F-BASIC
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F-BASIC(エフベーシック)は、富士通が自社のパソコンブランドであるFMシリーズに搭載したBASIC言語。 当時としては、画像や音声を扱う機能が豊富であった。また、FM-7/77等に搭載されたF-BASICのコマンド画面では、行ごとにReturnキーを押さなくても画面上の全変更行が更新されたため、比較的スクリーンエディタ風の編集が出来た。
- F-BASIC v1.0, v2.0 (FM-8用) v2.0はDISK版のみの拡張仕様。
- F-BASIC v3.0~(FM-7/77シリーズ用) COLOR=文(カラーパレット)、PLAY文(MMLによる音楽演奏)などが利用できる。
- F-BASIC v3.3~(FM77AVシリーズ用) 4096色対応の画面モードが使えるようになる。
- F-BASIC v3.4~(FM77AV40EX/SX) 400ライン表示に対応したFM77AV40系BASICの最終形。
- F-BASIC v3.5(FM77L4) FM77L4用400ラインカードに対応したBASIC。発売はVer.3.3よりも古い。
- F-BASIC v4.0~(FM-11シリーズ用) 640x400ピクセルのグラフィックやワールド座標系が利用できる。
- F-BASIC v5.0(FM-11), v3.5(FM-77L4), v3.3L20~(FM77AVシリーズ),v3.4(FM77AV40シリーズ) プログラムに(JISコードではなく)直接日本語文字列を記述できるようになる。
- F-BASIC86 (FM-11、FM16βシリーズ用) 16ビット化(CP/M-86上で動作)。OPEN文がN88-BASIC風の書式を使えるようになる。画面編集の方式が他機種同様、Returnキーを押した行を入力したのと同じ効果となるが、edit命令で専用スクリーンエディタが起動する。また後に日本語の変数名と国語モードで日本語のコマンドが使えるようになった。
- F-BASIC86HG(FM-Rシリーズ用) MS-DOS上で動作。
- F-BASIC386(FM TOWNS用) 実行画面とは独立したスクリーンエディタを装備。スプライトやサウンドなどの機能が拡張された。コンパイラも発売された。
- GearBASIC(FM TOWNS用のGUI式の開発環境。TownsGEARのスクリプト) 行番号がない。
その後、Windows環境用にDOS-BASICをコンパイルして実行出来る F-BASIC コンパイラ for Windows 3.1や、F-BASIC V4.1などが発売された。これらWindows用F-BASICは、RS-232CやGP-IBなど機器制御を対象としており、いわゆるWindowsアプリケーションを主目的とはしていない。またWindows XP対応のバージョンも開発されなかった。F-BASICはWindows版V6.3が2006年3月末をもって販売終了となり、その役割を終えた。
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