阪急380形電車
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380形電車(380がたでんしゃ)は、かつて京阪神急行電鉄→阪急電鉄に在籍した小型の通勤形電車である。宝塚線用として1936年(昭和11年)に製造された。
[編集] 沿革
320形の増備車として製造された車両で、両運転台車である。320形より車体幅が50mm広くなっているほか、ウインドシルが平板となった。また、C#385には、試験的に押込形ベンチレータが試用された。電装品は、のちに登場した500形と同一である。
その後も宝塚線で使用されていたが、610系の製造に伴う電装品供出により制御車化され、320形の中間車として今津線で使用された。その後、1200系製造による300形の付随車化で発生した電気品を使用して、再び電動車化された。
晩年は今津線や伊丹線などの支線運用が中心となり、さらに昇圧改造の対象外とされた為、1967年(昭和42年)に休車になり、能勢電気軌道(現在の能勢電鉄)の平野車庫に留置された。
その後、1975年(昭和50年)に能勢電鉄への貸与が検討されたが、長期間屋外に留置されていた為に状態が悪く、結局C#383のみ貸与され、他の車両は現地で廃車解体された。ただ1両復帰したC#383は、1977年(昭和52年)に能勢電鉄に譲渡され、さらに1979年(昭和54年)に車体更新及び中間車化され、500形の中間車として使用されていたが、1985年(昭和60年)に廃車された。
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