韓国放送公社
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韓国放送公社 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 한국방송공사 |
漢字: | 韓國放送公社 |
平仮名: (日本語読み仮名): |
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片仮名: (現地語読み仮名): |
ハングクパンソンゴンサ |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英語表記: | Korean Broadcasting System (KBS) |
韓国放送公社(かんこくほうそうこうしゃ)は大韓民国の公共放送局である。通常、英称のKorean Broadcasting Systemの頭文字を取り、KBSと呼ばれる(日本のKBS京都(京都府・ラジオ・独立UHF局)とは無関係、また2001年以降は韓国放送も併用している)。 2007年の指標(スローガン)は「韓国人の希望KBS」。
前身は日本統治時代に設立された社団法人朝鮮放送協会(発足当時は社団法人京城放送局、開局1927年、コールサインはJODK)。大韓民国建国時に国営化され、1973年3月3日に現行の公営放送となった。
公営放送であるが日本のNHKとは異なり、広告収入が認められているためコマーシャルも一部放送されている(韓国では、コマーシャルは番組と番組の合間に集中的に流され、番組中には流れないのが原則。ただし、数時間に及ぶ朝のワイドショーや特番の時は、第1部・第2部というように番組を各部に分け、その間に中間広告を入れる手法を取っている)。放送開始・終了時に韓国の国歌『愛国歌』の演奏が行われる。
ソウル特別市永登浦区汝矣島の本部(国会議事堂に近い本館と大方【テバン】駅に近い別館がある)の他、24の地方局、海外10支局を有する。最近はドラマ「冬のソナタ」が日本で大ヒットして韓流ブームに火をつけた。
KBSの東京支局は東京都渋谷区神南のNHK放送センターの中にある。
目次 |
[編集] 放送系統
- 国内向け
- 第1テレビジョン放送 (ソウル首都圏:9ch) 1961年開局
- ニュース・時事・教養番組中心。
- 第2テレビジョン放送 (ソウル首都圏:7ch) 1964年開局
- 衛星放送 (KBS KOREA)
- 地上波DMB(U-KBS) 2005年開局
- 第1ラジオ放送 (ニュースチャンネル ソウル首都圏:711kHz、混信対策としてFM97.3MHzでも放送) 1927年開局
- ニュース・時事情報専門放送。
- 第2ラジオ放送 (Happy FM ソウル首都圏:603kHz/106.1MHz) 1965年開局
- 第3ラジオ放送 (愛の声放送 ソウル首都圏:639kHz) 2000年開局
- 第1FM放送 (ソウル首都圏:93.1MHz)
- 古典音楽専門放送。
- 第2FM放送 (Cool FM ソウル首都圏:89.1MHz)
第2テレビジョン・第2ラジオ・第2FM放送では広告放送が行われている。
- 過去
- 1980年の全斗煥による言論統廃合によりMBC系列と基督教放送(CBS)を除くすべての民間放送局がKBSに吸収合併された。全国紙・中央日報社経営による「東洋放送」はKBSの第2テレビジョン・第2ラジオ・第2FMに、全国紙・東亜日報社経営による「東亜放送」はソウル市内向け中波放送KBSラジオソウルに移行された。なお、KBSラジオソウルは現在民間放送局のソウル放送(SBS)に移管している。
- 教育テレビ放送、教育FM放送は現在KBSから分離して韓国教育放送公社(EBS)に移管している。
- 国外向け
- KBSワールドラジオ(旧称:ラジオ韓国)
- 一般海外向け短波・インターネット放送。
- 社会教育放送(第1/第2 AMと短波でそれぞれ放送)
- 国際テレビ放送(KBS WORLD TV)
- KBS WORLD チャンネル(スカイパーフェクTV 791ch)(2006年3月1日~)→KBS JAPANが運営
その他系列のケーブル・衛星テレビ (Skylife) 向けチャンネルとしてKBS SKY SPORTS、KBS SKY DRAMAがある。
[編集] 主なテレビ番組
[編集] ドラマ
- 冬のソナタ
- オータム・イン・マイ・ハート ~秋の童話~
