパラメータが、本作では術の系統ごとに存在する。
移動は徒歩が基本で(アイシャとバーバラのみ、それぞれ馬と馬車での移動が可能。いずれも速度2倍の特典があるが、移動範囲は制限される)、海を越えた移動などは直接行うことはできない。
続編としてロマンシング サ・ガ2、ロマンシング サ・ガ3がある。ただしこれらの作品にストーリーとしてのつながりはなく、システム的なつながりしかない。
なお、同作品はリメイクされ、ロマンシング サガ -ミンストレルソング-として2005年4月21日、プレイステーション2にて発売された。
[編集] 主な制作スタッフ
- 河津秋敏 - ディレクター、システムデザイン、バトルデザイン、シナリオ
- 伊藤賢治 - 音楽
- 小林智美 - キャラクターデザイン
- 高井浩 - モンスターデザイン、バトルBGデザイン
- 渋谷員子 - OBJデザイン
- 北瀬佳範、高橋哲哉、井上信行 他 - フィールドマップデザイン
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
架空の世界「マルディアス」の物語である。昔、3人の邪神が神々の王と人間に戦いを挑んだ。そのうち2人は最後に降参したが、邪神サルーインだけは降参しなかった。神々の王は10個の宝石をつくり人間の英雄に与え、英雄は自らの命と引き換えにサルーインを封印した。これが伝説となった時代がゲームの舞台となる。
[編集] 登場人物
[編集] マルディアスの神々
- エロール
- 神々の父にして太陽神。
- ニーサ
- エロールの妻で大地と豊穣の神。
- ウコム
- 海神。船乗り達から信仰を寄せられる。
- シリル
- 森の神。巨木の姿を借り、森を守っている。
- エリス
- 銀の月と獣の女神。
- アムト
- 赤い月の女神。闇の力を抑える為にエロールに生み出された。
- ミルザ
- かつてサルーインを倒した人間の戦士。その偉業をエロールにたたえられ神の一員となった。
- デス
- 死を司る、破壊の女神サイヴァの骨から生まれた3邪神の長兄。現在はトマエ火山の奥深くにある冥府にいる。
- サルーイン
- 破壊を司る、破壊の女神サイヴァの心臓から生まれた3邪神の次兄にして最強の邪神。ミルザにより封じられた。
- シェラハ
- 闇の女王。破壊の女神サイヴァの髪から生まれた3邪神の末妹。薬指に「光のダイヤモンド」をはめられて魔力を封じられ、シェリルと名前を変えて各国の酒場で働いている。
[編集] 8人の主人公たち
- アルベルト
- ローザリアとバファルの境に位置するイスマス城の城主の息子。主人公たちの中で唯一の左利き。
- ジャミル
- エスタミルの盗賊。組織に属するのを嫌う。
- グレイ
- 財宝を求めて旅をする冒険者。
- ホーク
- サンゴ海を縄張とする海賊。
- アイシャ
- ガレサステップの遊牧民「タラール族」の族長の孫娘。
- クローディア
- バファル帝国の首都メルビル近郊の迷いの森で暮らす女性。実はバファル皇女。
- バーバラ
- ニューロードを旅する芸人一座の踊り子。
- シフ
- バルハラントに住むバルハル族の女戦士。
[編集] その他の登場人物
- ディアナ
- アルベルトの姉で、彼が主人公の時の初期メンバーの一人。ナイトハルトと婚約することになるが…
- ルドルフ
- イスマス城主で、アルベルトとディアナの父。モンスターのイスマス城襲撃により命を落とす。
- マリア
- アルベルトとディアナの母。ルドルフと運命を共にする。
- ダウド
- ジャミルが主人公の時の初期メンバーで盗賊仲間。中盤でパーティーから外れたいとぼやき、実際に外すと終盤にアサシンギルドの刺客として襲ってくる。
- ガラハド
- グレイが主人公の時の初期メンバーの一人。ローザリア出身の聖戦士。中盤以降「ねんがんの」アイスソードを手に入れ、アルツールに現れる。プレイヤーの選択肢によっては…
- ミリアム
- グレイが主人公の時の初期メンバーの一人。火の術法が得意である。自己中心的で、神経質。また、思い込みが激しい。エスタミル出身。
- ゲラ=ハ
- ホークが主人公の時の初期メンバー。トカゲ人間「ゲッコ族」の青年。
- オウル
- バファル帝国にある迷いの森で人知れず暮らす魔女。クローディアの育ての親。今際の際にクローディアに出生の秘密を話す。
