クロード・ドビュッシー
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クロード・アシル・ドビュッシー(Claude Achille Debussy, 1862年8月22日 - 1918年3月25日)はフランスに生まれたクラシック音楽の作曲家である。代表作『海』や『夜想曲』などにみられる特徴的な作曲技法から、俗に印象主義音楽(印象派)の作曲家と称される。ただし、印象派(ないし印象主義)という表現はもともと、1874年に最初の展覧会を開催した新進画家グループ(モネ、ドガ、セザンヌら)に共通していた表現様式に対する揶揄表現が定着したものであり、音楽における《印象主義》も、若手作曲家の作品への揶揄の意味合いを込めて用いられた表現である。ドビュッシー自身も、出版社のデュランに宛てた書簡(1908年3月)の中で、この用語に対して否定的な見解を示していたことは注意する必要がある。
ドビュッシーはフランスイヴリーヌ県のサン・ジェルマン=アン=レーに生まれた。フルールヴィル夫人その他に基礎的な音楽の手ほどきを受けたのち、1872年から1884年にかけてパリ音楽院に在籍し、エルネスト・ギロー、オーギュスト・バジュ、アレクサンドル・マルモンテル、エミール・デュラン、アルベール・ラヴィニャックに学んだ。1884年にカンタータ《放蕩息子》でローマ大賞を受賞。翌1885年から1887年にかけて、イタリアのローマへと留学したものの、あまりイタリアの雰囲気には馴染めず、ローマ大賞受賞者に与えられる期間を繰り上げてパリにもどった。2度訪れたバイロイト音楽祭でワグネリズムの限界を感じ、パリで開かれた万国博覧会でジャワ音楽(ガムラン)を耳にしたことが、その後の彼の音楽に大きな影響を与えた。
目次 |
[編集] 略歴
- 1862年 - 8月22日 生まれる
- 1871年 - この年から3年ほど、モーテ・ド・フルールヴィル夫人にピアノのレッスンを受ける。
- 1872年 - パリ音楽院入学。以後12年在籍。ピアノをマルモンテル、ソルフェージュをラヴィニャック、和声学をデュラン、作曲法をギローに師事。
- 1884年 - ローマ大賞主席を受賞
- 1885年 - ローマに滞在。1967年に「発見」されたアンリ・ロビニューなる人物による「秘密文書」に書かれた事実が真実であるならば、この年より、(1918年に死去するまで)秘密結社シオン修道会の総長に就任したといわれる。
- 1887年 - パリに戻る
- 1888年 - 1度目のバイロイト行き
- 1889年 - 2度目のバイロイト行き パリ万国博覧会
- 1891年 - 2つのアラベスク
- 1894年 - 牧神の午後への前奏曲
- 1899年 - リリー・テクシエと最初の結婚
- 1905年 - 海、管弦楽のための「映像」。私事では、リリーと離婚。エマと同棲。長女クロード=エマ誕生。世間はリリーに同情的だったため、友人の多くを失うこととなる。
- 1910年 - 前奏曲集 第1集
- 1918年 - 3月25日 死去
- 1919年 - 娘クロード=エマ死去
[編集] 作品と表現
初期の作品であるカンタータ「選ばれた乙女」(1888年)や「ボードレールの5つの詩」(1889年)まではワーグナーの影響を見ることができる。しかしこの辺りの作品、特にヴェルレーヌと出会って以降の3つの歌曲、「忘れられた小歌」、「華やかな饗宴」第1集などでは、より明確に独自の書法へと変化していった。弦楽四重奏曲ト短調(1893年)においてはフリギア旋法だけではなく、様々な教会旋法を使用している。なかでも「牧神の午後への前奏曲」(1894年)、メーテルリンクの戯曲によるオペラ「ペレアスとメリザンド」(1893年頃着手し、完成は1902年)など同時代の作品から現れた全音音階の使用は、その後の独特のハーモニーの基盤ともなっている。また、これらの作品は規則的な律動にとらわれない書法の先駆けでもあり、それまでの西洋音楽の概念からは異色ともいえるものだった。
[編集] 主な作品
[編集] ピアノ曲
- フーガ(16歳の時に作曲された現存する最初の作品。1999年ウィーンの国立図書館で発見) - 1878年
- ボヘミア舞曲 (Danse bohémienne)(18歳の時の作品。フォン・メック夫人のはからいでチャイコフスキーに送ったが、未熟だと酷評された。死後発見) - 1880年
- 2つのアラベスク(2 Arabesques)(第1番、第2番) - 1888年~1891年
- 舞曲(シチリア風タランテラ)(Danse, Tarantelle styrienne)(後にラヴェルが管弦楽に編曲)- 1890年
- 夢(Rêverie)(冨田勲によりアレンジが施され、フジテレビジョンの放送開始を告げる音楽として1970年代後半まで使用された。) - 1890年
- ロマンティックなワルツ(Valse romantique) - 1890年