- 夏の香り
- 妻
- 不滅の李舜臣
- 海神
- 怪傑春香
[編集] アニメ
- 幻影闘士バストフレモン
- カード王 ミックスマスター
- ONE PIECE(日本製のアニメだが、KBSでも放送されてる。)
- ララのスター日記(きらりん☆レボリューション)(KBS1 金曜16:30)
[編集] ニュース
- KBSニュース広場(KBS뉴스광장)(第1テレビジョン、月曜~土曜6:00~7:45日曜は、6:00~6:10まで、「KBSニュース(KBS뉴스)」1部の6:00~7:00の内、スポーツニュース、天気予報(6:50~ 7:00)の部分を除く、6:00~6:50の、前半部分(6:00~6:25)を、第1ラジオと、同時生放送。)
- KBS朝のニュースタイム(KBS아침뉴스타임)(第2テレビジョン、平日8:00~9:00日曜は7:00~8:00「KBS日曜ニュースタイム」(KBS일요뉴스타임))
- KBS地球村ニュース(지구촌뉴스)(第2テレビジョン、平日10:40~11:00)世界のニュースやトピックを紹介
- KBSニュース12(KBS뉴스12)(第1テレビジョン、平日12:00~13:00土日は、12:00~12:10まで、「KBSニュース(KBS뉴스)」)
- KBSニュース5(KBS뉴스5)(第1テレビジョン、平日17:00~17:15土日は、17:00~17:10まで、「KBSニュース(KBS뉴스)」)
- KBS2TVニュース(KBS(2TV)뉴스)(第2テレビジョン、平日18:00~18:10)
- KBSニュースネットワーク(KBS뉴스네트워크)(第1テレビジョン、平日19:00~19:30土日は、19:00~19:10まで、「KBSニュース(KBS뉴스)」)
- KBSニュースタイム(KBS8뉴스타임)(第2テレビジョン、平日20:00~20:45)
- トゥディスポーツ(투데이스포츠)(第2テレビジョン、平日20:45~20:55)
- KBSニュース9(KBS뉴스9)(第1テレビジョン、毎日20:58~22:00(土日は、~21:30))同時間に放映されている「MBCニュースデスク」と並ぶ韓国を代表するニュース番組。前半部は第1ラジオ放送と同時放送。日本ではNHKの「ニュースウォッチ9」がこれに該当する。
- KBSニュースライン(KBS뉴스라인)(第1テレビジョン、平日23:00~23:30)
- 経済フォーカス(경제포커스)(第1テレビジョン、月曜~木曜23:30~23:40)
- スポーツ・スポーツ(스포츠스포츠)(第2テレビジョン、月曜~木曜24:45~24:55) 深夜の10分間のスポーツニュース
- KBSニュース(KBS뉴스)(第1テレビジョン、月~土9:30~10:00、月~金14:00~14:10、16:00~16:05、日曜8:00~8:10)
- KBSニュース9の開始時間が半端な時間なのはヘッドラインが20:58′30″から開始する為である。
[編集] 情報番組
- 生放送 世界の朝 (第2テレビジョン、平日6:00~)
- 生放送 朝の庭 (第1テレビジョン、平日8:30~)
- 6時 我が故郷(6시 내고향) (第1テレビジョン、平日18:00~)
- 生放送 時事トゥナイト (第2テレビジョン、月曜~木曜24:15~)
- 追跡60分 (第2テレビジョン、水曜23:05~)
- VJ特攻隊 (第2テレビジョン、金曜22:00~)
- VJクラブ (第2テレビジョン、土曜12:30~)
- 取材ファイル4321 (第1テレビジョン、日曜22:20~)
[編集] 音楽・バラエティ
- 歌謡舞台(第一テレビジョン、月曜10:00~)
- 公開音楽会(第一テレビジョン、日曜18:00~)KBSホールで定期収録。
- ハッピートゥゲザー(第2テレビジョン、木曜23:05~)トークバラエティ
- ギャグコンサート(第2テレビジョン、日曜20:55~) 若手コメディアンによるショートコント番組。
- スポンジ(第2テレビジョン、土曜18:40~) フジテレビ「トリビアの泉」のパクリと批判を浴びた番組。
- よい国運動本部(第2テレビジョン、日曜16:55~)
- 楽しい日曜日・ハッピーサンデー(第2テレビジョン、日曜17:55~)
- クイズ大韓民国(第1テレビジョン、日曜9:55~)
- ミュージンクバンク(第2テレビジョン、日曜13:00~)
- 愛のリクエスト(第1テレビジョン、土曜19:10~)
