福井県立高志高等学校
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福井県立高志高等学校 | |
国公私立の別 | 公立(福井県立) |
創立年 | 1948年(昭和23年) |
校訓 | 克己 創造 敬愛 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
学科 | 普通科 理数科 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒910-0854 |
福井県福井市御幸2丁目25番8号 | |
電話番号 | 0776-24-5175 |
FAX番号 | 0776-24-5177 |
外部リンク |
福井県立高志高等学校(ふくいけんりつこしこうとうがっこう)は福井県福井市にある全日制高等学校である。
目次 |
[編集] 概要
1948年創立。福井県内進学校御三家(高志・藤島・武生)のひとつ。平成15年度から文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている。スクールカラーは緑。同窓会の名称は「みどり葉会」。会の名称およびスクールカラーは校歌の歌い出しに由来する。
校章はノートとペン先を模った物であり、銀色の長方形と瑠璃色のペン先、紅色の高の文字が組み合わさっている。県内の高校の校章は1~2色(金銀)であり、高志の3色の校章は一目で分かる。
女子の夏季制服は県内でも人気が高く、可愛い制服と言う話題には必ずと言って良いほど高志の名が挙がる。
文化系と体育系あわせて50の部活動・同好会が活動している。文武両道を重んじ、各部活は北信越大会やインターハイなどの大きな大会にも度々出場している。また、第11回全国高等学校クイズ選手権で優勝したことがある。野球部は選抜高等学校野球大会の21世紀枠候補にノミネートされたことが有る。
普通科と理数科が設置されており、募集定員はそれぞれ361名、38名の合計399名である[1](平成19年度入試)。以前は「学校群」として、藤島高校とあわせて募集を実施していたが、全県一学区制になってからは福井市以外からの希望も増え、2005年第一回志望高校調査では定員の約三倍の希望者が現れた。私立高の優待生を辞退して入学する者が少なからずいるということも人気の高さを物語っている。
理数科では推薦入試制と一般入試制の2つの入試制度を採用しており、定員は例年、クラス人数の半分程度(20人前後)となっている。倍率はたいてい2倍を越える。 普通科は一般入試制のみである。
理数科には、1泊2日で東京の東京科学未来館などで研修を行ったり、海へ行き動物採取実験を行ったりするプログラムが多く組まれており、人気となっている。
現在は福井県下一の倍率をほこり、2005年にはボーダーラインが藤島高校のほうが高く設定されていたにもかかわらず、藤島よりも高い結果になった。当時のマスコミの報道は『学力上位層が藤島へ、ボーダーライン上の生徒が高志へ集中した結果だ。』というものだが、信憑性にはいまひとつ欠ける。2007年度入試においても、高志普通科の倍率が藤島を上回り、4年連続で県立高校普通科最高倍率を記録した。
福井県内のマスコミや県の上層部に藤島高校関係者が多いことと、学校群制度以前は学力的に「藤島>高志」であったことで、高志は藤島の二番煎じに見られることも多いが、逆にそのことが高志の自由な校風を育んだともいえる。
巷の噂では「高志は校則がゆるい」と言われることもあるが、生徒の自主性を重んじる分、校則に関してはむしろ厳格に運用されている。
校名を「こうし」と誤読されることが非常に多く、県外者はおろか県民にすら間違われることもある。
藤島高校から転任してきた教師が口を揃えて言うのは「高志は藤島より職員室内の空気が和やかで、生徒との距離も近い。」ということだ。
群制度導入後数年で藤島と高志の間で学力が以前と逆になってしまったため、『群制度を解体して再び藤島を1番に』という趣旨で群制度が解体されようとした事があるが、「群として振り分けられた結果高志へ入ったのに、藤島>高志として扱われるのは納得がいかない」という意見が噴出して延期になったという経緯がある。
[編集] 校舎
校舎は中庭を囲むよう時計回りに、
- 一号館(校長室・第一職員室・3年教室など)
- 二号館(第二職員室・第四職員室・CAI教室・化学室・物理室など)
- 三号館(1年1~9組・2年教室・第三職員室・SSH事務局・生物室など)
- 渡り廊下の途中に図書館(1F:第1閲覧室、2F:第2閲覧室)
