大日本除虫菊
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | 非上場 |
略称 | KINCHO 金鳥 |
本社所在地 | 550-0001 大阪府大阪市西区土佐堀一丁目4番11号 |
電話番号 | 06-6441-0451(大代表) |
設立 | 1919年(大正8年)4月21日 創業は1885年(明治18年)1月8日 |
業種 | 衛生薬品、殺虫剤、防虫剤等の製造販売 |
代表者 | 代表取締役会長 上山英介 代表取締役社長 上山直英 |
資本金 | 4億4000万円 |
売上高 | 不明 |
従業員数 | 499人 |
外部リンク | http://www.kincho.co.jp/ |
大日本除虫菊株式会社(だいにほんじょちゅうぎくかぶしきがいしゃ、Dainihon Jochugiku Co.,Ltd.)は、殺虫剤など衛生薬品の製造・販売を行っている日本の日用品メーカー。 「金鳥=KINCHO(きんちょう)」の商標名で知られる。正式な社名より商標が浸透している状態であるが、創業のきっかけを忘れないため、「大日本除虫菊」の社名は堅持している。自社の製品で多くの害虫を退治している事から、毎年1月に業界団体である「日本家庭用殺虫剤工業会」が虫供養を実施している。本社は大阪府大阪市西区土佐堀一丁目4番11号。
企業スローガンは「昔も今も品質一番」。なお、登録商標名の金鳥とは、同社発売の蚊取り線香の銘柄に因んでおり、シンボルマークに描かれている鶏の事である。この鶏は故事成語である「鶏口となるも牛後となるなかれ」という有名な諺から採られたものであり、業界の先駆者として品質などあらゆる面でトップに立て、という創業者の願いが込められている。又、鶏の胸の辺りには創業者の「上山」の判子を模したロゴが入っているのも特徴である。金鳥蚊取線香は東南アジア地域などでもシェアは高く、ほぼ日本と変わらぬパッケージで市販されている。
目次 |
[編集] 歴史
- 1885年:創業者の上山英一郎(うえやま えいいちろう)が福沢諭吉の紹介によりアメリカ・サンフランシスコの植物会社社長のH・E・アモアに面会、珍しい植物種苗の交換を約束
- 1886年:アモアより、ビューハク(除虫菊)を含む各種の種苗が届く
- 1887年:除虫菊の第一回収穫、試験的に除虫菊を製粉
- 1890年:蚊取り線香「金鳥香(きんちょうこう)」発売、発売当時は仏事用線香のような棒状だった
- 1902年:渦巻き型蚊取り線香発売
- 1905年:「日本除蟲菊貿易合資会社」設立
- 1910年:「金鳥」の商標を登録
- 1934年:「キンチョール」発売
- 1935年:社名を「大日本除蟲菊株式会社」に変更
- 1967年:金鳥蚊取り線香のテレビCMに歌手の美空ひばりを起用
- 1970年:ワンタッチぞうきん 金鳥「サッサ」発売
- 1973年:金鳥「蚊取りマット」、金鳥「電子蚊取り器」発売
- 1980年:使い捨てカイロ金鳥「どんと」発売
- 1983年:タンス用防虫剤「ゴン」発売(ピレスロイド成分の防虫剤としては世界初)
- 1990年:キンチョウリキッド 発売
サンポール(株)(旧:日本電酸)の経営を譲り受ける - 1997年:タンス用防虫剤ゴンゴン 発売
アメリカ・クロラックス社の「コンバット」シリーズと家庭用クリーナーの販売権を取得 - 2003年:「蚊に効くカトリス」発売
- 2005年:住友製薬より大衆薬販売子会社・住友製薬ヘルスケアを買収、同社はダンヘルスケアに社名変更
[編集] 主な商品
[編集] 殺虫剤
- 金鳥の渦巻(金鳥蚊取り線香)
- 金鳥の渦巻黒(微香タイプ蚊取り線香)
- 金鳥ハエ取り線香
- キンチョール
- 水性キンチョール
- アミ戸キンチョール
- 虫よけキンチョール
- アリキンチョール
- 水性コックローチSII
- キンチョールジェット
- コンバット
- アリ用コンバット
- 蚊に効くカトリス
- キンチョウリキッド
- キンチョウマット
[編集] 防虫剤