- マズルカ(Mazuruka) - 1890年
- バラード(Ballade) - 1890年
- ベルガマスク組曲 (Suite Bergamasque) - 1890年
- 前奏曲 (préludes)
- メヌエット (menuet)
- 月の光 (clair de lune)(ドビュッシーの曲の中で最もポピュラーな曲の1つ)
- パスピエ (passepied)
- 忘れられた映像 (Images oubliées)(死後発見,標題はドビュッシーが付けたものではない) - 1894年
- レント(憂うつに、そしてやさしく) (Lent (mélancolique et doux))
- ルーヴルの思い出(Souvenir du Louvre)(後に≪ピアノのために≫第二曲「サラバンド」に改作)
- 「もう森には行かない」の諸相(Quelques aspects de "Nous n'irons plus au bois")(≪版画≫第3曲「雨の庭」の前身。「(いやな天気だから)もう森へは行かない」はフランスの童謡。ドビュッシーはこの「諸相」、「雨の庭」、歌曲「眠りの森の美女」、「管弦楽のための映像・第3曲『春のロンド』」の合計4曲でこの童謡を用いている)
- ピアノのために (Pour le piano) - 1896年、1896年~1901年
- 前奏曲 (Prélude)
- サラバンド (Sarabande)
- トッカータ (Toccata)
- 版画 (Estampes) - 1903年
- 塔 (Pagodes)(「パゴダ」は仏教の宝塔を指す)
- グラナダの夕暮れ(La soirée dans Grenade)
- 雨の庭(Jardins sous la pluie)
- 喜びの島(L'Isle Joyeuse) (モリナーリにより管弦楽用に編曲されている。) - 1904年
- 仮面(Masques) - 1904年
- 映像 第1集 (Images) - 1905年
- 水の反映 (Reflets dans l'eau)
- ラモー礼讃('ラモーをたたえて'とも) (Hommage à Rameau)
- 運動 (Mouvement)
- 映像 第2集 - 1907年
- 葉ずえを渡る鐘 (Cloches à travers les feuilles)
- 荒れた寺にかかる月 (Et la lune descend sur le tample qui fut)
- 金色の魚 (Poissons d'or)
- 子供の領分 (Children's Corner - Petite suite pour piano seul)(娘のクロード=エマのために作曲されたもの。) - 1906年-1908年
- グラドゥス・アド・パルナッスム博士 (Doctor Gradus ad Parnassum)
- ジンボーの子守唄 (Jimbo's lullaby)
- 人形へのセレナード (Serenade of the doll)
- 雪が踊っている (The snow is dancing)
- 小さな羊飼い (The little shepherd)
- ゴリヴォーグのケークウォーク (Golliwogg's Cake-Walk)
- レントより遅く(La plus que lente (Valse)) - 1910年
- 2つの前奏曲集
- 前奏曲集 第1巻(Prélude 1) - 1909年~1910年
- 以下の曲名は一般の曲の曲名とは違い、各曲の最後に小さく記されている。
- デルフィの舞姫(...Danseuses de Delphes)
- ヴェール (...Voiles) ('帆'ともいう場合もある)
- 野を渡る風 (...Le vent dans la plaine)
- 夕べの大気に漂う音と香り (...Les sons et les parfums fournent dans I'air du soir)
- アナカプリの丘 (...Les collines d' Anacapri)
- 雪の上の足跡 (...Des pas sur la neige)
- 西風の見たもの (...Ce qu'a vu le vent d'ouest)
- 亜麻色の髪の乙女 (...La fille aux cheveux de lin)
- とだえたセレナード (...La sérénade interrompue)
- 沈める寺 (...La cathédrale engloutie)
- パックの踊り (...La danse de Puck)
- ミンストレルズ (...Minstrels)
- 前奏曲集 第2巻(Prélude 2) - 1910年~1913年
- 霧 (...Brouillards)
- 枯葉 (...Feuilles mortes)
- ヴィーノの門 (...La Puerta del Vino)
