創聖のアクエリオン
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『創聖のアクエリオン』(そうせいのアクエリオン)は、河森正治が監督を務めるSFロボットアニメ。テレビ東京系の深夜枠で2005年4月4日から9月26日まで放送、全26話。
あらゆる感情をエネルギーに変換し発する数々の個性的な必殺技と、司令官・不動GENのインパクトのある名言の数々、印象的な主題歌で有名な作品である。原作無しの深夜アニメとしては異例の2万円以上もする超合金が放送中に発売されたことも話題を呼んだ。
凝った変形合体メカや臨場感溢れる戦闘演出など随所に河森テイストを感じさせる作品。生まれや立場の異なる者達が理解し合い、心を通わせることを主題としたストーリーも氏ならではあり、「合体」という言葉に本作品のテーマとも言える意味を付加している。音楽は河森作品にお馴染みの菅野よう子が担当。
スカイパーフェクTVでは、テレ東系深夜アニメとしては珍しくファミリー劇場での放映となった。
完全新作のOVA『創星のアクエリオン』が、前編『裏切りの翼』、後編『太陽の翼』の全2巻で2007年に発売予定。
目次 |
[編集] ストーリー
12000年前の大戦の末に封印された人類の天敵「堕天翅」が、気候の大異変によって復活し、 人類はこれと再び戦うために、「創聖の書」に記された伝説の機械天使「アクエリオン」を発掘する。 これを運用する地球再生機構「ディーバ」は、12000年前に堕天翅でありながらアクエリオンを操り人類に味方した伝説の戦士「太陽の翼」再臨の予言を受け、北の街で野生児のような少年・アポロに出会った。
アポロは本当に太陽の翼なのか? 太陽の翼を巡る12000年前の因縁とは? そして次に滅びるのは堕天翅か、人類か……。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] キャラクター
()内は声の出演
[編集] ディーバ / エレメントスクール
- アポロ(寺島拓篤)
- エレメントスクールに入る前は、同じ境遇の少年達と共に厳しい環境を生き抜いていた野生児。アトランディア最強の守護天翅“アポロニアス”の生まれ変わりと言われている。しかし、本人は過去生を覚えていない。時折過去生にアクセスして人格転位する。アポロ本人はアポロニアスの生まれ変わりだが、太陽の翼ではない。野生の勘が鋭く鼻が利く。主にベクターソルに乗り込む。視力は両目とも5.0。推定13歳。
- シルヴィア・ド・アリシア(かかずゆみ)
- 12000年前の大戦で、アポロニアスと恋に落ちた人間の女戦士セリアンの過去生を持っている。アポロニアスとセリアンの子孫で、シリウスとは兄妹。アリシア王国の王女として育てられた。怪力であり、念力能力を使う。勝ち気でロマンチストなじゃじゃ馬娘。特殊な兄弟関係からかちょっと度を越えたブラコンでシリウスに近寄ると突っかかってくる。主にベクタールナに乗り込む。ツンデレであり、実は翅を受け継ぐ者(左手に赤い羽根を持つがリストバンドで隠している)。14歳。
- シリウス・ド・アリシア(杉田智和)
- シルヴィアの兄であり、アリシア王国の王子として英才教育を受けていた。剣術に長けている他に、右腕から高速震動を発生させる能力を持ち、それを剣に伝達・物質を切断することが出来る。美しい物をこよなく愛し、時に詩を口ずさむ。主にベクターマーズに乗り込む。シルヴィアと同じく翅を受け継ぐ者(右手に赤い羽根を持つがリストバンドで隠している)。16歳。
- ピエール・ヴィエラ(小野坂昌也)
- 若くして人気チームのプロサッカー選手であったが、試合中にチームメイトや観客が神話獣に攫われてしまったという過去を持つ。陽気でスポーツ万能。膝から爪先にかけての発火能力を使いこなす。女性には気軽に声をかけるが、それは失恋のショックを隠すためである。一時期、「合体依存症」になった事がある。17歳。
- 紅麗花(こう・れいか)(小林沙苗)