- ゴン
- ゴンゴン
[編集] 住宅用洗剤他
- サンポール
- ティンクル
- アミライト
- カベライト
- バスカビ
- パイプシャワー
- フロ釜ジェット
- キンクリア
[編集] ワンタッチぞうきん
- サッサ
- ハイサッサ
- フロアサッサ
[編集] 芳香剤・消臭剤
- クリーンフロー
- カラーフロー
- パコ
[編集] 使い捨てカイロ
- どんと
[編集] エチケット抑汗剤シート
- エフレッシュ
[編集] 医薬品
- キンチョウジェット
- スミスリン
[編集] 『金鳥』のテレビCMから生まれた流行語
金鳥のテレビCMは長年電通関西支社の堀井博次が中心となった堀井グループが制作しており、シニカルでドぎつく、非常にユニークなものが多い。起用するタレントとの新鮮なミスマッチ感も相まって毎回話題となり、CM中のフレーズが流行語になる事も少なくない。ただし「蚊取り線香」のCMだけは、夏の情緒のあふれる、全く笑いを指向しないものとなっている。
ここでは代表的なものを紹介する。
- ルーチョンキ(キンチョール、1966年/桜井センリ)
- 金鳥の夏・日本の夏(金鳥蚊取り線香、1967年~現在)
- トンデレラ、シンデレラ(キンチョール、1977年/研ナオコ)
- 耳にタコ出来た(どんと、1980年/ザ・ぼんち)
- ハエハエカカカ、キンチョール・よろしいんじゃないですか(キンチョール、1981年/郷ひろみ、柄本明)
- キッキッキンチョーマットです(金鳥マット、1981年/掛布雅之、三遊亭円丈)
- 今日、耳日曜(どんと、1981年・ザ・ぼんち)
- ちゃっぷいちゃっぷい、どんとぽっちい(どんと、1983年/桂文珍、西川のりお)
- ホンマかいな、そうかいな(金鳥マット、1984年/掛布雅之、西川のりお、たこ八郎)
- 亭主元気で留守がいい(ゴン、1986年/もたいまさこ、木野花)
- 相撲取りすっぽんぽんで風邪ひかん(どんと、1987年/桂文珍ほか)
- プッチンパッチンピチパチパッチン(音浴湯、1987年/ポール牧)
- ポットンポットン蚊がポットン(金鳥マット、1988年/中村雅俊)
- もっと端っこ歩きなさいよ(ゴン、1990年/美川憲一、ちあきなおみ)
- ムシムシコロコロキンチョール(キンチョール、1991年/中村雅俊、間寛平、そのまんま東)
- タンスにゴンゴン、イザムンムン(ゴンゴン、1998年/IZAM)
- タンスにゴンゴンよう効くねん(ゴンゴン、1999年/沢口靖子)
- つまらん!お前の話はつまらん!(キンチョール、2003年/大滝秀治、岸部一徳)
- 酢的な奥さん・シロガネーゼもダラシネーゼ(ティンクル、2005年/北斗晶)
- 私が消えたらどないすんの?(タンスにゴンゴンα消えるタイプ、2005年/田中裕子)
- スケスケ、ターマターマ、プカプーカ(カラーフロー、2005年)
- ズバッと、よ~出るキンチョール~・ブッシュッー!(水性キンチョールジェット、2006年/田中裕子)
ほか
[編集] CMキャラクター
[編集] 関連項目
- 蚊取線香
- ジュビロ磐田(Jリーグ ユニフォームスポンサー)
タンス用防虫剤『ゴン』と中山雅史選手の愛称「ゴン」を掛け合わせた事に因む。中山選手は実際に『ゴン』のテレビCMに出演し、社交ダンスを踊っていた。(「ダンスにゴン」≒「タンスにゴン」のシャレである。)
[編集] 主なスポンサー番組
※すべて1社提供、フジテレビ系列で日曜日の放送(制作は関西テレビ)。提供ナレーション時の読みは「昔も今も品質一番の金鳥」だった。
- 三枝の爆笑美女対談(1983年秋まで木曜日の放送)
- スターご勝手対談
- KINCHOおもしろ倶楽部
- KINCHO SUPER PRESENT
- Grade-A(ただし22:00~22:30部分のみ フジテレビとの共同制作)
現在は複数社提供番組やスポット枠でCMを流している。
[編集] 外部リンク
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