- 妖精たちはあでやかな踊り子 (...les fées sont d'exquises danseuses)
- ヒースの荒野 (...bruyères)
- 奇人ラヴィーヌ将軍 (...général Lavine - excentrique)
- 月の光が降り注ぐテラス (...la terrasse des audiences au clair de lune)
- 水の精 (...ondine)
- ピクウィック殿をたたえて (...hommage à S. Pick Wick)
- カノープ (...canope)
- 交代する三度 (...es tierces alternées)
- 花火 (...feux d'artifice)
- 前奏曲集 第1巻(Prélude 1) - 1909年~1910年
- 12の練習曲(12 Etudes) 作者による指使いがないことで有名 - 1913年~1915年
- 五本の指のための(pour les cinq doigts)
- 三度のための(pour les tièrces)
- 四度のための(pour les quartes)
- 六度のための(pour les sixtes)
- オクターブのための(pour les octaves)
- 八本の指のための(pour les huit doigts)
- 半音階のための(pour les degrés chromatiques)
- 装飾音のための(pour les agréments)
- 反復音のための(pour les notes répétées)
- 対位法の響きのための(pour les sonorités opposées)
- アルペジオのための(pour les arpeges)
- 和音のための(pour les accords)
[編集] 2台ピアノ・4手連弾のための曲
- 交響曲 ロ短調 (少年期の習作。第1楽章の4手連弾のみ現存) - 1880年~1881年
- 小組曲 (Petite suite) 4手連弾。ビュッセルによる管弦楽編曲版も有名。 - 1886年~1889年
- 小舟にて (En Bateau)
- 行列 (Cortège)
- メヌエット (Menuet)
- バレエ (Ballet)
- 6つの古代の墓碑銘 (6 Epigraphes antiques) 4手連弾。『ビリティスの歌』の1,7,3,10,8,12曲目より編曲。独奏版もあり。 - 1914年
- 夏の風の神、パンに祈るために(Pour invoquer Pan,dieu du vent d'été)
- 無名の墓のために(Pour un tombeau sans nom)
- 夜が幸いであるために(Pour que la nuit soit propice)
- カスタネットを持つ舞姫のために(Pour la danseuse aux crotales)
- エジプト女のために(Pour l'Egyptienne)
- 朝の雨に感謝するために(Pour remercier la pluie au matin)
- リンダラハ(Lindaraja)2台ピアノ。 - 1901年
- 白と黒で(En blanc et noir)2台ピアノ。 - 1915年
- 逆上して(Avec emportement)
- 緩やかにそして陰鬱に(Lent et sombre)
- スケルツァンド(Scherzando)
[編集] 管弦楽曲・協奏曲
- 交響組曲『春』 (Suite symphonique 'Printemps') - 1886年~1887年
- 最初の版には女声合唱があったが火事で焼失。のちにビュッセルによって1913年に編曲(管弦楽のみ)を一からやり直している。
- ピアノと管弦楽のための幻想曲 (Fantaisie pour piano et orchestre) - 1889年~1891年
- 神聖な舞曲と世俗的な舞曲 (Danse sacrée et danse profane) - 1904年
- 独奏ハープと弦楽合奏のための曲。
- クラリネットと管弦楽のための第1狂詩曲 (1re Rapsodie pour orchestre avec clarinette principale) - 1909年~1910年
- 「クラリネットとピアノのための~」であったものを編曲した。
- 管弦楽とサクソフォーンのための狂詩曲 (Rapsodie pour orchestre et saxophone) - 1901年~1908年
- 作曲者の死後の1919年にロジェ・デュカスによって管弦楽編曲が行われた。
- 牧神の午後への前奏曲 (Prélude à l'Après-midi d'un faune) - 1892年~1894年
- 夜想曲 (Nocturnes) - 1897年~1899年
- 雲 (Nuages)
- 祭 (Fêtes)
- シレーヌ (Sirènes)
