妙成寺
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妙成寺(みょうじょうじ)は、石川県羽咋市にある日蓮宗の寺院。山号は金栄山(きんえいざん)。日蓮上人の孫弟子日像が開祖。日蓮宗の北陸本山で、能登随一の大伽藍をもつ。本堂、五重塔、祖師堂、経堂など十棟が国の重要文化財に指定されている。
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[編集] 歴史
自伝によると、永仁2年(1294年)、日像は、師命により京都に妙法を布教するため佐渡から七尾へ渡る船中、石動山天平寺の座首満蔵法印(乗微)と法輪を交わした。満蔵法師は法華経に感銘を受け、石動山に日像を招き、全山の衆徒の前で法華の教えを説いた。ところが、衆徒は日像の説法に罵言を吐き、暴徒化し二人を襲った。二人は急いで下山し、命からがら滝谷へと逃げ延びた。日像は鎌倉より携えていた槐の杖を地面に挿し、「この杖より根が生ずるなら、汝この地に法華経の寺を建立すべし」と満蔵法印に言い残して京都に向かった。 まもなく杖より根が生え始めたので、満蔵法印は日乗と名を改め、叔父の滝谷領主柴原法光の助力を得、開山を日像、自らを第二祖として妙成寺を建立した。
天正10年(1582年)、能登国の太守となった前田利家から寺領の寄進を受け、また、慶長8年(1603年)、利家の側室寿福院(三代藩主前田利常の母)の帰依を受け、その菩提寺になるなど加賀藩前田家から厚い庇護を受け、隆盛を極めた。その後、七堂伽藍が完成し、寛永8年(1631年)には、加賀藩3カ国の日蓮宗の総録所(触頭)となった。
[編集] 文化財
- 重要文化財(建造物)
- 本堂 - 慶長19年(1614年)建立。桁行(正面)五間、梁間(側面)五間、入母屋造、杮(こけら)葺。棟梁は前田家御用大工坂上又三郎。(「間」は長さの単位ではなく柱間の数を表す建築用語。以下の項目についても同じ)
- 五重塔 - 元和4年(1618年)建立。方三間、栩(とち)葺。
- 祖師堂 - 寛永元年(1624年)建立と伝える。方五間、単層入母屋造、杮葺。寺の説明には寛永元年建立とあるが、様式的にはややさかのぼる安土桃山時代頃の建築と思われる。
- 経堂 - 寛文10年(1670)建立。桁行五間、梁間三間、一重寄棟造、棧瓦葺(当初は杮葺)。
- 書院 - 万治2年(1659年)建立。桁行七間、梁間七間、一重寄棟造、杮葺。
- 鐘楼 - 寛永2年(1625年)建立と伝える。桁行三間、梁間二間、袴腰付、入母屋造、杮葺。
- 三光堂 - 元和9年(1623年)建立と伝える。方五間、単層入母屋造、杮葺。
- 三十番神堂 - 慶長19年(1614年)建立。三間社流造、杮葺。
- 二王門 - 寛永2年(1625年)建立。三間一戸楼門、二階建入母屋造、棧瓦葺。
- 庫裡 - 文禄2年(1593)建立と伝える。桁行九間、梁間五間、一重正面切妻造、杮葺(棧瓦葺だったものを復元)。妙成寺最古の建造物。
- 重要文化財〈美術工芸品)
- 山水蒔絵机
- 山水蒔絵料紙箱
[編集] 所在地・アクセス
- 住所
〒925-0002 石川県羽咋市滝谷町ヨ1
- 交通
- 見学
- 開門時間 - 夏季:8時~17時、冬季:8時~16時30分
- 拝観料 - 大人500円、小人300円
- 駐車場 - 無料