メタルギアシリーズ
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メタルギア(METAL GEAR)は、コナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)の代表作であるタクティカルエスピオナージアクション(戦術諜報アクション)ゲームシリーズの総称である。
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[編集] 概要
小島秀夫が監督するゲームであり、1998年9月3日に『メタルギア』シリーズの第3作として発売された『メタルギアソリッド』は、米フォーチュン誌により「20世紀最高のシナリオ」と称され、全世界で600万本を売り上げる人気作となった。 映画化はかねてから本人より否定されていたが、現在、小島の製作総指揮のもと、ソニー・ピクチャーズ配給での映画化の準備が進んでいるという。
ゲームファンの間では、MGS(METAL GEAR SOLID)と略され、これ以降の作品のシリーズ名称としても、しばしば用いられる。
小島はメタルギアソリッド以降のシリーズの大きなテーマとしては、「遺伝子操作」「反戦反核」を伝えること、とインタビューで言っていたが、「核についてはゲームの緊張感を高めるための手法、ゲームでお説教めいた事はしたくない」ともインタビューで答えている。
また、M・G・Sはそれぞれ「MEME(ミーム : 文化的遺伝子)」、「GENE(ジーン : 遺伝子)」、「SCENE(シーン : 時代)」の頭文字とされ、シリーズ第3作から第5作までのテーマを象徴している(対応はMGS2・MGS1・MGS3の順)。ただ、この意味は偶然MGSになったもので、意図してMGSとなるような組み合せを選んだのではないと、小島監督はインタビューにて答えている。
[編集] シリーズ作品
一般に、1987年に発売された第1作『メタルギア(MSX2版)』と第2作『メタルギア2 ソリッド・スネーク』を「メタルギアシリーズ」(狭義)、『メタルギアソリッド』以降、『メタルギア』とタイトルに付く作品とその派生作品を「メタルギアソリッドシリーズ」(MGSシリーズ・または「ソリッドシリーズ」)と呼称する。
『メタルギアソリッド』・『メタルギアソリッド2 サンズオブリバティ』・『メタルギアソリッド3 スネークイーター』の3作品はメーカーでは『メタルギアソリッド三部作』と位置づけている。
[編集] シリーズ別
- メタルギア
- METAL GEAR (1987/7/13・MSX2、1987/12/22・FC)
- METAL GEAR 2 SOLID SNAKE (1990/7/20・MSX2)
- メタルギアソリッド
- METAL GEAR SOLID (1998/9/3・PS.PC)
- METAL GEAR SOLID INTEGRAL (1999/6/24・PS・MGS1の完全版)
- METAL GEAR SOLID THE TWIN SNAKES (2004/3/11・GC・MGS1のリメイク)
- METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY (2001/11/29・PS2)
- METAL GEAR SOLID 2 SUBSTANCE (2002/12/19・PS2、PC,XBOX・MGS2の完全版。PC、XBOX版は、欧米のみ発売)
- METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER (2004/12/16・PS2)
- METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE (2005/12/22・PS2・MGS3の完全版)
- METAL GEAR SOLID PORTABLE OPS(2006/12/21・PSP)
- METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS (開発中・2007年夏予定・PS3)
- メタルギアアシッド
- METAL GEAR AC!D (2004/12/16・PSP)
- METAL GEAR AC!D 2 (2005/12/8・PSP)
- その他
- METAL GEAR Ghost Babel (2000/4/27・GBC)
- METAL GEAR SOLID BANDE DESSINEE(2006/9/21・PSP・MGS1のデジタルコミック)
- THE DOCUMENT OF METAL GEAR SOLID 2(2002/9/12・PS2、MGS2の設定資料集)
[編集] 時間軸順
- メタルギアソリッド3(1964年)
