戸川氏
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戸川氏（とがわうじ）は、日本の氏族の一つ。
伊予河野氏の河野通直を源にたどり、河野通信の後裔稲葉通弘の4代後の富川正実が備中国児島に居を移し、宇喜多能家に仕えようになる。定安が富川氏を称し、孫の達安が戸川氏に改めたという。美作国苫西郡富川より出た菅家の一流という説もある。 富川(戸川)定安は、宇喜多能家の妾腹の子で正実の養子になったと言う説もある。
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[編集] 戦国時代・安土桃山時代
天文3年 宇喜多能家が討死した際に備後国門田へ逃れたが、まもなく定安は死亡し、秀安は美作国にいた叔父の富川入道のもとで育てられる。
天文12年頃に宇喜多直家が備前国国主の浦上宗景のもとに出仕するや、その近侍として仕えようになり、この頃から姓を戸川と改めた。
秀安は、はじめ正利と名乗り、直家をよく補佐してその創業を助けた。
戸川秀安は、永禄10年 明禅寺合戦、天正6年 播磨国の上月城攻め、天正9年 八浜合戦など数多くの合戦に従軍し、武功をたてる。
天正3年 備中兵乱後は備前国常山城の城主となり、22,000石を賜る。
天正10年 戸川秀安は隠居し、友林と称して嫡子の達安に家督を譲る。
戸川達安は、備前辛川の合戦に初陣の殊功を挙げ、父秀安の後を継いで備前常山城を守った。
達安は宇喜多家の侍大将として備中高松の陣をはじめ各地の合戦に出陣、朝鮮出兵では加藤清正をオランカイ境に援け、また小早川隆景とともに碧蹄館の戦いで明軍を打ち破った。
のちに同じ家中の長船綱直、中村次郎九郎らと国政をめぐって対立するようになる。
慶長4年 岡利勝、花房正成、宇喜多詮家らとともに主君の宇喜多秀家に長船らの成敗を求めたが、逆にその勘気を蒙り討手を差し向けられそうになった為、岡利勝、花房正成らと大坂玉造の宇喜多詮家の邸に立て籠った。
[編集] 江戸時代
寛永4年 庭瀬藩初代藩主 戸川達安の死去に伴い、遺領は嫡男の正安が相続する。翌寛永5年には弟安尤に3,400石を分与し、早島（岡山県早島町）の地に陣屋を築かせ、安利に3,300石を分与し、帯江（岡山県倉敷市）の地に陣屋を築かせた。両家は共に幕府より直参旗本に列せられた。
寛文9年 庭瀬藩3代藩主 安宣は弟の安成に1,500石を分与させ、安成は妹尾（岡山市妹尾）の地に陣屋を設ける。
庭瀬藩4代藩主 安風の代、弟達富に1,000石を分与し、撫川（岡山県岡山市）に陣屋を設けさせるが、早世したため藩は改易される。家名は安風の弟 達富が、5,000石の旗本として継ぐことが認められ、明治維新まで同地で治世にあたる事になる。
元禄15年 早島戸川氏2代当主 安明は子の安通に400石を分与し、中庄中島（岡山県倉敷市）の地に陣屋を設けさせる。
こうして戸川氏は本家断絶後も撫川、早島、帯江、妹尾、中庄の各陣屋の領有を認められ、明治維新を迎える事となる。
[編集] 系図
[編集] 戸川氏主要名簿
[編集] 宇喜多氏被官時代
- 富川正実
- 戸川秀安（備前常山城主）
[編集] 庭瀬宗家
[編集] 撫川戸川氏
- 戸川達富（宗家継承）
- 戸川達索
- 戸川達恒
- 戸川達邦
- 戸川達寿
- 戸川達義
- 戸川達寛
- 戸川達敏
[編集] 早島戸川氏
- 戸川安尤
- 戸川安明
- 戸川安貞
- 戸川安晴
- 戸川安聰
- 戸川安泰
- 戸川安熈
- 戸川安昶
- 戸川安悌
- 戸川安民
[編集] 帯江戸川氏
- 戸川安利
- 戸川安広
- 戸川安村
- 戸川村由
- 戸川村貞
- 戸川安章
- 戸川安栄
- 戸川安愛
[編集] 妹尾戸川氏
- 戸川安成
- 戸川正方
- 戸川達和
- 戸川達旨
- 戸川達訊
- 戸川達本
- 戸川達利
[編集] 中庄戸川氏
- 戸川安通
- 戸川安長
- 戸川安精
- 戸川安論
- 戸川安清
[編集] 戸川氏有力家臣団
- 馬場職家 (1532年~1608年)
- 新免宗貫
- 湯浅次右衛門 ( ？ ~ ？ )
- 湯浅助太郎
- 広戸与衛門 ( ？ ~1600年？)
- 国富貞次 (1546年~1632年)
- 浮田喜八郎 ( ？ ~1600年)
- 本城梅屋
