ソウルオリンピック野球日本代表
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ソウルオリンピック野球日本代表(ソウルオリンピックやきゅうにほんだいひょう)はソウルオリンピックに出場する日本選手を編成したチームである。
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[編集] 概要
世界野球連盟(IBAF)は、ロサンゼルスオリンピックの野球競技の成功を受け、積極的なロビー活動を繰り返し、バルセロナオリンピックから正式競技となった。
選手19人のうち大学生はわずか3人、残りは社会人で構成。前回大会代表チームよりも年齢が高くなった。
出場国はアメリカ、韓国、オーストラリア、カナダ、日本、プエルトリコ、オランダ、台湾の8か国。前者4か国を「A組」、後者4か国を「B組」としてグループ分けして総当たり予選を行い、上位2カ国ずつで決勝トーナメントが行われた。日本はB組を3連勝で予選1位通過し、準決勝では開催国・韓国を僅差で下し、決勝戦では再度アメリカと対戦したが、隻腕投手ジム・アボットに完投を許して敗れ、銀メダルに終わった。
日本代表チームからは野茂英雄、古田敦也、野村謙二郎等の好選手が輩出され、同年と翌年のドラフトが「黄金ドラフト」と呼ばれる一因となった。
[編集] 監督・コーチ
(かっこ内は所属;年齢。いずれも選出当時)
[編集] 選手
(( )内は所属;年齢。いずれも選出当時。【 】内はその後のプロ野球経歴)
[編集] 投手
- 11 潮崎哲也(松下電器;19)【西武(1990~2004)】
- 12 渡辺智男(NTT四国;21)【西武(1989~93)、福岡ダイエー(1994~97)、西武(1998)】
- 14 鈴木哲(熊谷組;24)【西武(1990~93)、広島(1994~95)、西武(1996~97)】
- 15 菊池総(東芝;28)
- 16 吉田修司(北海道拓殖銀行;21)【巨人(1989~93)、福岡ダイエー・ソフトバンク(1994~2006)、オリックス(2007~ )】
- 18 石井丈裕(プリンスホテル;23)【西武(1989~97)、日本ハム(1998~99)、台湾・声宝太陽(2000~01)】
- 19 野茂英雄(新日鉄堺;20)【近鉄(1990~94)、ロサンゼルス・ドジャース(1995~98)、ニューヨーク・メッツ(1999)、ミルウォーキー・ブリュワーズ(2000)、ボストン・レッドソックス(2001)、ロサンゼルス・ドジャース(2002~2004)、タンパベイ・デビルレイズ(2005~7/16)、※1ニューヨーク・ヤンキース(7/27~2006)、※2シカゴ・ホワイトソックス(2006~6/18)】
※1マイナー契約で3Aコロンバス・クリッパーズ所属 ※2マイナー契約で3Aシャーロット・ナイツ所属
[編集] 捕手
[編集] 内野手
- 1 西正文(大阪ガス;27)
- 2 葛城弘樹(東芝;24)
- 3 米崎薫臣(日本生命;20)【近鉄(1989~93)、阪神(1994~98)】
- 6 野村謙二郎(駒沢大;21)【広島(1989~2005)】
- 9 小川博文(プリンスホテル;21)【オリックス(1989~2000)、横浜(2001~04)】
- 10 筒井大助(住友金属;30)
- 28 大森剛(慶應義塾大;21)【巨人(1990~97)、近鉄(1998~99)】
[編集] 外野手
- 8 中島輝士(プリンスホテル;26)【日本ハム(1989~95)、近鉄(1996~98)】
- 21 前田誠(東芝;27)
- 25 松本安司(三菱重工名古屋;28)
- 27 笘篠賢治(中央大;21)【ヤクルト(1989~97)、広島(1998~99)】
[編集] ソウルオリンピックの戦績
※会場はすべて蚕室(チャムシル)スタジアム。
[編集] 予選リーグ
- 第1戦 7-1 プエルトリコ
- 第2戦 4x-3 台湾(延長13回)
- 第3戦 6-1 オランダ
- 1位通過
[編集] 決勝トーナメント
- 準決勝 3-1 韓国
- 決勝 3-5 アメリカ
- 銀メダル獲得