龍泉洞
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龍泉洞(りゅうせんどう)とは岩手県岩泉町にある鍾乳洞。総延長1,200m(日本59位)。日本三大鍾乳洞に選ばれている。
全長は2.5km以上とも5km以上とも言われている。しかし実際には30年以上前に洞窟探検家が潜水事故を起こして以来調査されていないので、あくまでも予測の数値である。水深98mの第3地底湖、120m以上ある第4地底湖(未公開)、第5地底湖を持っていることで知られている。観光者向けに公開され、日本の天然記念物に指定されている。この研究の発展によって、岩泉町(龍泉洞)近くに、日本洞穴学研究所がある。最近では安家洞が、日本で最長の洞窟であると騒がれているため、龍泉洞は、それほど学術的には注目されていない(但し非公開にされている地域は、研究されているから除く)が、その美しさゆえに、デート・スポットとして、関東や近隣の都市から車で、多くの男女がやってくる。もし機会がよければ、洞窟内から、蝙蝠が飛び出すのを見ることができる。
観光整備工事中の昭和42年(1967年)に龍泉洞入口の向かい側に龍泉新洞が発見された。洞内から多数の土器・石器などが発見された。龍泉新洞はトレース調査により龍泉洞の下流部分にあたるとされているが、実際に水中部を潜り調査した事はない。だが、いくらかの調査に基づいて、龍泉洞の水が、再度地下にもぐりこみ、清水川の下を「第二の川」のように流れ、龍泉新洞の「泉」で湧いていることが判っている。おおよそ5分ほどで、龍泉洞のしみこむ地点から、龍泉新洞の「泉」まで、到達していると言われる。
龍泉洞の水は世界でも、有数の透明度を誇っていることでも有名。これは、地下深くに潜り込んだ沢の水が、地底湖で湧出するためである。良質の腐葉土によって、濾過され、また地中の石灰質を多く、溶かし込んでいるので、味がしっかりとしたものとなっている。名水百選に選定されている。
[編集] アクセス
- 岩泉町民バス小本線、安家洞線、三沢線で約10分、「龍泉洞」下車。
- 岩泉町民バス小本線で約45分、「龍泉洞」下車。
[編集] 歴史
- 1962年12月(昭和37年)-洞窟探検家による死亡事故
- 1967年(昭和42年)-龍泉新洞発見
- 1981年(昭和56年)-NHK特集「竜泉洞探検」撮影:須賀次郎
- 1998年(平成10年)-安家洞のテレビ番組前に潜水撮影(第1地底湖)