北条時輔

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北条時輔（ほうじょうときすけ、宝治2年5月28日（1248年 6月21日） - 文永9年2月15日（1272年 3月15日））は、鎌倉時代の六波羅探題南方である。幕府第5代執権北条時頼の長男（庶長子）、母は時頼の側室・讃岐局。妻は小山氏の娘。異母弟に第8代執権北条時宗、北条宗政。幼名は宝寿丸（ほうじゅまる）。烏帽子親は、足利利氏（後の頼氏）で元服時の名は時利（ときとし）で、後に時輔と改名する。6代将軍宗尊親王の側近として将軍御所に仕える。

[編集] 経歴

側室の子である為、父・時頼から序列三位として正室の子である弟の時宗や宗政よりも格下に置かれて厳しく冷遇された。1264年（文永元年）六波羅探題南方に命じられて京都に出向する。1268年（文永5年）に時宗が執権に就任した際には反得宗派の1人として不満を示し、元からの国書が届いた際にも返答に関して幕府と対立する。1272年、北条時宗失脚計画が露見して名越時章・教時兄弟が二月騒動で討たれると時輔も追討対象となり、時宗の命を受けた六波羅探題北方北条義宗によって攻められて戦死したとされる。（この戦死が事実ならば）享年25。その一方で吉野へ逃れたという生存説も当時から存在しており、真相は未だにはっきりしていない。小山氏の娘との間に生まれた子供は父の死後も諸国を流浪していたようであり、時宗の死から6年後の正応3年（1290年）12月、斬首された。名は伝えられていない。

2001年に放送されたNHK 大河ドラマ「北条時宗」では、義宗による襲撃から逃れた後に大陸へ渡りクビライに仕えたというストーリーが描かれたが、これは前述の逃亡・生存説を大幅にデフォルメした創作である。

[編集] 官職位階履歴

※日付＝旧暦

1256年（建長8年）8月11日、元服。時利と名乗る。
1264年（文永元年）10月、幕府の六波羅探題南方に赴任。没年月日まで在任。
1265年（文永2年）4月11日、従五位下に叙し、式部少丞に任官。（これにより式部大夫とも式部大夫丞とも称される。よって、古文書の中には式部大輔の表記があるが明らかに過誤）