- 第3曲には女性コーラス(歌詞なし)が入る
- 交響詩『海』 (La Mer) - 1903年~1905年
- 海上の夜明けから正午まで (De l'aube à midi sur la mer)
- 波の戯れ (Jeux de vagues)
- 風と海との対話 (Dialogue du vent et de la mer)
- 管弦楽のための映像(Images pour orchestre) - 1905年~1912年
- ジーグ (Gigues)
- イベリア (Iberia)
- 街の道から田舎の道から (par les rues et par les chemins)
- 夜の薫り (les parfums de la nuit)
- 祭りの日の朝 (le matin d'un jour de fête)
- 春のロンド (Rondes de printemps)
[編集] 室内楽曲
- ピアノ三重奏曲 (18歳の時、フォン・メック夫人の元で書かれた曲) - 1879年~1880年
- 弦楽四重奏曲 - 1893年
- 活気をもって、決然と(Animé et très décidé)
- 十分生き生きと、きわめてリズミカルに(Assez vif et bien rythmé)
- アンダンティーノ、おだやかに、表情豊かに(Andantino, doucement expressif)
- 非常にゆっくりと(Très modéré - Très mouvementé - Très animé)
- クラリネットとピアノのための小品 (Petite Piece pour clarinette et piano) - 1910年
- ビリティスの歌(Chansons de Bilitis) - 1900年~1901年
- パントマイムと詩の朗読の為の付随音楽。編成は2フルート、2ハープ、チェレスタ。
- フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ (Sonate pour flûte, alto et harpe) - 1915年
- チェロ・ソナタ (Sonate pour violoncelle et piano) - 1915年
- ヴァイオリン・ソナタ (Sonate pour violon et piano) - 1916年~1917年
[編集] バレエ音楽
- 遊戯 (Jeux) - 1912年~1913年
- 1幕。ニジンスキー台本。
- カンマ (Khamma) - 1912年
- 3幕。ピアノ譜のみ。オーケストレーションはケクランによる。
- おもちゃ箱 (La boite à joujoux) - 1913年
- 4場の子供用バレエ。ピアノ譜のみ。オーケストレーションはアンドレ・カプレによる。
- プロローグ - おもちゃ箱 - 戦場 - 売られる羊小屋 - お金持ちになってから - エピローグ
[編集] 歌曲
(カッコ内は詩人)
- 麦の花 (Fleur des blés アンドレ・ジロー) - 1878年
- 美しき夕暮れ (Beau soir ポール・ブルジェ) - 1880年
- 星の夜 (Nuits d'étoiles テオドール・ド・バンヴィル) - 1880年
- マンドリン (Mandoline ポール・ヴェルレーヌ) - 1882年
- 眠りの森の美女 (La belle au bois dormant ヴァンサン・イスパ) - 1890年
- 今はもう春 (Voici que le printemps ポール・ブルジェ) - 1883年
- 感傷的な風景 (ポール・ブルジェ) - 1883年
- 西風 (Zéphyr テオドール・ド・バンヴィル) - 1881年
- ロンドー (Rondeau アルフレッド・ド・ミュッセ) - 1882年
- 4つの青春の歌
- パントマイム (Pantomime ポール・ヴェルレーヌ) - 1882年
- 月の光 (ポール・ヴェルレーヌ) - 1882年
- ピエロ (Pierrot テオドール・ド・バンヴィル) - 1881年
- 顕現 (Apparition ステファヌ・マラルメ) - 1884年
- 中国風のロンデル (Rondel chinois 作者不詳) - 1880年
- 愛し合い、そして眠ろう (Amios-nous et dormons テオドール・ド・バンヴィル) - 1881年
- ジャヌ (Jane ルコント・ド・リール) - 1881年
- 声をひそめて (ポール・ヴェルレーヌ)
- 2つのロマンス (2 Romances ポール・ブルジェ) - 1891年
- そぞろな悩める心 (Lâme évaporée et souffrante)
- 鐘 (Les cloches)
- シャルル・ボードレールの5つの詩 (5 Poémes de Charles Baudelaire) - 1887~1889年