- 自身を「不幸を呼ぶ女」と称するネガティブな少女。学力も戦闘能力も常に上位の成績だが、実践で彼女を襲う度重なる不運が活躍を妨げている。物の記録を読むサイコメトリー的な能力を持つ。霊感が強いためか本人の能力は高いが、行く先々で奇妙な事故やトラブルが多発してしまう。シリウスを意識している為妹のシルヴィアからいやな顔をされることも多い。15歳。
- リーナ・ルーン(佐藤裕美)
- 霊感が強く、人の心をオーラの形状や色彩として感知できるディーバの予言者である。超視力を有し、光の反射によって目に映るものを見るのではなく、超感覚的に空間や物質を認識する。動植物や自然の"声・歌"を聞き心を交わせることが出来る、また瞬間移動能力(テレポーテーション)も持っているが、普段は車椅子で移動している。血を吸う事でプラーナを吸収できる。11歳。
- つぐみ・ローゼンマイヤー(日笠山亜美)
- ドジでノロマだが天真爛漫な少女。機械の修理が得意。興奮すると周囲に爆発を起こしてしまう能力を持つ。麗花に仲間以上の好意を持っている。15歳。
- ジュン・リー(阪口大助)
- ネオアジア第17エリア出身。頭脳明晰で、国家の中枢機関をも脅かす天才ハッカー。うんちくを語らせたら止まらないほど博識。念写能力を持ち、なぜか映像ではなく、フィルムやデジタル画面の方にイメージを投写できる。ややおたく気味。14歳。
- クルト・クーリック(朴 璐美)
- 二卵生双生児でテレパシスト。テレパシー能力を持ち、クロエとの間で最も強く発動できる。顔も声も似ているが、性格も酷似。犬が好き。14歳。
- クロエ・クーリック(朴 璐美)
- クルトの双子の姉。猫が好きな所以外はクルトと一緒。後にピエールを意識するようになる。ツン⇒デレ。14歳。
- 不動GEN(石塚運昇)
- 年齢不詳。特殊機関「地球再生機構ディーバ(DEAVA)」AQ運用部隊の司令官、及びエレメントスクールの教官である。経歴、出身等一切不明で謎が多く、神速の魔術師といわれている。元アクエリオン発掘調査団メンバーであり、行方不明となっていたが、ディーバの司令として赴任。彼が語る数々の名言には重みがある。アトランディア大戦の際、アクエリオンに「第三のエレメント」として、アポロニアス、セリアンと共に搭乗して戦った。
- ソフィア・ブラン(玉川紗己子)
- エレメントスクール生の心のケアを担当するサイコセラピスト。度重なる戦闘や不動司令の厳しい特訓に悩み苦しむエレメントたちの心と体を癒している。27歳。キャラクター設定者は彼女をかなりの巨乳として設定している。
- ジャン・ジェローム・ジョルジュ(飛田展男)
- ディーバAQ運用部隊の副司令官。軍事・防衛学に関わらず数々の博士号を有する他、13ヶ国語を習得している。不動司令に負けじと頑張るが、空回りが多い。24歳。
- グレン・アンダーソン(風間勇刀)
- エレメントスクールで常にシリウスや麗花と成績の上位を争っていた優等生。優しい性格で麗花に好意を寄せていた。初のアクエリオン合体実戦訓練でベクターソルに乗り込むが、被弾して重傷を負い、昏睡状態に陥ってしまう。後に堕天翅の羽を移植されて復活し、強攻型アクエリオンに乗る。17歳。
[編集] 堕天翅族
- 聖天翅・頭翅(トーマ)(森川智之)
- 堕天翅族の若き前線指揮官。12000年前では、アポロニアスの許婚であった。アトランディア大戦の末期には、堕天翅を裏切ったアポロニアスと壮絶な死闘を繰り広げた。アポロたちが操るアクエリオンと堕天翅の戦いが始まった時に永き眠りから覚める。戦いの際には、アポロニアスの羽をつけた兜を被る。人間を見下しているが仲間意識は意外に強く、双翅が殺されたときは涙を流していた。最終話ではアポロ・シリウスと全てのわだかまりを棄てて協力しアクエリオンで合体する。
- 音楽翅・音翅(オトハ)(兵藤まこ)
- 美女の堕天翅。彼女の左腕からレースのように下がった羽から美しい音楽を奏でる。しかしその音色は、使い方によっては人を狂わせたり、気象を操ったりと恐るべき能力を持つ。現在の頭翅の恋人で、嫉妬心も強い。目が四つある。
- 老賢翅・夜翅(ヨハネス)(青森伸)