- 全国のど自慢(第1テレビジョン、日曜12:10~) 日テレ、Aで司会者が紹介された(2005年5月15日)。
- 挑戦!地球探検隊
- TVショー珍品名品(第1テレビジョン、日曜11:00~)
- 美女たちのおしゃべり(미녀들의 수다、第2テレビジョン、日曜11:35~)
[編集] 受信料制度
- 受信料制度は1961年のテレビ放送開始を機に導入された。日本のNHKとは異なり、当初はKBS独自で、続いて公共機関による委託徴収を経て、1994年からは受信料を韓国電力の電気料金に上乗せして徴収している。世帯にテレビ受像機が無い家庭についてはKBSに別途申告することで、毎月の受信料を支払わずに済むが、この手続きが煩雑であり(韓国のマスコミでもこの件について批判報道があった)、実際に免除されている家庭は少ない。この制度は、受信料徴収にかかる費用を抑えること・払っている払っていないの不公平感を解消することを目的に導入された。この徴収制度によって受信料収入は増加し、広告収入も増加しているため、月額2,500ウォンのまま20年以上据え置かれているが、公共放送にふさわしい財源に見直すべきだとの意見が高まっているため、広告収入を縮小させ受信料を引き上げることを検討している。
- 全斗煥政権時代には毎日ニュース番組のトップで大統領の動静を伝えたり総選挙時には与党候補に隔たった放送を行って視聴者の反感を買い受信料不払い運動を起こされた。この不払い運動によって当時KBSは受信料収入を50%も減らすなどし大きなダメージを負った。
[編集] 日本での聴取方法
- テレビ放送は、韓国に比較的近い日本の一部地域でもたまに見ることができる。
- CS放送のSKY PerfecTV!791チャンネルにおいて、「KBS WORLD」を見ることが可能である。ニュース番組は生放送であるが日本語字幕や同時通訳が無く、ドラマなどの番組は一部を除き日本語字幕が付くため、本国よりも遅れて放送される。
- ラジオ放送は、国際放送はもとより国内向け中波放送も夕方から早朝にかけて日本国内でも聴取可能で、終日聴取可能な地域や日本国内の放送局と混信する地域もある。
- インターネット放送を使うことによって、テレビ・ラジオ放送が視聴が出来るようになっている。また、2006年より、KONG (KBS On Air No Gravity) という機能が独自に開発され、これにより簡単にラジオ放送が聴けるようになった。なお、テレビ・ラジオ放送を視聴するにはKBSへの会員登録が必要である(日本人であっても登録可能)。
- 同年11月にはKBSワールドラジオ日本語放送の人気音楽番組SUNDAY MUSIC POWERの日本向け携帯配信サービスを開始。エンタメ配信サイトinterest.TVを通してNTTドコモやauの携帯電話でも一部無料で聴けるようになった。ラジオ部門では、これまでの短波放送に代わる、より効率の良い伝送路の開発を急いでいる。
[編集] 備考
- 日本統治時代を日帝強占期と表現することにしている。
- 放送開始前(テレビでは午前 05:53)より、愛国歌をフルコーラス演奏している。また、ラジオ放送では愛国歌と併せて社歌も放送される。
- ジングルなどに使われるロゴソングは、ピ(Rain)が歌っている。
- 上述の社歌・ロゴソングとは別にKBSの歌という曲が存在する。これはKBSの対外向けキャンペーンソングとして製作されたもので、国際放送の時間調整(オルゴールとして)などに放送される。2番まで歌詞がある。
- 韓国の地方自治体公式サイトに設置されている実時間ニュースにKBSを使っている自治体もあるが、最近は国政広報処が運営する国政ブリーフィングに切り替えている自治体が多い。
- ラジオ日本語放送において、「北朝鮮」を韓国での表記にあわせ、「北韓」(ほっかん)と呼んでいるが、SkyPerfecTV!で放送されている「KBS WORLD」では、「南北の窓」などの番組であっても、日本語字幕では「北朝鮮」を用いている。これはKBS WORLDが日本語字幕の製作を外部の翻訳会社に委託していることから起こっているとも考えられるが、ラジオ日本語放送については韓国国内制作・電波送出のため韓国の放送と同じように「北韓」をそのまま用い、SkyPerfecTV!の「KBS WORLD」は日本にある現地法人KBS JAPANが一括運営していることから日本のマスコミに倣って「北朝鮮」と表記していると推測される。