世界アマチュア囲碁選手権戦
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世界アマチュア囲碁選手権戦(せかいあまちゅあいごせんしゅけんせん)は、世界各国の代表選手による囲碁のアマチュア世界一を決める大会。1979年から毎年開催される。プロ・アマチュア含めて、囲碁で最初の本格的な世界選手権でもある。
大会はスイス式トーナメント方式で実施され、点数によって1位から全選手の順位が決定する。
[編集] 大会概況
第1回大会には15ヶ国が参加。2006年の第27回には68ヶ国・地域の選手が参加した。
もっとも多く優勝者を出しているのは中国で、次いで日本、他に韓国、香港と、東アジアの国が歴代の優勝者を占めており、中華台北、朝鮮民主主義人民共和国、シンガポールなども上位の常連国。その他の地域でも、アジア系選手が出場することも多いが、1993年にオランダのR・シュレンペル選手が3位、2004年にもフランスのベルンハルト・ヘルムステッター選手が4位に入るなど、欧米各国のレベル向上も進んでいる。
第1回優勝の聶衛平ら、中国において専業プロ制度が出来る前には、国内最高レベルの選手が出場していたが、当時の選手はその後プロ棋士となった。日本のプロ棋士である坂井秀至、陳嘉鋭らも、アマチュア時代に本大会で優勝経験がある。
毎年トーナメント以外にも様々な交流企画が催され、また囲碁がそれほど普及していない国からの代表選手にとっても世界レベルの選手との対局の機会ともなり、囲碁の国際普及に果たしている役割は大きい。2005年の第26回大会は名古屋市で行われ、65ヶ国・地域の選手が参加、愛知万博の会場で地元のアマチュアと選手の交流対局も行われた。
[編集] 優勝者一覧
- 第1回(1979年) 聶衛平(中国)
- 第2回(1980年) 今村文明(日本)
- 第3回(1981年) 卲震中(中国)
- 第4回(1982年) 曹大元(中国)
- 第5回(1983年) 馬暁春(中国)
- 第6回(1984年) 王群(中国)
- 第7回(1985年) 汪見虹(中国)
- 第8回(1986年) 陳嘉鋭(香港)
- 第9回(1987年) 今村文明
- 第10回(1988年) 張文東(中国)
- 第11回(1989年) 車澤武(中国)
- 第12回(1990年) 常昊(中国)
- 第13回(1991年) 今村文明
- 第14回(1992年) 菊池康郎(日本)
- 第15回(1993年) 孫宜国(中国)
- 第16回(1994年) 平岡聡(日本)
- 第17回(1995年) 平田博則(日本)
- 第18回(1996年) 劉鈞(中国)
- 第19回(1997年) 劉鈞
- 第20回(1998年) 金燦佑(韓国)
- 第21回(1999年) 兪在星(中国)
- 第22回(2000年) 坂井秀至(日本)
- 第23回(2001年) 李岱春(中国)
- 第24回(2002年) 付利(中国)
- 第25回(2004年) 李康旭(韓国)
- 第26回(2005年) 胡煜淸(中国)
- 第27回(2006年) 平岡聡
(2003年は、SARS問題により中止)