- この世の闇を司る、コウモリの羽を持つ最長老堕天翅。特殊能力を有する天翅たちを生み出した開発メンバーの一人である。自身の寿命が残りわずかなのを分かっており、人類の生命の源となっているプラーナをできる限りアトランディアに取り戻し、その都が復活することを望んでいる。
- 戦翅・両翅(モロハ)(矢尾一樹)
- 虫のような体形と剣状の腕を持つ戦闘型堕天翅。非常に好戦的な性格をしていて、頭翅をライバル視している。専用のケルビム兵「ケルビム・イスキューロン」に乗り込む。
- 原型翅・錬翅(レンシ)(石塚運昇)
- 神の指を持つと言われており、自ら作成したフィギュアに神話力を加えることにより、神話獣を作り出すことができる能力を持つ堕天翅。耳のあたりに羽をもつ。
- 怪力翅・剛翅(ゴウシ)
- 足まで届く巨大な腕を持つ大型堕天翅。尻尾まで続く鬣のような羽を持っている。
- 小天翅・双翅(フタバ)(川上とも子)
- 堕天翅族最後の子供天翅。足首に翅をもつ。最後の子供であるためか、まわりの堕天翅たちは双翅を厳しく叱る事が出来ず、無邪気な性格となってしまった。「太陽の翼」と遊びたい(戦いたい)がために、堕天翅としても行き過ぎた行動に出てしまう。その結果捕獲され、羽を毟り取られて絶命。その羽はグレン達に移植される。
- 情報翅・智翅(シルハ)(小西克幸)
- スフィンクスのような体を持ち、叡智と情報収集を司る堕天翅。体色が違う二体で一人をなしている。双翅の教育係でもあるが、愛の鞭を振るう事が出来なかった。
- 新天翅・詩翅(シリウス)(杉田智和)
- ある出来事をきっかけに人類に愛想を尽かしたシリウスが、ベクターマーズごと堕天翅族についてしまった。ベクターマーズとケルビム兵が合体した、「ケルビム・マーズ」を駆る。後に頭翅に裏切られる。
[編集] その他
- バロン(千葉進歩)
- アポロがアクエリオンに乗る前に、一緒に生活していた仲間の一人。アポロの名付け親。収穫獣に連れ去られ、生命の樹に植えられてしまう。後にディーバを守る結界を破る為、頭翅に利用され絶命。
- チビコ(吉田真弓)
- マジ(戸田真衣子)
[編集] アクエリオン
「アクエリオン」は本作に登場する巨大人型ロボットである。「ベクターマシン」と呼ばれる3機の異なる形状の戦闘機が「合体」することにより3種の形態を取ることができる。量産タイプの「強攻型」も存在する。
デザインした河森正治自身が公言しているように、上記のコンセプト自体はゲッターロボのオマージュなのだが、本家が成し得なかった構造的に無理の無い「完全変形・完全合体」を実現している。河森が以前ゲッターロボを紙で自作した際、変形・合体がうまく再現出来ず、「いつか自分で作ってやろう」と思った事が本作の原点となった。
このような成り立ちのため、河森は当初から劇中そのままの機構での玩具化を熱望し、レゴブロックを用いた試作品を本作のスポンサーの内のひとつであるバンダイに持ち込む。その完成度の高さに感心したバンダイ関係者は彼の協力の下、アニメ製作と並行して超合金を制作、ほぼイメージ通りのアクエリオンを完成させた。アクエリオンはその可動部の多さから想定していない変形の自由度が非常に高く、超合金の試作品をいじって遊んでいた河森が逆にそこから新しい形態を発見し、アニメに登場させるということもあったようで、「強攻型アクエリオン」のアーマゲドン・アサルトウォーカの2形態はそうした経緯でアニメ本編に登場している。後に「強攻型アクエリオン」もDX超合金で商品化され、こちらには無限拳用のアタッチメントパーツが付属している。
[編集] 3機のベクターマシン
- ベクターソル
- クレタ島沖にある海底遺跡の中から発掘された戦闘機、「ベクターマシン」の一機。搭乗するエレメント(パイロット)が持つ「気」や「特異能力」を増幅する特性がある。機首の両脇には武器である二門のビームガンがある。主にアポロが搭乗することが多い。
- ベクタールナ
- 搭乗するエレメントの「感受性」や「回復力」を高める特性があるベクターマシン。シルヴィアを始め、女性エレメントが搭乗することが多い。
