炭酸水素ナトリウム
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炭酸水素ナトリウム(たんさんすいそナトリウム、別名:Sodium Hydrogen Carbonate、Sodium Bicarbonate、重炭酸ナトリウム、重炭酸ソーダ、重曹)はナトリウムイオンと炭酸水素イオンの塩である。
化学式:NaHCO3。常温で白色の粉末状である。式量は84.01。
[編集] 性質・製法
塩化ナトリウム溶液の電気分解で得られた水酸化ナトリウム溶液に二酸化炭素を反応させて製造する。
また、天然の鉱物を精製しても得られる。
水への溶解度が低いため、ソルベー法の過程で沈殿し、炭酸ナトリウムの原料となる。
加熱によって炭酸ナトリウム、二酸化炭素、水の3つの物質に分解する。 粉末は270℃、水溶液は65℃で分解する。
[編集] 用途
分解しやすい性質から、ベーキングパウダーなどとして調理に使われる。口中で炭酸ガスを発生させるソーダ飴などには粉末で封入される。ワラビなどの山菜のアク抜き、松の実などの臭み取り、冷凍エビの食感改善などにも使うことができる。
また、鉛蓄電池の電解液(希硫酸)の中和剤としても用いられる。最近では家庭の掃除や洗濯、歯磨きなどにも使用されることがある。
医薬品としては、胃酸過多に対して制酸剤として使われる。ただし胃酸が中和された時に発生する二酸化炭素の泡が胃を刺激し、さらなる胃液の分泌を促進することが知られている。また、ナトリウムの過剰摂取につながることがある。点滴剤はアシドーシスの対症療法に用いられる。
また、中学理科の「化合物の分解」でよく用いられ、生成する二酸化炭素を石灰水の白濁から、水を塩化コバルト紙の赤変から確認する。水が加熱部に逆流して試験管が割れるのを防ぐために、加熱する試験管の口をやや下向きにしておく必要がある。
[編集] 関連項目
- ソーダ工業
- 炭酸
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