汝矣島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
汝矣島 | |
---|---|
位置 | |
{{{caption}}} | |
各種表記 | |
ハングル: | 여의도 |
漢字: | 汝矣島 |
平仮名: (日本語読み仮名): |
にょいとう |
片仮名: (現地語読み仮名): |
ヨイド |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
ローマ字転写: | Yeouido |
汝矣島(ヨイド)は、大韓民国ソウル特別市を流れる漢江の中州。同市の永登浦区に属する。
1751年に編纂された『都城三軍門分界総録』に汝矣島の出現が初めて記録されている。
広大な面積を持ち、日本統治時代には軍用飛行場が建設され1971年まで利用された。その後は広場として整備されたが、アスファルト敷きの広大な汝矣島広場は1998年に汝矣島公園として緑地化され、市民の憩いの場となっている。漢江に面した一帯は漢江市民公園・汝矣島地区としてスポーツ施設が整備され、漢江の支流周辺には1997年に汝矣島支流生態公園が造成された。
1975年に国会議事堂が中区太平路から移転[1]、1979年には韓国証券取引所が中区明洞から移転し、周囲に証券会社が集中している。1985年には韓国随一の高層建築である大韓生命63ビル(現 63ビル)が開業した[2]。汝矣島に立地する企業・経済関連の主要施設として、LGグループの本社ビルであるLGツインタワー、国民銀行汝矣島オフィス、全国経済人連合会の本部ビルである全経連会館なども挙げられる。
かつては3大テレビ放送ネットワークの中枢機能が集中していたが、SBSは2004年に本社・放送センターを陽川区木洞ヘ移転した。また文化放送 (MBC) も麻浦区上岩洞への本社移転計画があり、実現すると韓国放送公社 (KBS) だけが汝矣島に残ることになる。KBS別館は、1979年12月に竣工した東洋放送汝矣島スタジオが1980年の言論統廃合によってKBSに移管され、現在に至っている。またKBS本館に近接する東亜日報社別館も、もとは東亜放送の事業拡大に備えて建設されたものである。汝矣島純福音教会や、同教会と関連の深い国民日報本社があるCCMMビルも汝矣島に立地する。
このように中州に経済やマスメディアの機能が集中したことから、かつて汝矣島はしばしば「ソウルのマンハッタン」と形容された。しかし汝矣島唯一の高級ホテルであったニューマンハッタンホテルは2004年の改装を機にレキシントンホテルと名称を改め、汝矣島をマンハッタンになぞらえた時代の名残が一つ姿を消した。
広大な広場は労働組合や政治団体の集会に用いられていたが、現在では公園となったため、以前のような大規模な政治集会などは行われなくなった。
[編集] 交通
地下鉄5号線の駅が2つ(汝矣島駅・汝矣ナル駅)あるが、汝矣島を北東から南西方向に縦断する形であるため、汝矣島の移動は主にバスあるいはタクシーで行う。なお現在、汝矣島を東西に縦貫する地下鉄9号線の工事が行われている。
汝矣島へ行く場合は、前述した5号線の2駅のほか、京釜線(ソウルメトロ1号線乗り入れ)の永登浦駅や大方駅(徒歩も可能)からそれぞれバスを利用すると便利。また同線新吉駅からも徒歩15分ほどでKBS本館前まで行くことができる距離にあるが、新吉駅から汝矣島までの歩道が充分に整備されていないため、やや危険である。
[編集] 脚注
- ^ 太平路の旧国会議事堂は、1935年に京城府民館として建設された。大韓民国の独立から1975年まで国会議事堂、次いで市民会館となり、1991年からソウル特別市議会議事堂として使用されている。
- ^ 地上60階、地下3階で、東京のサンシャイン60よりわずかに高い。