- メタルギアソリッド ポータブル OPS(1970年)
- メタルギア(1995年)
- メタルギア2(1999年)
- メタルギアソリッド(2005年)
- メタルギアソリッド2(タンカー:2007年 プラント:2009年)
- メタルギアソリッド4 (前項のメタルギアソリッド2のプラント編の数年後)
なお、「ゴーストバベル」と「アシッド」シリーズは外伝であり、人物などに共通点はあるものの、ストーリーのつながりはない。
[編集] シリーズの推移
※ ここではプレーヤーが能動的にゲームに関与できるタイプの作品のみを取り上げ、作品設定集的な要素の強いものやデジタルコミック系作品は除外する。また、いわゆる“完全版”系の作品も除いた(“MGS1インテグラル”など)。
- 1987年 第1作『メタルギア』発売
- MSX2用ゲームソフトとして発売。戦術核弾頭を装備した歩行戦車「メタルギア」を発見・破壊するために送り込まれた主人公のスパイ・「ソリッド・スネーク」の活躍を描く。敵に見つからずに潜入するという、それまでにない斬新なコンセプトが好評を博す。この作品は同年ファミリーコンピュータにも移植され、さらにユーザー数を伸ばした。
- 1990年 第2作『メタルギア2 ソリッドスネーク』発表
- コナミMSX2の最終リリース作品となった本作はコナミがMSXで蓄積した技術を結集。ストーリー上でも、MSXというハード史上でも一つの区切りとなった。メタルギアシリーズはここでひとまずの決着を見る。
- 参考・『メタルギア』から『メタルギアソリッド』シリーズ発売まで
- 旧『メタルギア』シリーズと前後して発売された小島監督の作品『スナッチャー』には、本シリーズのメカ的主人公といえる歩行戦車「メタルギア」が相当なダウンサイジング(もちろん核兵器非搭載)をされた上で、『スナッチャー』主人公をサポートする自律型ロボット「メタル・ギアmk-II」として登場した。また、その後の小島作品にも大なり小なりメタルギアに関連するキャラクター・小ネタが登場した。(『MGS1』のヒロイン・メリルは元々『ポリスノーツ』が初出演。ただしMGSのメリルとポリスノーツのメリルは一応別人という事になっている。メタル・ギアmk-IIもMGS4のトレーラーでオタコンが遠隔操作してスネークをサポートしている姿が確認されている。)
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- ※ 『メタルギア2 ソリッドスネーク』にも、『スナッチャー』に関連する人物として、「ペトロヴィッチ」が登場する。
- 1998年 第3作『メタルギアソリッド』(MGS1)発売
- “敵から逃れ、潜入する”という基本コンセプトはそのままにグラフィックを完全3D化し、プレイステーション用ソフトとして発売される。単純な戦争ものに終始していない点やストーリーを盛り上げる演出により、この作品は大反響を呼び『メタルギアソリッドシリーズ』(MGSシリーズ)の先駆けとなる。先述の通り全世界で600万本のセールスを売り上げた。
- 所謂、完全版の『メタルギアソリッド インテグラル』がその後発売される(CVは英語のみ)。
- 2000年 第4作『メタルギア ゴーストバベル』発売
- シリーズ唯一のゲームボーイカラー専用ソフト。内容的には、旧MSX版『メタルギア』『メタルギア2 ソリッドスネーク』を模した様な2Dデザインを採用。ゲームボーイの作品としてはかなりの完成度を誇ったが、当時そこまで話題にはならず、販売業績としては失敗であった。ストーリー的にはMGSシリーズを元にしたパラレルワールド的なものとして独立した一個の作品として成立しており、その後も他作品との関連は特に無い。
- 2001年 第5作『メタルギアソリッド2 サンズオブリバティ』発売
- プレイステーション2(PS2)用ソフトとしてグラフィックを大幅にグレードアップして発売。『MGS1』のシステムを元に更なる改良、新システムを搭載。ストーリー的には難解な点が目立ち、プレーヤーを翻弄したが、操作システムは好評だった。全世界で約500万本のセールスを記録、本作発売後にアメリカではスパイを題材にしたものが一時的に増えている。
- このときにサブスタンスが発売されたとのこと サブスタンスのPC,XBOX版は米国で2002年3月21日発売。
- 2004年 『メタルギアソリッド ツインスネークス』発売
- ニンテンドーゲームキューブ用ソフトとして発売。『MGS1』をベースに『MGS2』のシステムを導入、ムービー演出に映画監督北村龍平の演出を導入するなど数々の要素を入れてリメイク。システムやCGなどの制作(?)はカナダのゲーム会社シリコンナイツが行なった。
- 同年12月 『メタルギアソリッド3 スネークイーター』(MGS3)