があり、かつては3年11組と図書館2階は渡り廊下の2階部分で行き来できたが、2階部分の老朽化のため通行禁止となっている(今でも生徒は普通に通行している)。四号館(1年10,11組、美術室、体育教官室)は、三号館と第一体育館を結ぶ廊下の途中にあるため「陸の孤島」と呼ばれることもある。だがそのせいか1年10,11組の成績は学年でもトップクラスで上位優秀者を多数だしている。また本館から離れており他クラスの風潮に鈍く、マイペースなところがあるからでもある。
[編集] 沿革
[編集] 年表
- 1948年(昭和23年)4月 学制改革により、福井県立工業学校と福井県立農業学校が統合され、福井県立第二高等学校(農業・工業・家庭技芸課程)が福井市新保町に設置される。
- 1949年(昭和24年)4月 校名を福井県高志高等学校と改称。
- 1950年(昭和25年)9月 福井市御幸下町の福井高等女学校跡地に本校の校舎の一部(第1教棟)竣工。
- 1953年(昭和28年)4月 農業課程が分離し、福井県福井農林高等学校として独立。
- 1957年(昭和32年)4月 校名を福井県立高志高等学校と改称。
- 1969年(昭和44年)4月 理数科を設置。
- 1980年(昭和55年)3月 高志・藤島学校群選抜入試制度を実施。(普通科)
- 1996年(平成8年)1月 理数科推薦入試制度を実施。
- 2003年(平成15年)4月 文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定。
- 2004年(平成16年)3月 高志・藤島学校群選抜入試制度を廃止(普通科)、全県一学区制実施。
[編集] 高志の由来
高志とは北陸地方の古代の名称である(越前の越と同じ)。古事記に載っている八俣の大蛇は高志国から毎年出雲に行き娘を食べていた。[2](ただ、それをもって高志高校の名前としたかは不明)
現在、福井市の一部の地域を「高志地区」と呼ぶことがあり、それが元になっているとも推定される。
[編集] 校歌
- 『福井県立高志高等学校校歌』(4部合唱) - 作詞:森山謙一郎、作曲:石桁真礼生
[編集] 教育内容
各学年の生徒数:1クラス約38名で、理数科1クラス(1組)と普通科10クラス(2~11組)、計約420名。
2年次以降理系は2~6組、文系は7~11組に配属される。また、3年次には難関大(旧帝(上位学部)・医学部医学科・東京工業大学・一橋大学等)志望者のために、理系・文系それぞれ上位約40名が「個別試験対応クラス(通称スーパークラス)」として理系は6組、文系は11組に配属となる。
生徒の8割弱が国公立大学に進学を希望し、「高志」の名に相応しく志望の高い生徒が多く、志望校のランクを下げることを進言すると、「何でそんな大学行かなければいけないんだ。」と反論する生徒もおり、進路指導部を悩ませている。某教師曰く「わがまま言わなければ、全員国公立入れてやれるのに・・・」。
早慶・関関同立をはじめとして、多くの大学の指定校推薦がある。
[編集] 部活動・同好会
[編集] 文化部
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[編集] 運動部
[編集] 同好会
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[編集] 著名な関係者
[編集] 出身者
- 左藤章(前衆議院議員)
- 丸山勝義(福井テレビアナウンサー)
- 三崎幸恵(テレビ神奈川アナウンサー)
- 川崎和男(デザインディレクター 医学博士)
- 江守美穂(福井放送アナウンサー 気象予報士)
- 竹島宏(演歌歌手)
- 福田布貴子(福井テレビアナウンサー)
- 鈴木宏治(福井県議会議員)
- 吉田香織(元ミキハウス・陸上選手 日産スタジアム・アスレティクスアカデミー講師)
- 酒井哲夫(前福井市長)
[編集] 教職員
[編集] 交通アクセス
[編集] 鉄道
- 福井駅より徒歩約15分。
[編集] バス
- コミュニティバスすまいる東ルート(城東・日之出方面)高志高校前 下車。
- フレンドリーバス 高志高校前 下車。
- 京福バス 上北野方面「高志高校グラウンド前」下車。徒歩5分
- 京福バス 福井駅前下車。徒歩20分
[編集] 脚注および参照
- ^ 平成19年度 福井県立高等学校入学者選抜に係る募集学科および募集定員(県教育委員会発表PDFファイル)
- ^ 古事記 上巻の記述「我之女者自本在八稚女是高志之八俣遠呂知毎年来喫」より