名古屋港
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名古屋港(なごやこう)は、愛知県名古屋市、東海市、知多市、弥富市、海部郡飛島村にまたがる港湾である。地元では名港(めいこう)という略称でも呼ばれる。港湾管理者は名古屋港管理組合。特定重要港湾に指定されている。
愛知県内にトヨタ自動車などの輸出企業を多く擁し、自動車関連の輸出が半数以上を占める貿易港である。輸出入総額国内第1位(空港を含めると成田空港に次ぐ第2位)、外貿貨物取扱量国内第1位で、日本三大貿易港の一つに数えられる。
ガーデンふ頭(旧2号地三ふ頭、かつての物流の中心)付近は観光・娯楽スポットが揃った観光地ともなっており、地元ではこの界隈を指して名古屋港と呼ぶ場合もある。 ガーデンふ頭は、鯱の外観の遊覧船「金鯱」で有名となった名古屋港遊覧船の乗り場もある。 金城ふ頭周辺が現在の物流の中心地であり、近隣には名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)がある。
また、海の日に行われる「海の日名古屋みなと祭花火大会」、クリスマスの時期に行われる「スターライト・レビュー」も有名である。
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[編集] 歴史
- 1907年 名古屋港が開港場の指定を受ける。(名古屋港の生みの親とも呼ばれる「奥田助七郎」は港作りに尽力し、像が立てられた)
- 1930年 国鉄名古屋駅(1937年に貨物業務は笹島貨物駅へ移転)と港との間を結ぶため、中川運河が竣工。
- 1951年 特定重要港湾に指定される。
- 1946年 第1回名古屋みなと祭り花火大会が開催。
- 1959年 伊勢湾台風が直撃し、大きな被害を受ける。
- 1984年 ポートビル完成
- 1989年 ガーデンふ頭で世界デザイン博覧会開催。
- 1990年 金城ふ頭完成。
- 1992年 名古屋港水族館完成。
- 1997年 開港90周年を記念して日本丸と海王丸が同時に寄港。
- 2001年 鍋田ふ頭完成。
- 2004年 名古屋港を含む「伊勢湾」がスーパー中枢港湾に指定される。
- 2005年4月2日 名古屋港イタリア村が開村。
- 2005年12月1日 16mの大深度バースを備えた飛島ふ頭南コンテナターミナルが操業開始。
[編集] 港概要
[編集] 面積
- 港湾区域 83平方キロメートル
- 臨港地区 41平方キロメートル
[編集] 入港船舶数
- 約4万5千隻(内航船舶含む)
[編集] 主な輸出入品種
- 輸出
- 完成自動車(52.5%)
- 自動車部品(15.8%)
- 鋼材(4.7%)
- 輸入
- 液化天然ガス(23.5%)
- 鉄鉱石(16.0%)
- 原油(8.9%)
[編集] 貿易額
- 輸出 91,725億円(国内貿易港2位)
- 輸入 26,129億円(国内貿易港4位)
(2002年度)
- 輸出入総額 117,854億円(国内貿易港2位)
[編集] 貨物取扱量
- 16,836万トン(国内貿易港1位)
(2003年度)
[編集] 埠頭
- 名古屋地区
ガーデンふ頭、大江ふ頭、大手ふ頭、稲永ふ頭、空見ふ頭、金城ふ頭、昭和ふ頭、潮見ふ頭、汐止ふ頭、船見ふ頭、築地ふ頭、築地東ふ頭、フェリーターミナル
- フェリー航路
- 東海地区
東海元浜ふ頭、新宝ふ頭、横須賀ふ頭
- 飛島地区
飛島ふ頭、コンテナふ頭、木場金岡ふ頭
- 弥富地区
弥富ふ頭、鍋田ふ頭
- 知多地区
北浜ふ頭、南浜ふ頭
[編集] 港内の主な施設
- 名古屋港水族館
- 名古屋港ポートビル
- 名古屋海洋博物館
- 南極観測船ふじ
- JETTY
- 名古屋港シートレインランド
- 名古屋港遊覧船
- 名古屋港ゴルフ倶楽部
- 名古屋港海洋トレーニングセンター
- 名古屋港イタリア村
[編集] 交通
[編集] 鉄道
- 名古屋市営地下鉄名港線 - 名古屋港駅
- 名古屋鉄道築港線 - 東名古屋港駅
- 名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線(あおなみ線) - 金城ふ頭駅、野跡駅、稲永駅
- 日本貨物鉄道 東海道本線貨物支線(名古屋港線) - 名古屋港駅
- 名古屋臨海鉄道(貨物専用線) - 東港駅、昭和町駅、船見町駅、名古屋南貨物駅、知多駅、名電築港駅
[編集] 高速道路
[編集] 友好姉妹港
ロサンゼルス港、ボルチモア港 (アメリカ)、フリマントル港(オーストラリア)、アントワープ港(ベルギー)