- ベクターマーズ
- 搭乗するエレメントの「知力」や「作戦指揮能力」、「思考力」を増幅する特性があるベクターマシン。機首と翼部にある合計四門のビームカノン砲が武器。主にシリウスやピエールが搭乗することが多い。
[編集] アクエリオンの基本3形態
- ソーラーアクエリオン
- (上半身: ソル 下半身: マーズ バックパック: ルナ) 全高48m/重量88t
- エレメントの格闘能力を引き出す攻撃力重視の形態。他の形態に比べてエレメント能力の増幅度が高く、ソーラーウィングを展開すると更に力を発揮する。また、物理防御力も上昇している。剣術の得意な仲間の力を得る事により、太陽剣を使用できる。必殺技は、アポロによる「無限拳(むげんパンチ)」、アポロとピエールによる「ファイアーフィスト」など。ちなみに、下半身がベクターオメガのヴァージョンも確認されている。
- アクエリオンルナ
- (上半身: ルナ 下半身: ソル バックパック: マーズ) 全高46,2m/重量88t
- 左腕に大型の弓矢「ルナティックアーチェリー」を持つ他、光波手裏剣などの飛び道具を放つ事が出来る。風や波などの自然を操る力を持つ。ウィング全開時には浮遊能力が向上する。また、敵の魔術攻撃に対する防御結界なども使う事が出来る。必殺技は、麗花による「昇竜天雷(ドラゴンサンダー)」、シルヴィアによる「ルナティックアーチェリー」、「スパイラルアロー」など。月光剣を使えるらしいが、本編未使用。
- アクエリオンマーズ
- (上半身: マーズ 下半身: ルナ バックパック: ソル) 全高51,5m/重量88t
- 星空剣を使った剣術を得意とする形態。他の形態に比べ素早い。3形態の中で一番足が長く、一番重心が高いが、どんな体勢からでも敵を斬る事が出来る。また、電撃やビームなどのエネルギー攻撃に対する防御力が高いのも特徴。必殺技は、シリウスによる「ロングレンジセイバー」と「嫉妬変性剣(ゼーロテュピアーグラディウス)」、ピエールによる「ファイヤーキック」など。
[編集] 強攻型ベクターマシン
- ベクターアルファ
- 新国連軍とディーバが秘密裏に共同開発していた量産型のベクターマシンの一つで、ベクターソルを元にしている。堕天翅の羽を移植され、能力を異常なまでに強化されたエレメントが搭乗している。機首の中央部分に、インパクトカノンを装備している。
- ベクターデルタ
- ベクタールナを元にして作られた量産型のベクターマシン。操縦席には堕天翅の羽を使った操縦ユニットが配備されている。2丁の30mmアサルトGUNポッドを装備している。
- ベクターオメガ
- ベクターマーズを元にして作られた量産型のベクターマシン。デルタと同じく、操縦席に堕天翅の羽を使った操縦ユニットが配備されている。
[編集] 強攻型アクエリオンの基本3形態
- アクエリオンアルファ
- (上半身: アルファ 下半身: オメガ バックパック: デルタ)
- 巨大なインパクトカノンを武器にする形態。堕天翅の羽を使ったPSG量子反応砲を撃つ事が出来る。
- アクエリオンデルタ
- (上半身: デルタ 下半身: アルファ バックパック: オメガ)
- 両腕部からミサイルを連射する事が出来る形態。両腕に装着したGUNポッドを、トンファーの如く使用することも出来る。
- アクエリオンオメガ
- (上半身: オメガ 下半身: デルタ バックパック: アルファ)
- ベクターデルタに付属する、30mmアサルトGUNポッドを両手に持って武器にする形態。頭部にある二門のガトリング砲も使用可能。
[編集] アクエリオン及び強攻型アクエリオンの特殊形態
- アクエリオンソルナ
- 自ら両腕を引きちぎったソーラーアクエリオンを胴体に移動させ、バックパックのルナを頭部と腕部に構成した特殊形態。ソーラーのパワーそのままに、麗花の拳法とアーチュリーの攻撃を可能にした。
- リーナ仕様アクエリオン
- リーナのプラーナ吸収能力によって白銀に輝くソーラーアクエリオン。必殺技は「吸血のシルバークロス」。