- シルベン
- クローディアが主人公の時の初期メンバーの銀狼。 実は女神エリスの変身した姿。
- ブラウ
- クローディアが主人公の時の初期メンバーの雄熊。
- ネビル
- バファル帝国の近衛隊長。時期によっては、プレイヤーにジャンの捜索を依頼することがある。
- パトリック
- バファル帝国の財務大臣。金塊横領の罪に問われ謹慎となる。
- コルネリオ
- ローバーン公。妻はバファル皇帝の妹マチルダ。バファル帝国に起こる数々の事件の裏で暗躍する。
- ジャン
- バファル帝国の近衛兵。ネビルの部下。「ジャン救出作戦」のイベントで仲間になるが、イベント終了後に離脱。
- モニカ
- ローバーンに潜入中のバファル帝国軍人。ゲーム序盤でアルベルトを助ける。「ジャン救出作戦」のイベントの時に選択肢を2回間違えると…
- ファラ
- ジャミルの幼なじみで、彼に淡い恋心を抱いている。ジャミルの盗んだ分け前をいつも分けてもらっている。
- アフマド
- クジャラートの首長。首都エスタミルを統治している。色を好み、アムト神殿に密かにハーレムを作っている。中盤に発生する彼の娘(実はアフマドの愛人の一人)の救出イベントは、一連の四天王イベントの起点となる。WSC版では名前が「ドマファ」に変更されている。
- ハルーン
- かつてのクジャラートの首都タルミッタを統治している。水竜の力を借りるために水竜の祭りを復活させ、アフマドの娘を生贄として捧げようとする。WSC版では名前が「ルーハン」に変更されている。
- ブッチャー
- サンゴ海の極悪海賊。方針の違いから、ホークと幾度と無く衝突し、ホークを謀殺しようとする。
- エルマン
- 旅芸人の一座の会計係。バーバラと一緒に旅をしている。バーバラを主人公に選んだときのみ初期メンバーとして参加する。
- ナタリー
- 旅芸人の一座の歌い手。バーバラと一緒に旅をしている。戦闘には参加しない。
- ナイトハルト
- カール・アウグスト・ナイトハルト。ローザリアの皇太子。国王である病床の父に代わり、実質的にローザリアを支配している。北方の遊牧民族から「カヤキス(黒い悪魔)」と呼ばれ恐れられている。
- ニザム
- タラール族の族長。アイシャの祖父。伝承に従い、タラール族を連れてカクラム砂漠の地下に避難する。
- ジェフティメス
- カクラム砂漠の地下に住む地底人。土のトパーズを持って話しかけた場合、選択肢によってはプレイヤーに大地の剣を託すことがある。
- フラーマ
- バイゼルハイムを統治する火の術法使いで、主人公達にサルーインの復活の阻止を説き、火のルビーを託す。
- テオドール
- 「騎士団の剣」とうたわれる名将。ミルザブール城の城主でもある。「騎士団の誇りにかけて」のイベントで一時的に仲間にできる。
- コンスタンツ
- テオドールの一人娘。モンスターに誘拐されるイベントがある。終盤、一定条件を満たせば「おまもり」をくれる。
- ハインリヒ
- 「騎士団の盾」とうたわれる老騎士。オイゲンシュタットを統治している。
- ラファエル
- オイゲンシュタット一の剣の腕前を持つ青年剣士。コンスタンツと将来を誓い合った仲。コンスタンツが誘拐された時、彼女を守れなかった罪・背中から斬られていた罪に問われ幽閉されるが、プレイヤーによってコンスタンツが救出された後、罪を許され、めでたくコンスタンツと結ばれることになる。終盤に仲間にすると、サルーインを倒すまで(即ち、最後まで)パーティーメンバーから外すことができなくなる。
- ガト
- バルハラントにある「ガトの村」の村長。
- 四天王
- かつてミルザと共にサルーインと戦った巨大な怪物、タイニィフェザー、アディリス、フレイムタイラント、水竜のこと。要求を果たすと主人公たちに力を貸してくれるようになる。
- ミニオン
- サルーインが生み出したしもべ。各地に破壊と混乱を招く悪の手先。
- ウェイ=クビン
- 魔の島で人体実験をしながら不老不死の術を研究する魔術師。魔のエメラルドを持っている。
- サラキーン
- 巨人の里の族長。彼に認められると、巨人の里で買い物が出来るようになる。
- ハオラーン
- 各地のパブを放浪している謎の吟遊詩人。主人公達に道を示すが、その正体は…
[編集] 地名
- フロンティア