- 『MGS3』は当時『MGS三部作シリーズ』完結作と銘打ちPS2で発売。ソリッド・スネークではない“最古のスネーク”、ネイキッド・スネークを主人公に据え、メタルギアシリーズの原点ともいうべきストーリーが語られた。またサブシスタンスでは初のオンライン対戦が出来る様になった。
- 同月『メタルギア アシッド』(AC!D)発売
- プレイステーションポータブル(PSP)用ソフトとして発売。カードバトル要素を取り入れ、『MGS』シリーズとは違う新機軸を打ち出す。
- 2005年 『メタルギアアシッド2』(AC!D²)
- プレイステーションポータブル(PSP)用ソフトとして発売。前作から1年というスピードで制作が行なわれたにも関わらず、様々な進化や改善がなされている。「とびだシッド」というスコープをPSP本体につけて、ゲーム画面を立体映像で楽しめる。今作から通信対戦が追加された。
- 2006年 『メタルギアソリッド ポータブル OPS』発売
- 2004年に発売されたメタルギアシリーズの正当な続編としてPSPで発売、『MGS3』の6年後が描かれている。敵兵を仲間に出来るという斬新なシステムや,PSPとしてはすばらしい高い3Dグラフィック、通信対戦の搭載などPSPの機能スペックをフルに活かし、好評を博した。デモムービーでは『バンドデシネ』に引き続きデジタルコミックが採用されている。
[編集] 備考
ここでは、メタルギアシリーズ全体の備考を記す。
- そもそも「隠れながら進む」というシステムは、MSX時代の技術面での制限の名残である。ハード自体の制約(スプライトの表示制限)により、プレイヤーともう一人(敵兵)、さらに飛び交う銃弾などを加えると表示できないという事がおこった。しかし、そこから当時「戦争ゲーム」を作りたいと考えていた小島は、「敵との戦闘を極力避ける」という画期的なシステムを考えついたのである。また「アイテムは現地調達」というお約束も、「これは敵と極力戦わないようにするゲームです」とプレイヤーに分からせる意図があった。
- ゲーム作品中において主人公(ソリッド・スネーク、雷電、またはネイキッド・スネーク)が敵の目から逃れるために段ボール箱をかぶることなどから、「どこかの段ボール箱を被った工作員」などと、他媒体で暗喩的に用いられる場合も多い(まるで「女たらしのMI-6の中佐」などと暗喩される007の如く)。ちなみに、この場合「工作員」とは雷電ではなく、ソリッド・スネークのことを指すことが大半となる。ちなみにダンボールを被るという行動は、安部公房著の「箱男」のオマージュになっている。
- メタルギアソリッド1では「性欲をもてあます」というセリフが監獄のシーン付近で聞ける。これを元ネタとした、下ネタパロディflash動画の "Mad Gear Solid" やそれに倣った「性欲MAD」がメーカーの許諾なしに公開され、ひそかな人気を博していた。現在は著作権上の問題から公開停止されている。
- ソリッド・スネークの本名は「デビッド」、オタコンの本名は「ハル」。スネークが「まるで木星に行けそうなコンビだな。」と語るが、これは2001年宇宙の旅から来ている(船長が「デビッド・ボウマン」、コンピュータが「HAL9000」、そして目的地が木星。)。余談だが、小島組の次回作となったZ.O.Eは、木星軌道上に浮かぶコロニーが舞台である。
- Wii用ソフト大乱闘スマッシュブラザーズX(任天堂)にはスネークがプレーヤーキャラとして参戦する。メタルギアシリーズは他作品からキャラを借りてコラボレーションすることは多いが、他社の作品にキャラを貸し出すのは珍しい。(前例としてはサルゲッチュ3(SCEI)がある。またコナミが制作に参加したドリームミックスTV ワールドファイターズにも参加している。)
[編集] 関連項目
- 核兵器
- 新川洋司 - シリーズにおけるキャラクター及びメカニックのデザインを担当
- 北村龍平 - 『メタルギアソリッド ツインスネーク』のポリゴンデモパートの演出を担当
- 小島秀夫 (ゲームデザイナー)
- コナミ
- 自由の息子達 - アメリカ独立戦争以前の史実。愛国者(Patriot)が自由の息子達(Sons of Liberty)と名乗った。
- beatmania - 『メタルギアソリッド』のメインテーマのリミックス曲が『beatmania 3rdmix』に収録されており、リリースが終了したにもかかわらず未だ人気が高い曲でもある。
[編集] 外部リンク
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メタルギア | MG - MG2 |
メタルギアソリッド | MGS - MGS2 - MGS3 - MPO - MGS4 |
メタルギアアシッド | MGA - MGA2 |
その他の作品 | SR - GB - DCMofMGS2 - MGO - BD |
関連項目 | 架空の兵器 - 登場人物 - 装備一覧 - 用語一覧 |