外審
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外審(がいしん)とは、野球において、6人審判制のときに外野に配置される審判員のこと。 外野審判(がいやしんぱん)とも。
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[編集] 概要
ライト側とレフト側に各1名が配置されており、以前は線審、またはラインアンパイアーと呼ばれていたが、外野の広範囲における打球の判定を行うことから、現在ではこの呼称になっている。
英語での呼称はそれぞれ right field umpire, left field umpire。
[編集] 解説
外審の立ち位置は、1985年までレフトポールとライトポールの真下であったが、現在はレフト側の場合、レフトポールと三塁との中間地点で、内側へ1.5メートル入った地点、ライト側の場合、ライトポールと1塁との中間地点で、1.5メートル内側へ入った地点とされている。外審は主に、外野に飛んだ打球について判定を行う。具体的には、野手が飛球を地面に落とさずに捕球したかどうか、打球がフェアボールであるかファウルボールであるか、特にホームランかどうかについての判定を行う。また一塁・三塁塁審に定位置を離れる必要が生じた場合には、そのカバーにあたることもある。
近年は外審を配置せず、4人審判制で行う試合が多く見られるようになった。4人審判制では外審の任務は一塁・三塁塁審が兼ねることとされているが、塁審の位置から外野フェンスまでは距離があり、ポール際に飛んだ打球がホームランかファウルボールかでトラブルもしばしば起きるため、外審の復活を求める声もある。
なお、MLBではポストシーズン、WBCでは決勝戦で採用している。
[編集] 日本における外審
日本のプロ野球では、1989年までセ・リーグが、1995年までパ・リーグがそれぞれ公式戦全試合に外野審判を置いていたが、1990年にセ・リーグ、1996年にパ・リーグがそれぞれ廃止し、4人審判制をとるようになった(6人制の時代でも、オープン戦は4人制だった。)現在はオールスターゲームと日本シリーズ、パ・リーグのプレーオフのみに配置することとなった。なお、オールスターゲーム、日本シリーズ、プレーオフのみに外審をおく理由として「重要試合で審判をすることは名誉なことだから、多くの審判に経験させたいから」と言われる。1961年4月27日・大阪球場の南海 vs 近鉄戦では、外野のモヤが深いため7回から外審を増やし、7人制審判で行われた。
アマチュア野球ではナイター(厳密に言うと外野の夜間照明が点いたと同時)の時に配置される。社会人の硬式野球では、都市対抗野球本選と日本選手権本選では全試合外審が配置されていたが、2005年より廃止された。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 野球用語 | 野球・ソフトボール審判員