- 高次元合体アクエリオン
- 三人のエレメントの心・体・魂のベクトルが合体し、亜空間から質量を呼び出して巨大化したソーラーアクエリオン。必殺技は、三位一体の「超3D無限拳」。
- 妄想型アクエリオン
- 異空間に飛ばされたシリウス達が合体した、シンプルなデザインのアクエリオンマーズ。
- アクエリオンエンジェル
- (上半身: オメガ 下半身: ルナ バックパック: ソル)
- シリウスの寝返りによりベクターマーズを失っていたオリジナルベクターマシンが、本来オリジナルベクターマシンとの合体を想定されていない強攻型のベクターオメガとの合体を見事成功させた機体。柄の部分が黒い星空剣を呼び出せる。必殺技は、シルヴィアによる「哀天使剣(かなしみのエンジェルソード)」、つぐみによる「爆愛無限光」。
- 強攻型アクエリオン・アーマゲドン形態
- アクエリオンオメガが変形した六足歩行形態。上部にインパクトカノンを装備し、最大出力のPSG量子反応砲を発射する。
- 強攻型アクエリオン・アサルトウォーカー形態
- アクエリオンアルファが変形した、飛行形態とロボット形態の両方の特徴を併せもつ形態。その外見は同じ河森メカであるバルキリーのガウォーク形態に似ている。
- 強攻型アクエリオンアルファメガ
- 設定のみで本編未登場。
[編集] 堕天翅族の兵器
- ケルビム兵
- 堕天翅族が繰り出す人型兵器。長い手足と鋭いツメが特徴。頭部からビームを発射する。非常に素早く、予想不能な動きでアクエリオンを撹乱する。様々なタイプが存在し、特殊能力を駆使して攻撃してくることも。堕天翅やその魂が乗り込むこともある。
- ケルビム・ブルーメンブラット
- 花のような頭を持つケルビム兵。頭翅の魂が転送されることでさらに力を発揮する。
- 神話獣
- 堕天翅族が生命の樹の力を使って生み出す対人類攻撃用兵器。様々な形や能力を持つ。他にも小さいサイズの神話獣「小型獣」も存在する。
- 収穫獣
- プラーナを吸収する為に人類を収穫する神話獣。撞木鮫のような巨大な頭を持ち、腹部からの光線等によって人類を吸収して攫っていく。
- シバルバー
- 神話獣の一種。巨大な爪を持ち、その爪をドリル状に変形させて地底を高速で移動する事が出来る。無数のトゲが分離して誘導弾のように攻撃する。
- ケルビム・リュンヌ
- 頭翅によって、「月」の力を与えられたケルビム兵。敵との距離を計り、攻撃を避けた後、電撃弾を放つ攻撃を得意とする。
- アンティクトン
- 正十二面体の構造を持ちながら、面は十面しか確認する事が出来ないという神聖幾何学模様を持つ神話獣。その姿を見たものの認識構造を歪め、負の感情を増大させる事が出来る。
- グラーヴェ・ケルビム
- 非常に硬い装甲をもち、あらゆる攻撃を弾く重量級のケルビム兵。ドリル状の腕を持ち、強力なパンチを繰り出すほか、ミサイルのように飛ばす攻撃も使う。
- ティターニア
- 夢を産む神話獣。ティターニアの夢に囚われた者は眠り続けたままになり、プラーナを吸い取られ続けてしまう。
- ケルビム・イスキューロン
- 錬翅が神話的複製によって作成した両翅専用のケルビム兵。両翅の強力なパワーに耐えられるように設計されており、ハンマー状の腕の一撃は凄まじい破壊力を生み出す。さらに2体に分離することが出来、回避や攻撃に優れている。
- ケルビム・シュルルクベラ
- 頭翅と音翅が乗るケルビム兵。複座式のコックピットを有し、その美しい姿からは想像もつかない速さと攻撃力を持つ。腰のスカート部分を取り外して、双剣として使用する事が出来る。
- クンバ&ニクンバ
- 2体で1体をなす特殊な神話獣。クンバが倒されればニクンバに、ニクンバが倒されればクンバに、その弱点である心臓が瞬時に行き来することで不死身の体を誇っている。そのため、2体同時に倒さなければならない。
- ブラックリーナ
- エレメントたちの深層心理にある「恐怖」を利用して実体化する鏡像型神話獣により、「吸血鬼リーナ」の姿を帯びた神話獣。鋭い牙を持ち、噛み付いた相手からプラーナを吸い取ることができる。
