あぐり
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『あぐり』は、1997年度上半期(1997年4月7日~10月4日放送)のNHK連続テレビ小説の一つ。全156回。同シリーズ第56作目。 主要な舞台は岡山県岡山市。
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[編集] 概要
美容家として知られる吉行あぐり(女優・吉行和子、小説家・吉行淳之介、小説家、詩人・吉行理恵の実母)の実話エッセイをモチーフに展開されたドラマ。(あぐり美容室のモダンな外観は、日本の近代建築史に残る実物に即したもの。ただし、戦後に全国チェーン店のオーナーになるといった設定等、多少脚色もある。)
ヒロイン・あぐり(田中美里)の美容師にかける情熱と、それを取り巻く人間関係を当時の時代背景等も絡ませて描いた。野村萬斎演じるエイスケが人気を集め、NHKに助命嘆願が届くほどだったという。前年に大ヒットした『ふたりっ子』の後続ドラマというプレッシャーも難なく跳ね除け、歴代朝ドラの中でも人気の高い作品として、現在においても高く評価されている。
[編集] 出演者
- 望月 あぐり(もちづき - ) - 秋定里穂→田中美里:幼いころから美に関心の強い少女だった。姉たちや父を相次いでスペイン風邪でなくし、一家破産。女学校に通っていた15歳のとき望月家に嫁ぐ。のちに上京して美容師となる。
- 望月 エイスケ(もちづき - ) - 野村萬斎:あぐりの夫。小説家。吉行エイスケがモデル。
- 望月 淳之介(もちづき じゅんのすけ) - 鎌田佳祐→柴田卓也→生田斗真→大根田良樹→山田純大:あぐりとエイスケの長男。戦争に動員されるが、持病の喘息のために無傷で送り返される。のちに小説家となる。吉行淳之介がモデル。
- 望月 和子(もちづき かずこ) - 新穂えりか→楯真由子→浜丘麻矢→馬渕英里何:あぐりとエイスケの長女。吉行和子がモデル。
- 望月 理恵(もちづき りえ) - 碇由貴子→前田未来→藤原まゆか:あぐりとエイスケの次女。吉行理恵がモデル。
- 辻村 燐太郎(つじむら りんたろう) - 野村宏伸:エイスケの文士仲間。
- 森 潤(もり じゅん) - 森本レオ:エイスケの文士仲間。辻潤がモデル。
- 上原 世津子(うえはら せつこ) - 草笛光子:カフェのマダム。文士を育てている。
- 中村 民子(なかむら たみこ) - 笹峰愛:あぐりの親友。軍人と結婚したが、未亡人となってからは雑誌編集の仕事をしている。
- 山神 鶴子(やまがみ つるこ) - 山田邦子:あぐりの担任の教師。
- チェリー山岡(ちぇりーやまおか) - 名取裕子:美容師。あぐりに美容の基礎を教える。山野千枝子がモデル。
- 山岡 真知子(やまおか まちこ) - 吉野紗香:チェリーの娘。
- 太田 とめ(おおたとめ) - 細川ふみえ:あぐりの弟子。
- 川村 晃(かわむら あきら) - 田村亮:あぐりの父。弁護士で、あぐりが幼少の頃に病気で他界。
- 川村 美佐(かわむら みさ) - 松原智恵子:あぐりの母。
- 川村 五喜(かわむら いつき) - 倉沢桃子→井原由希:あぐりの妹。
- 望月 健太郎(もちづき けんたろう) - 里見浩太朗:エイスケの父。岡山で建築業『望月組』を営む。
- 望月 光代(もちづき みつよ) - 星由里子:エイスケの母。
- 望月 苳子(もちづき ふきこ) - 磯野貴理子:エイスケの姉。
- 望月 勇造(もちづき ゆうぞう) - 若林久弥:エイスケの弟。
- 林 晃(はやし あきら) - 高嶋政伸:あぐりの再婚相手。新聞記者。辻復がモデル。
- 平山 真佐子(ひらやま まさこ) - 吉行和子:作家、あぐり美容院の客
- 磯部(いそべ) - 山本晋也:『望月組』の幹部。
- 妻五郎(つまごろう) - 苅谷俊介:『望月組』の幹部。
- 尚久(なおひさ) - 関口知宏:淳之介の親友。
- 南(みなみ) - 池内万作:淳之介の親友。
- 鈴木砂羽
- 三浦理恵子
- 大路恵美
- ナレーター - 堀尾正明アナウンサー
- 余談ではあるが、警察官役に高橋克実が出演した。
- あぐり女学生時代の警察署長役に同郷出身で警察マニアでもある映画評論家水野晴郎がゲスト出演した。
[編集] スタッフ
- 原作:吉行あぐり「梅桃(ゆすらうめ)が実るとき」
- 脚本:清水有生
- 演出:清水一彦、遠藤理史、大加章雅、大橋守、本木一博
- 音楽:岩代太郎
- テーマ曲:「素晴らしき日々へ」(作曲・岩代太郎)
- 制作統括:浅野加寿子
- 製作・著作:日本放送協会(NHK)
[編集] 関連項目
NHK 連続テレビ小説 | ||
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