PDCAサイクル
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PDCAサイクル(ピーディーシーエーさいくる, PDCA cycle, plan-do-check-act cycle)は、工業(製造業や建設業)などの事業活動において、生産管理や品質管理などの管理業務を計画通りスムーズに進めるための管理サイクル・マネジメントサイクルの一つ。第二次大戦後に、品質管理を構築したウォルター・シューハート(Walter A. Shewhart)、エドワーズ・デミング(W. Edwards Deming)らによって提唱された。このため、シューハート・サイクル(Shewhart Cycle)またはデミング・サイクル(Deming Wheel)とも呼ばれる。PDCAサイクルという名称は、サイクルが次の四段階からなることから、その頭文字をつなげたものである。
- Plan (計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する。
- Do (実施・実行):計画に沿って業務を行う。
- Check(点検・評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する。
- Act (処置・改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする。
この四段階を順次行って一周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように一周ごとにサイクルを向上させて、継続的な業務改善をしてゆく。この螺旋状のしくみをスパイラルアップ(spiral up)と呼ぶ。この考え方は、ISO 9000やISO 14000にも反映されている。
またビジネスシーンにおいては、このPDCAサイクルを生産工程のみならず汎用化させ、「仕事の基本」を言い表すためにも用いることが多い。 綿密に計画を立て、その通りに(軌道修正しながら)実践し、結果を評価し、改善し、次につなげるというサイクルは、まったく過不足なく仕事の流れを簡潔にいい表わしており、特に新人教育などでこれを事例を交えながら解説してあげることで、仕事とはどう進めるべきかを理解してもらえよう。
[編集] 関連項目
- PDSAサイクル
- マネジメント
- 品質マネジメント(w:Quality management)