- モンジ
- ミクロン単位の超小型神話獣。その小ささゆえ、あらゆる所から侵入する事が出来、人間の食料を食べ尽くす。アクエリオンさえも食べる事が出来る。
- ミラーアクエリオン
- オリジナルアクエリオンの形状から高次元量子パターン、そして合体機構までもをも完全にコピーしたアクエリオン型の神話獣。もちろんソーラー、ルナ、マーズの3形態の合体が可能で、その特徴を生かした攻撃を仕掛けてくる。
- ケルビム・ヴェルルゼバ
- 頭翅が操る、最強の漆黒ケルビム兵。通常のケルビム兵よりも高い戦闘力と素早さを発揮し、どんな体勢からでも攻撃・防御をする事が出来る。両腕から剣を出現させ、曲芸的な動きで相手を撹乱し、そこから必殺の一撃を繰り出す。アクエリオンと激闘を繰り広げる。
- ケルビム・マーズ
- 堕天翅族についた詩翅(シリウス)が乗るベクターマーズとケルビム兵が合体した人型兵器。ケルビム兵の素早さを活かしたまま、星空剣を使った剣技を繰り出す事が出来る。バックパックに移動したケルビム兵の腕部からのビームや鋭い爪の攻撃も可能。ケルビム兵の部分が損傷しても、次のケルビム兵を呼び出して交換する事が出来る。
[編集] 用語集
- アクエリオン
- 12000年前に、堕天翅族を裏切って人類についた、堕天翅族の最強の守護天翅アポロニアスが乗っていたと言われる機械天使。三機のベクターマシンが合体する時に、エレメントは三人全員の感覚全てが同調し、たいてい恍惚状態になる。エレメントにより、必殺技が変化する。
- 創聖紀
- 人類が人口の2/3を失う事になってしまった大異変より数える年代。物語の舞台は創聖紀0011年。
- ディーバ
- 特殊機関「地球再生機構DEAVA(Division of EArth Vitalization Advancement)」。新国連が蘇った堕天翅族に対抗するために設立した組織。その基地内には、エレメントやその候補者たちを育成する「エレメントスクール」がある。
- エレメント
- アクエリオンを運用するために選ばれた10代半ばの少年少女たちで、大異変後の電磁場変化によって特殊能力が目覚めた者たちでもある。彼らはその生体フィールドによって堕天翅族の催眠攻撃から身を守れる。年若い者が選ばれるのは、アクエリオンのパイロットは鋭敏な五感や純粋な魂が求められるからである。
- 堕天翅族
- 頭や背中など、体の一部に羽状器官を有し、人類達より遥かに高度な知覚や特殊能力をもつ者たち。人間を「羽なし」と呼ぶ。大異変により12000年の眠りから覚める。アトランディアに都を取り戻すためにケルビム兵や神話獣(収穫獣)を使って人類を捕獲し、生体エネルギー「プラーナ」を集めている。そして、「太陽の翼」の力を利用して生命の樹を進化させ、アトランディアに再び堕天翅の都を復活させることを企む。なお、「堕天翅」とは主に人類側からの呼び名であり、彼ら自身は「天翅」と自称するシーンもある。また、一部の人間は蔑称らしき「羽あり」という名で呼ぶ。
- アトランディア
- かつて高度な文明を築いた堕天翅族の地で、南極の氷に封印されていた。上下が逆さまの美しい街で、その周りの農場や中心にある「生命の樹」には収獲された人類が植えられていて、そのプラーナは堕天翅族の羽に吸収されていく。よって堕天翅族には「食事」という行為は不要なのである。
- 無限拳(むげんパンチ)
- 詳しくは『無限拳』参照。
- 合体依存症
- エレメント特有の症状。アクエリオンでの合体時の快感の中毒状態。
[編集] スタッフ
- 原作:河森正治、サテライト
- 企画:永田勝治、好木裕貴、原戸洋一、竹内淳、佐藤道明
- プロデューサー:岩崎篤史、峯岸卓生、服部洋之、里吉純、葛西励
- 監督:河森正治
- 副監督:ところともかず
- アクエリオンモデリング:八木下浩史
- シリーズ構成:大野木寛、河森正治
- 脚本:大野木寛、高橋ナツコ、岡部雅子、杉原由美子、河森正治
- キャラクター原案:金田榮路
- キャラクターデザイン:藤川太
- コンセプトデザイン:OKAMA