- バルコニー (Le balcon)
- 夕暮れの調べ (Harmonie du soir)
- 噴水 (Le jet d'eau)
- 黙想 (Recueillement)
- 恋人たちの死 (La mort des amants)
- お告げの鐘 (グレゴワール・ル・ロワ)
- 3つの歌曲 (3 Mélodies ポール・ヴェルレーヌ) - 1891年
- 海は美しい (La mer est plus belle)
- 角笛の音は (Le son du cor s'affige)
- 羊の群れと立ち並ぶ生垣は(L'échelonnement des haies)
- 艶なる宴 第1集 (Fêtes galantes 1 ポール・ヴェルレーヌ) - 1891年
- 声をひそめて(En sourdine)
- 操り人形 (Fantoches)
- 月の光 (Clair de lune)
- 庭の中 (Dans le jardin ポール・グラフォレ) - 1891年
- 叙情的散文 (Proses lyriques 作曲者自身) - 1892~1893年
- 夢 (De rêve)
- 砂浜 (De grève)
- 花 (De fleurs)
- 夕暮れ (De soir)
- 忘れられたアリエッタ (Ariettes oubiées ポール・ヴェルレーヌ) - 1886~1888年
- 忘れられた小歌 という場合もあり
- やるせなく夢見る思い (Ariettes oubiées I 'C'est l'extase langoureuse')
- われの心に涙降る (Ariettes oubiées II 'Il pleure dans mon cœur' 巷に雨の降るごとく)
- 露包む川面の木々の影 (Ariettes oubiées III 'L'ombre des arbres')
- 木馬 (Paysages beleges 'Chevaux de bois')
- グリーン (Aquarelles I 'Green')
- スプリーン (Aquarelles II 'Spleen')
- ビリティスの3つの歌 (3 Chansons de Bilitis ピエール・ルイス) - 1897~1898年
- パンの笛 (La flûte de Pan)
- 髪 (La chevelure)
- 水の精の墓 (Le tombeau des naïades)
- 艶なる宴 第2集 (Fêtes galantes 2 ポール・ヴェルレーヌ) - 1904年
- 無邪気な人たち (Les ingénus)
- 半獣神 (Le faune)
- 感傷的な対話 (Colloque sentimental)
- フランスの2つのシャンソン (Chansons de Franceシャルル・ドルレアン) - 1904年
- ロンデル - 時は脱いだよ、そのマント
- ロンデル - 喜びが死んでしまったから
- 二人の恋人の散歩道 (Le promenoir des deux amants トリスタン・シルミット) - 1904,1910年
- この暗い洞窟のほとり (Auprès de cette grotte sombre)
- 愛するクリメーヌよ、私の言うとおりにしておくれ (Crois mon conceil,chère Climène)
- 私は震える (Je tremble en voyant ton visage)
- フランソワ・ヴィヨンの3つのバラード (3 Ballades de François Villon) - 1910年
- 恋人に与えるバラード(Ballade de Villon à s'amye)
- 聖母に祈るために母の要請で作られたヴィヨンのバラード(Ballade que feit Villon à la requeste de sa mère pour prier Notre Dame)
- パリジェンヌのバラード (Ballade des femmes de Paris)
- ステファヌ・マラルメの3つの詩 (3 Poèmes de Stèphane Mallarmé) - 1913年
- ため息 (Soupir)
- 取るに足らない願い (Placet futile)
- 扇 (Eventail)
- もう家の無い子のためのクリスマス (Noël des enfants qu n'nt plus de maison 作曲者自身) - 1915年
[編集] オペラ、カンタータ、劇付随音楽
- ペレアスとメリザンド (Pelléas et Mélisande) - 1893~95年、1901~02年
- 5幕15場のオペラ。メーテルランクの戯曲『ペレアスとメリザンド』をそのまま台本にしたもの。ワグネリズムの対極にある作品。完成したオペラはこの1作品のみ。
- 音楽劇『聖セバスティアンの殉教』 (Le martyr de St. Sébastian) - 1911年
