防空軍
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防空軍(ぼうくうぐん)は、主として防空任務を司る軍隊である。一般に防空部隊の俗称として使われる他、旧東側諸国を中心に実際にこのような名称の軍隊を置いた国家もあった。なお、用語としては「防・空軍」ではなく「防空・軍」であるので注意が必要。前者であるとの誤解から、しばしば空軍と混同されることがある。また、資料によっては「国防軍」と誤訳していることもあるので注意。
[編集] 概要
ソ連を中心とする東側諸国では、ソ連で組織されたソ連防空軍(国土防空軍)を模範に原則として必ず防空軍が置かれた。ただし、国家規模の小さい国では空軍と一元化して「空軍及び防空軍」がおかれた場合もあった。防空軍は、ソ連の影響の強かった国の中でも特に東欧とアフリカ諸国で多く置かれた。
防空軍の主装備としては、冷戦時代後期には地対空ミサイルがその主兵装となった。それまでは、迎撃戦闘機も主兵装として運用されており、ソ連のように航空機をすべて空軍へ移管した場合を除き、防空用の航空機はつねに防空軍の主兵装であり続けた。
冷戦終結とソ連の崩壊後は、いくつかの国を除き基本的には防空軍は空軍へ統合される傾向が見られた。しかし、政治的な事情により防空軍の空軍への統合はスムーズに行われない場合も多かった。ロシア連邦では、ソ連8月クーデターで防空軍が反対派に加担したことからその政治的立場は著しく弱体化し、1998年にロシア空軍へ統合される形で消滅した。ウクライナなどその他の独立国家共同体国でも同様の傾向が見られた。珍しいのはカザフスタンで、同国では空軍は置かれず防空軍のみが存在している。旧ワルシャワ条約機構諸国でも防空軍は削減の対象となり、多くの国で空軍の一部門となった。
[編集] 主な防空軍
ソ連防空軍
ロシア防空軍
ウクライナ防空軍
ベラルーシ空軍及び防空軍
カザフスタン防空軍
ポーランド空軍及び防空軍
ブルガリア空軍及び防空軍
ユーゴスラヴィア空軍及び防空軍
[編集] 関連項目
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