I-DSI
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i-DSI(intelligent Dual Sequential Ignition)は、知能化二点位相差点火装置の略語。本田技研工業が開発し2001年6月にフィットに搭載し発売した。
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[編集] 概要
i-DSIより以前から燃焼室に点火プラグを2つ装備したエンジンは、航空機用では点火系の故障によるエンジントラブルを防ぐため、自動車用では、失火防止と急速燃焼を目的に日産Z型およびその後継にあたるCA型エンジン(ただしDOHCヘッドは除く)や、トヨタの3T-GTEUなどで採用例が有る。
i-DSIでは、さらに進化させ2点での点火タイミングに差を付ける、位相差点火させ急速燃焼させる事により、シリンダー内の燃焼圧力が従来エンジンより高くでき、低速回転域からの高トルクや、低燃費かつ低排出ガスが実現できた。
位相差点火技術は、ノッキングを抑える効果もあり、従来エンジンより圧縮比が高く設定できる効果が有る。i-DSIが位相差点火技術として国内初採用となる、海外ではメルセデス・ベンツのエンジンでi-DSIより以前に採用例が有る。
2001年6月、フィットに初採用し、1.3リッター(GD1、L13A)で10・15モード燃費23km/Lを達成、後のマイナーチェンジで24km/Lまで伸ばした。また同年12月、1.3リッターi-DSIにリーンバーン気筒休止VTEC機構、パラレルハイブリッドであるIMA機構を加えたシビックハイブリッドを発売、燃費は29.5km/Lを実現している。