風に吹かれて (ボブ・ディラン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「風に吹かれて」(かぜにふかれて)はボブ・ディランの代表曲の一つで、フォークの名作である。原題は Blowin' in the Wind。1962年。シンプルで力強い旋律と和声進行を持つメッセージソング、プロテストソングである。
ボブ・ディランは、フォーク歌手のオデッタが歌う「競売はたくさんだ(No More Auction Block)」のカヴァーをし、それをきっかけしてこの曲を作ったといわれている。ボブ・ディランの『ブートレグ・シリーズ 1~3』には、1962年にニューヨークの「ガスライト・カフェ」で、ディランが「競売はたくさんだ」を歌った音源が収められている。
ディランは曲の中で「何時の日になったら為政者が民衆の声を聞き、自由と平和と平等がもたらされるのだろうと歌う。友よ—」と歌い、続けて「吹く風の中にその答えはあるのだ」としている。
このディランの呼び掛けは、当時の若者に既成の社会構造から足を踏み出すことを促した。アメリカ合衆国だけではなく、日本においても広く聴かれ歌われた。
多くのミュージシャンによってカバーされており、スティービー・ワンダーやジュディ・コリンズといったフォーク歌手ではない人たちにもカバーされている。また、作曲のきっかけとなったオデッタによってもカバーされている。
[編集] 「風に吹かれて」が収められている作品
カッコ内はリリース年。
- 『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』(1963年)
- 『ザ・コンサート・フォー・バングラデッシュ』(1971年)
- 『偉大なる復活』(1974年)
- 『武道館』(1979年)
- 『ローリング・サンダー・レヴュー』(2002年)