- アクエリオンデザイン:河森正治
- メカニックデザイン:高倉武史
- モニタグラフィックデザイン:佐山善則
- デザイン協力:宮武一貴
- ゲストキャラクターデザイン:入江篤
- 美術監督:太田大
- 色彩設計:中山久美子
- 撮影監督:前田洋志
- 編集:竹内康晃
- CG監督:小林謙一
- CGアニメーション監督:井野元英二
- 3Dアニメーションチーフ:井野元英二、原田丈
- アクエリオンモデリング:八木下浩史
- 音楽:菅野よう子、保刈久明
- 音響監督:三間雅文
- 音楽プロデューサー:佐々木史朗、太田敏明
- 音楽制作:ビクターエンタテインメント、ボーダーライン
- 音楽ディレクター:伊藤将生
- アニメーション制作:サテライト
- 製作:Project AQUARION (メディアファクトリー、博報堂DYメディアパートナーズ、東北新社、バンダイ)
[編集] 放送リスト
- 天翅の記憶
- 闇の獣
- エレメントスクール
- はだしの戦士
- 地下迷宮の王
- 想い彼方へ
- 深紅の薔薇の騎士
- はじめてのがったい
- 夢のかよひじ
- 空に星、地に花
- 水底のしあわせ
- 琥珀の時
- 一万二千年のラブレター
- 光る影
- 初恋のアクエリオン
- 黒い鏡
- 食べたくて合体
- 魂のコスプレイヤー
- けがれなき悪戯
- 天翅の翅音
- 紅い道
- 見えない翼
- 翼、儚く
- 天空のゲート
- 決戦!!アトランディア
- 世界のはじまりの日
[編集] 主題歌
[編集] テーマソング
- 前期オープニングテーマ 『創聖のアクエリオン』(第3話~)
- 後期オープニングテーマ 『Go Tight!』(第18話~第25話)
- 作詞: 岩里祐穂/作曲・編曲: 菅野よう子/歌: AKINO
- エンディングテーマ 『オムナ マグニ』(第1話~第13話、第15話~第24話)
- 作詞: Gabriela Robin/作曲・編曲: 菅野よう子/歌: 牧野由依
- エンディングテーマ 『荒野のヒース』(第14話のみ)
- 作詞: 岩里祐穂/作曲・編曲: 菅野よう子、保刈久明/歌: AKINO
- エンディングテーマ 『Celiane』(第25話のみ)
- 作詞・歌: Gabriela Robin/作曲・編曲: 菅野よう子
※なお挿入曲には前期OPの『創聖のアクエリオン』が(後期OPになってからは『Go Tight!』が)使われた。また第1話と第2話はOPなし。最終回(第26話)はOP・EDともになし。
[編集] ネット上でのブーム
テーマソングの中でも前期オープニングテーマ『創聖のアクエリオン』は2ちゃんねるを筆頭としたインターネット上のコミュニティで大きく話題を呼んだ。一万年と二千年前から愛してるなどの幻想的・ロマンティックな歌詞、リズミカルでキャッチーながらも切ないサビなどが非常に強烈な印象を与え、アニメソングの枠を超えた名曲として多くの人達に受け入れられた。その一方でこの歌詞に衝撃を受けた人により「一万円と二千円くれたら愛してる」などと改変されネタにされる場合もあり、電波ソングとしての側面も持ち合わせているといえよう。
その為、アニメとしての『創聖のアクエリオン』は見たことがないが、音楽としての『創聖のアクエリオン』はよく聴く、知っているという者がネット上の掲示板では多く見られる。また、ブームの先駆けとなった2ちゃんねるではジョルジュ長岡の集団アスキーアートと一緒に歌詞を貼られる事が多い。
[編集] 外部リンク
テレビ東京 月曜25時前半枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 創聖のアクエリオン (2005.4.4 - 2005.9.26) |
次番組 |
ファンタジックチルドレン (2004.10.4 - 2005.3.28) |
Pinkの遺伝子 (2005.10.3 - 2005.12.26) |
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