CLOVER (CLAMP)
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『CLOVER』(クローバー)はCLAMPによる漫画作品、およびそれを原作とするアニメ映画作品。
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[編集] 概要
1997年から1999年まで「Amie」(講談社)で連載され、1999年にアニメ化された。しかし、掲載誌の発行部数の伸び悩みなどにより、「Amie」は休刊。と同時に、漫画のほうも連載停止に追い込まれた。
2006年8月現在、単行本は第4巻まで発売。続刊発売のめどは立っていない様子。
ただ、2004年10月に発売されたパートワーク『CLAMPノキセキ』vol.2のCLOVER特集の中で、CLAMP自身が『CLOVER』は4部構成で第5巻、6巻で作品が完結するというコメントを発表した。
また、世界観が、映画『スワロウテイル』と似ており、影響を受けたのではないかと考えられる。(舞台がアジアを思わせる雑然とした国である点、胸に入れ墨のある歌姫が登場する点、国家に関わる仕事を任されるような人物がいる点、大人の女性と関わっていくことで少女が成長していくという点など)
ちなみに、公開当時、ラジオ等でCLAMPのメンバーは『スワロウテイル』を絶賛していた。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
元・軍人の和彦は絋将軍から不思議な少女・スウを妖精遊園地(フェアリーパーク)まで送り届けるよう頼まれる。
[編集] 登場人物
- 琉・F・和彦(りゅう・ふぇい・かずひこ)
- 元軍人で、銀月が率いる秘色部隊の副官を務めていた。スウを妖精遊園地へ連れて行く任務を受ける。右手は義手で、今回の任務にあたって様々な武器を召喚・装備できるようになっている。織葉の恋人で、彼女のことは3ヶ月かかって口説いたという。織葉が殺された後に退役し、裏界隈でいろいろな仕事をこなしていた。裏の世界に入ったのは織葉を殺した犯人を捜すためだと思われる。スウを妖精遊園地に送り届けるという依頼を、紘将軍から受けて、その仕事を全うし、スウの「最初で最後」の願いを叶える。無駄な殺しはせず、約束を守り、口は堅いという性格。右手が義手になったのは、過去にバルスと戦った時に失ったため。
- スウ (映画版の声優:坂本真綾)
- 魔法を使える子供の中で1人しかいない"四つ葉"のクローバー。それゆえ、悪用されないように隔離された環境で暮らしていた。彼女の名前である「スウ」というのは、数字で「4」のことを意味する。織葉の歌声に魅せられ、ファンとして電話をかける。入れ墨は左腿にある。4つの頃に軍の研究施設に多額のお金と引き換えに引き取られる。魔導士5人でも、その力に対抗できずに扱いかねていたことと、彼女に思われた人間は世界を手に入れるだけの力を手にすることと同様であったために、機械人形達に囲まれた鳥かごのような家で独りで暮らしていた。作中に出てくる「CLOVER」という歌は、スウと織葉で創ったもの。そのままずっと独りで生きるよりも、たった1つの小さな望みを叶えて幸せになりたいと願い、織葉の恋人であった和彦に、妖精遊園地に連れて行ってもらい、その願いを叶えたあと、崩壊していく遊園地に一人残り、自らの命を絶った。
- 銀月(ぎんげつ)
- "二葉"のクローバーである軍人。階級は中佐。秘色部隊の隊長で和彦の元上司だったが、現在でも交流は続いている。藍を引き取るために、頭に自爆装置を埋め込んでいる。入れ墨は左手首にある。スウの輸送にも和彦とは別に、紘将軍から、二人の護衛を依頼されていた。
- 藍(らん) (映画版の声優:谷山紀章)
- 「藍」というのは銀月が付けたもので、研究所にいたころは「C(ツェー)」と呼ばれていた。"三つ葉"のクローバーである双子の兄。銀月の元にいるということで、外に出ることを許されて、銀月と共に暮らしている。スウに力は及ばないものの、装置なしでの人の移動を可能にさせている。外に出ることは許されたが、研究所を離れると、長くても5年の命というリスクがついてまわり、実際に銀月の元で暮らしていた僅か2年の間に、子供から大人へと成長している。双子の弟「A(アー)」とは違い、従順で大人しい性格をしている。
- 白豹(ばるす)
- アズライト軍に所属する、和彦のかつての宿敵。スウを狙っている。和彦とは顔見知りで、彼のことを気に入っており、ふざけて「王子様」と呼んでいる。かつて和彦と戦い、その右手を切り落とした男。なお、彼の右手は剥製にして枕元に飾ってあるらしい。
- 織葉(おるは)
- 和彦の恋人。ライブハウスの歌手。"一葉"のクローバーで能力は自分の死ぬ日が分かるということ。入れ墨は胸にあり、そこを打ち抜かれて殺された。メジャーデビューはしていなかった歌手で、歌はマイナーウェーブにのみ流されていた。そのマイナーウェーブをスウが感じ取ったために、彼女とスウの交流が始まる。
[編集] 映画版
コミックの序章エピソードを基にしたミュージッククリップ的な短編作品。CLAMPアニメ初のフルデジタル制作。『劇場版カードキャプターさくら』との併映であった。2007年5月25日に、DVDとして「カードキャプターさくら THE MOVIE COLLECTION」(劇場版2本セット)と同時発売されることが決定している。
1999年8月21日公開。5分。
- 製作:バンダイビジュアル
- 配給:松竹
- 監督:高坂希太郎
- 演出:松尾衡
- キャラクターデザイン・作画監督:結城信輝
- 美術監督:山本二三
- 撮影監督:八巻磐
- 音響監督:本田保則
- 音響効果:倉橋静男
- 音楽:橋本一子
- アニメーション制作:マッドハウス