- 全曲は5幕の神秘劇。非常に大きなもので、編曲したものが演奏されることが多い。オーケストレーションにアンドレ・カプレの協力を得て完成。
- 拳闘士 (Cantate 'Le gladiateur') - 1883年
- 放蕩息子 (L'enfant prodigue) - 1884年、1906~08年改訂
- リア王 (King Lear) - 1904年
- 劇付随音楽。本来は7部からなるものであったが、作曲されたものは2曲のみである。
- ファンファーレ (Fanfare)
- リア王の眠り (Le sommeil de Lear)
- 森のディアヌ (Diane au bois) - 1884~86年
- ロドリーグとシメーヌ(Rodrigue et Chiméne) - 1890~93年
- 未完の3幕のオペラ。断片のみ。1992年エディソン・デニソフにより補筆完成、1993年に上演。
- 鐘楼の悪魔(Le diable dans le beffroi) - 1902~03年
- 未完のオペラ。
- アッシャー家の崩壊(La chute de la maison Usher) - 1908~18年
- 未完のオペラ。エドガー・アラン・ポーの同名小説をベースにしたもの。作曲は断片だけだが、作者自身による2幕の台本は完成している。アジェンデ=ブリン (Juan Allende-Blin) が補完して、1977年に上演。
[編集] メディア
- Dieu qu'il l'a fait bon regarder(説明ページ) — ブラウザで視聴 (beta)
- ("God, how He has made her good to behold")
- Quant j'ai ouy le tambourin(説明ページ) — ブラウザで視聴 (beta)
- ("When I heard the tambourine")
- Mazurka(説明ページ) — ブラウザで視聴 (beta)
- (マズルカ)
- うまく聞けない場合は、サウンド再生のヒントをご覧ください。
[編集] その他
- 英雄的な子守歌(Berceuse heroïque) - 1891年
- ピアノ独奏曲。のち管弦楽用(1915年)に編曲。
- スコットランド風行進曲(Marche écossaise sur un théme populaire) - 1891年
- 四手ピアノ連弾曲。のち管弦楽用(1894~96,1908年)に編曲。
- シランクス(Syrinx) - 1912年
- 無伴奏フルート独奏曲。ムーレイの戯曲「プシュケ」のために作られたもの。
[編集] 外部リンク
- IMSLP - International Music Score Library Project のクロード・ドビュッシー・ページ。
[編集] 参考文献
- F. ルシュール著・笠羽映子訳「伝記 クロード・ドビュッシー」. {Lesure, F. 2003. Claude Debussy, Biographie critique. Paris, Fayard.}
- F. ルシュール著・笠羽映子訳「ドビュッシー書簡集」. {Lesure, F. 1993. Claude Debussy, correspondance 1884-1918, Paris, Hermann.}
- フランス語版にはさらに追加の書簡、相手からの来簡や家族の手紙も含めた書簡全集が発行されている。{Claude Debussy Correspondance (1872-1918) édition établie par François Lesure et Denix Herlin, annotée par François Lesure, Denis Herlin et Georges Liébert, Gallimard nrf 2005年7月22日発行 ISBN 2-07-077255-1}
- Ashbrook, W. and Cobb, M.G. 1990. A portrait of Claude Debussy. Oxford: Clarendon Press. {Dietschy, M. 1962. La passion de Claude Debussy. Neuchâtel: Baconnière}
- Lockspeiser, E. 1962. Debussy: his life and mind volume 1, 1862-1902. New York, Macmillan.
- Lockspeiser, E. 1965. Debussy: his life and mind volume II, 1902-1918. New York: The Macmillan Company.
- Lockspeiser, E. 1972. Debussy. New York: McGraw-Hill.