- クジャラートの北西に位置する、夢を追い求めて人々が集う未開拓の土地。
- クジャラート
- マラル湖周辺のクジャラート人による国家。海峡を挟んで二大陸にまたがる大都市エスタミルが首都であり、旧首都であるタルミッタおよびマラル湖周辺は最近は軽視され気味。現在の首長はアフマド。
- ローザリア
- クジャラートとバファルの間に位置し、最強の国力を持つ王国。現在は病気の国王に代わって皇太子ナイトハルトが実質的に統治。近年は北部の乾燥地帯の支配に乗り出している。
- ガレサステップ
- ローザリアの北に広がる草原。一角にはかつてミルザが試練を受けた地へとつながる祭壇がある。
- ウロ
- ガレサステップとカクラム砂漠の東にある町。北のノースポイントと南のクリスタルシティを結ぶ街道においてその中間点にある。東の山中で巨人の姿が目撃されている。
- カクラム砂漠
- ガレサステップの更に北に広がる砂漠。地底に古代人の集落がある。
- バファル
- 古い歴史を誇る帝国。皇帝の後継者争いの絡んだ権力者間の陰謀がうごめいている。首都メルビルの側には魔女の住む迷いの森がある。
- 騎士団領
- 騎士団が治安を守る土地だが近年は騎士道が軽んじられている。魔導師フラーマの住むバイゼルハイムがある。
- バルハラント
- 一面雪と氷に覆われた最南端の土地。バルハル族が住んでいる。
- アロン島
- 島の大半がジャングルで覆われた土地。トカゲ人間のゲッコ族が住む。
- リガウ島
- メルビルからのみ行ける、トマエ火山のそびえ立つ島。火山からは死の世界「冥府」へ行くこともできる。
[編集] 主な最強武器
- レフトハンドソード
- ミルザが邪神との戦いで使用した剣。左利きのキャラが使うと高い攻撃力を発揮する(およそ三割増しになる)。秘技は「不動剣」。
- ウコムの矛
- 海をつかさどる神ウコムの雷の力を秘めた槍。秘技は「雷撃衝」。サルーインですら「うごけない!」状態にさせるという付随効果を持つ。
- エリスの弓
- 獣と月の女神エリスの神秘的な力を持つ弓。秘技は「夢想弓」。
- 大地の剣
- カクラム砂漠の地底に住む古代人が守っている小剣。秘技は「大震剣」。
- アイスソード
- 氷の力を秘めた両手剣。トマエ火山のフレイムタイラントが恐れている。「ねんがんの アイスソードをてにいれたぞ!」と嬉しそうに語るガラハドに「そう かんけいないね」「殺してでも うばいとる」「ゆずってくれ たのむ!!」という究極の三択が表示されるアルツールの街でのワン・シーンは、本作を始めとする後世のフリー・シナリオ・RPGの究極のシンボルとして、今もなお多くのファンの語り草となっている。秘技は「冷凍剣」。
- アンバーの槌
- 琥珀が埋め込まれた打撃武器。秘技は「たたきつぶす」。
- ジルコンの斧
- ゲーム中最大級の攻撃力を持つ斧。秘技は「飛翔のうてん撃」。
- 聖杯
- エスタミルの地下に隠された魔道器。秘技は「奇跡の水」。アンデッドや悪魔にのみダメージを与えられる。
- 死の剣
- 死の神デスの持つ邪剣。秘技は「邪剣波」。デスがエロールに対抗するために作り出したものであるがゆえに、人間である主人公達には使いこなせない。
- オブシダンソード
- デスティニストーンの中で唯一の武器。秘技は「邪剣波」。基本攻撃力はトップクラスで、さらに攻撃時に防御と同じ効果の守備力が得られるため、一人旅の際に役立つ。
- サルーインソード
- サルーインが使用する邪剣。秘技は「撃剣波」。プレイヤーは入手不可能。オブシダンソードと全く同じ形状であり、また攻撃時防御効果もある。
[編集] デステニィストーン
デステニィストーンはかつてサルーインを封じるために使われた10種の宝石の総称であり、本作で登場する術の系統のそれぞれに存在する。反属性に対する耐性を持ったアクセサリ的防具であるものが多い。
- 火のルビー
- バイゼルハイムの魔術師フラーマが持っており、騎士団領のイベントをうまくこなしていけば譲り受けることができる。
- 水のアクアマリン
- 火の攻撃を防ぐ力がある。クリスタルレイクの奥に隠されている。
- 風のオパール
- アロン島に眠るキャプテンシルバーの財宝の一つ。
- 土のトパーズ
- カクラム砂漠の地下にあるニーサの祭壇に供えられている。
- 魔のエメラルド
