ガニメデ (衛星)

ガニメデ (Ganymede) は、木星（ラテン語名ユピテル）のまわりを回る衛星のひとつ。太陽系に存在する衛星の中で最も大きい。ギリシア神話に登場する美少年、ガニュメデスの名にちなむ（ガニメデはそのラテン語名）。ガニュメデスが、オリュンポス十二神の給仕としてゼウス（ローマ神話ではユピテル）に近侍することから命名された。Jupiter IIIという名でも知られた。

この衛星はガリレオ・ガリレイによって発見されており、そのためイオ、エウロパ、カリストとあわせてガリレオ衛星と呼ばれている。

比較的明るい衛星で、双眼鏡でも観察できる。

小惑星にも(1036)ガニメデがあるので注意。

[編集] 表面

ガニメデの地表は、内側を回るエウロパと、外側を回るカリストの中間的な特徴を持っていると言える。

ガニメデの表面を特徴付けているのが、明瞭に区切られた明暗２種類の地形である。暗い領域にはクレーターが多く、地殻変動をあまり受けていない古い地域である。一方、明るい領域には溝のような地形（groove）が卓越しておりクレーターが少なく、暗い領域よりも後に作られた領域であると考えられる。溝地形は、表面に生じた引っ張り応力による正断層の集合と考えられているが、詳しい成因は良く分かっていない。似たような地形は同じガリレオ衛星であるエウロパや、土星の衛星エンケラドゥスにも見られる。

これらの地形の上に、さらに最近になって作られたクレーターが点在している。

[編集] 内部構造

ガニメデの内部構造の想像図

はじめガニメデの内部構造には諸説あった。しかし探査機ガリレオによる重力場などの詳細な調査の結果、ガニメデの内部は地球のようにいくつかの層を成していることが強く示唆された。現在ガニメデは、中心から、金属質の核、岩石の層、軟弱な氷の層、硬い氷の地殻という構造に分離していると考えられている。また、ガニメデの磁場や地表の活動とこの内部構造の間には関連があると見られている。

[編集] 作品

[編集] SF小説

『ガニメデの優しい巨人』(ジェイムズ・P・ホーガン）
『アレフの彼方』（グレゴリー・ベンフォード）
『航空宇宙軍史』（谷甲州）
『ガニメデの少年』（ロバート・A・ハインライン）
『ガニメデのクリスマス』（アイザック・アシモフ）

[編集] アニメ等

[編集] ゲーム

　『スタークルーザー』
　『重装機兵レイノス』

[編集] 関連事項

木星の衛星と環

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