おもひでぽろぽろ
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『おもひでぽろぽろ』は、岡本螢・刀根夕子の漫画および、それを原作としたスタジオジブリ制作の劇場アニメ作品。1991年7月20日公開。監督・脚本は高畑勲。英語作品名「Only Yesterday」。主題歌はアマンダ・マクブルーム作詞・曲の「THE ROSE」を高畑勲が日本語に訳した「愛は花、君はその種子」。
目次 |
[編集] あらすじ
東京の会社に勤めるタエコは東京生まれの東京育ち。27歳のある日、結婚した姉の縁で、姉の夫の親類の家に2度目の居候をしに出かける。山形へ向かう夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し、山形の風景の中で小学5年の自分が溢れ出す。
[編集] キャッチコピー
「私はワタシと旅に出る」(糸井重里)
[編集] スタッフ
- 原作:岡本螢、刀根夕子
- 脚本・監督:高畑勲
- 製作プロデューサー:宮崎駿
- キャラクター設計:近藤喜文
- 作画監督:近藤喜文、近藤勝也、佐藤好春
- 場面設計:百瀬義行
- 美術:男鹿和雄
- 音楽:星勝
- 主題歌:都はるみ
- 制作:スタジオジブリ
- 配給:東宝
- 時間:118分
[編集] キャスト
- タエ子(27歳):今井美樹
- トシオ:柳葉敏郎
- タエ子(小5時代):本名陽子
- タエ子の母:寺田路恵
- タエ子の父:伊藤正博
- タエ子の祖母:北川智絵
- ナナ子:山下容莉枝
- ヤエ子:三野輪有紀
- ツネ子:飯塚雅弓
- アイ子:押谷芽衣
- トシオの母:仙道孝子
- トコ:小峰めぐみ
- リエ:滝沢幸代
- スー:石川匡
- 広田:増田裕生
- あべくん:佐藤広純
- カズオ:後藤弘司
- キヨ子:石川幸子
- ナオ子:渡辺昌子
- ばっちゃ:伊藤シン
- トラヒゲ:永井一郎(カメオ出演)
[編集] アニメ映画作品の概要
宮崎駿曰く、アニメ化するには難解な原作で、高畑勲しか監督できないと企画を持ち込んだ。全編に徹底したリアリズムが貫かれ、舞台となった1982年の山形県山形市高瀬地区の様子や仙山線高瀬駅などが緻密に描かれている。また、1966年の描写においてもその当時の様子を徹底的なリサーチを元に描いており、特にブラウン管の中に登場するひょっこりひょうたん島についても、当時、ほとんど現存しなかった関係資料を血眼になって捜し求め、苦労の末に偶然、録音していたカセットの持ち主を探し出し、当時の内容を再現したほどである。
また、主人公であるタエコとトシオのキャラクターイメージも、今井美樹と柳葉敏郎を意図したデザインになっており、今井美樹と柳葉敏郎の音声を事前にレコーディングしてから、アニメを制作するというプレスコ手法をとるなどの大胆かつ手間隙をかけた内容となっている。
当初はこうした製作過程から、「アニメ化する必要があるのか」などといった否定的な意見も多く見られたが、時代と共に消え去る運命にある日本の情緒豊かな風景が、美しいアニメーションの絵として画面いっぱいに広がるシーンなどは、アニメ表現はこの上もなく成功している。また、今井・柳葉両名の好演もあり、人生の岐路に立った主人公が繰り広げるドラマは非常に感動的であり、本作はみどころの多い佳作に仕上がっている。
しかし、原作から脱線に脱線を重ね、しまいには日本の農業問題を露骨に提示することになった暴走ともいえる演出に、疑問の声がないわけではない。こうした姿勢は、後のジブリに大きな影響を及ぼすこととなった。
長編作品 |
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