世界一周路線
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世界一周路線(せかいいっしゅうろせん、Round the World route)は、単一の航空会社により、出発地となる空港から出発して地球を一周し、再び出発地に戻る路線のこと。
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[編集] 概要
以前は、1つの航空会社による複数の寄港地に寄港する世界一周便がパンアメリカン航空、日本航空、英国海外航空、トランスワールド航空などの大手航空会社により運航されていた。しかしその後、航空会社同士の競争の激化とそれがもたらす収益悪化、航空機の性能向上による直行便化の進行とそれに伴う世界一周路線の必然性の低下などにより、2007年現在、世界一周路線を運航している会社は存在していない。
[編集] 路線例
[編集] パンアメリカン航空
1947年6月に世界初の自社運航による世界一周路線を開設した。機材はダグラスDC-4Bで、その後ダグラスDC-6やボーイング707で1980年代まで運行された。
[編集] 日本航空
1967年3月6日にアジアの航空会社として初の世界一周路線を開設した。ダグラスDC-8による週2便の運航を行ったが、1972年に廃止された。
[編集] 現在
なお、現在はシンガポール航空がシンガポール-ニューヨーク(ジョン・F・ケネディ国際空港)便とシンガポール-フランクフルト-ニューヨーク(ニューアーク国際空港)便をそれぞれ別の便として運航しているが、これは同一便として運航されているものではない上、ニューヨークにおける利用空港が違うこともあり世界一周路線とはならない。
[編集] 世界一周航空券
ワンワールドやスターアライアンスなどのアライアンスが、加盟航空会社の路線を組み合わせた世界一周航空券を、また、シンガポール航空も上記のルートをベースにした同様の航空券を販売しており、現在はこれがかつての世界一周路線に代わるものとなっている。