- オービルの沖にある魔の島に住む魔術師が持つ。WSC版のみ入手可能(PS2版のミンストレルソングでも入手可能)。
- 幻のアメジスト
- 状態異常などを防ぐ力がある。ゲームの序盤で旅の吟遊詩人からバーバラの手に渡る。
- 気のムーンストーン
- アロン島にある「二つの月の神殿」の奥に隠されている。呪いを解く力がある。WSC版のみ状態異常などを防ぐ力もある。
- 邪のオブシダン
- 両手剣である邪剣オブシダンソードに埋め込まれており、バルハラントにある氷の城の地下に眠っている。造型はサルーインの持つ剣と瓜二つである。
- 光のダイアモンド
- 失われたとされているが、実際はシェラハの闇の力を封じるため彼女の指に付けられている。WSC版のみ入手可能(PS2版のミンストレルソングでも入手可能)。
- 闇のブラックダイア
- サルーインの下僕に破壊された(PS2版のミンストレルソングでは存在し、入手可能)。
[編集] バグ
このゲームはバグが多いのも特徴である。主なものに、
- 一つしか手に入らないアイテムをいくつも増やせる
- 同一キャラクターを2人以上仲間に出来る
- 一時的にしか仲間にならないキャラクターを最後までパーティに加えたままにする事ができる
- ボスキャラから逃げるだけでボスキャラが消え、ボスキャラを倒した後の宝箱を開けることが出来る
- 強制的に一方方向に移動される場所で強制移動に逆らって移動する
等である。またバグではないものの、効果の判然としないパラメータなど仕様面に幾分理不尽な部分がある感は否めない。「愛」や「魅力」の正確な意味が解明されたのは実に発売10年以上を経た2000年代に入ってからである。
なお、WSC版ではこれらのバグは改善されている場合が多い。しかしその一方で、入手不可のはずのアイテムを手に入れられるなど、SFC版にはない新たなバグも見つかっている。
[編集] レイディバグ
バグの多いこのゲームにおいてもっとも有名なバグが、ファンの間で通称「レイディバグ」と呼ばれているものである。レイディバグは、ホークが主人公のときに「とある場所に入る → 追い返される」を繰り返すと発生するバグで、彼の船レイディラック号が名前の由来である。これを行うと、見たこともない職業や敵の名前が出たり、「おょにいけ!」や「げじゃげじゃじゃ! フヒフ」や「ありがとう しんじてたよは しんじられん!」などのおかしなメッセージがながれたりするなど、様々な現象が起こる(ロムによっておこる内容が微妙に違うようである)。そのあまりのありえなさ、面白さゆえに、これのためにこのゲームをプレイしている人もいるほどだが、セーブデータが破損して消えることもあるので大変危険である。WSC版ではこのバグは解消されている。
[編集] WSC版の違い
- 移動中にダッシュ出来るようになった。ただしこれは時間を倍速化させたものであり、ダンジョンで使うと敵が追ってくる速度も倍になる。
- バグの多くが修正されたものの、新しいバグも増えた。
- シェラハ関連のイベントなどが追加された。それに合わせ、入手できるデステニィストーンが増加した(PS2版のミンストレルソングとはイベントの内容が異なっている)。
- パーティにまともにダメージを与える手段のなかったモンスターに攻撃手段が追加され、ダメージを与えてくるようになった。
- ハードの限界から、敵が密集すると処理落ちを起こす。そのため若干難易度が上がった印象を受ける。
- 歩行中にメニュー画面を開きづらくなった。ダンジョンで敵に追われている時に逃げながらメニュー画面を開いてセーブすることが困難。
- セーブファイルの数が増加した。
- キャラクターや敵モンスターの名前が一部変更された。
[編集] 漫画版について
徳間書店インターメディアより本作の漫画版が発売。著者は紺野さおりで、全2巻。巻数の都合もあってかストーリーは原作のゲームよりかなり省略・改変されている。
[編集] 参考文献
- キャラメル・ママ編 『Romancing SaGa 徹底攻略編』、NTT出版、1992年、ISBN 4871881520
[編集] 外部リンク
- 公式サイト(ワンダースワン版)
- ロマンシングサ・ガのキャラ名と地名の由来 個人サイト。
- 虎の巣 個人サイト。ゲーム中の現象に対して深い考察がされている。