邦ちゃんのやまだかつてないテレビ
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『JOCX-TV PRESENTS 邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』とは、フジテレビ系列で1989年10月18日から1992年3月25日にかけて放送されていたバラエティ番組である。
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[編集] 概要
同番組の前身は、金曜深夜に放送されていた『いきなり!フライデーナイト』(1986年4月~1989年9月)で、『火曜ワイドスペシャル』にて何度か『フライデーナイト』の姉妹番組で放送していたことがある。この番組のMCであった山田邦子のカラーをより全面に押し出す形で、『夜のヒットスタジオDELUXE』終了により空白となった水曜21時台に昇格、タイトルも当時山田が出演していた大塚製薬の『ファイブミニ』のテレビコマーシャルでのフレーズ『やまだかつてない味』から『やまだかつてないテレビ』(愛称は『やまかつ』もしくは『邦ちゃんのやまかつTV』)と改め、新たにスタートとなった。『フライデーナイト』時代から引き続き、山田をサポートするサブMC的役割として渡辺徹が続投した。
[編集] 出演者
レギュラー出演者に、バラエティーへの本格出演は初であった高橋英樹や高岡早紀、ミュージシャンの大江千里、バラドルとして売り出していた森口博子など異色の人材を擁し、時には20%を越える高視聴率番組となり、同時にNHKの好感度タレント調査でも明石家さんまと並んで1位に選出されるなど、山田邦子の人気は絶頂期を迎えた。1990年には、山田が当時人気の女性デュオ・Winkを自身の物真似のレパートリーとしていたことと、ミュージシャンや音楽関係者を多く出演者・スタッフとして登用していたことが縁で、山田とオーディションで合格した横山知枝で『やまだかつてないWink』を結成。『さよならだけどさよならじゃない』がオリコンチャートのベスト10にランキングされる等、一時は社会現象的な人気を誇っていた。
[編集] 番組の終焉
しかし、1991年10月、日本テレビが同番組の打倒を目指してとんねるずを司会に起用した『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』をスタートさせ、急速に勢いが低下。そのわずか半年後に打ち切りとなり、このことが山田邦子のタレントとしての人気に翳りが生じる要因ともなった。
[編集] その他
尚、当番組終了から半年後にテレビ朝日で再び山田と渡辺を司会とする『邦子と徹のあんたが主役』がスタートしている。
[編集] 再放送
そして番組終了から10数年後の2006年9月からフジテレビ721で再放送が行われるようになった。権利上クリアーが出来なかったものはカットされている。
- ものまねコーナーの一部(VTR中のゲスト出演者の関係?)
- 地方CMコーナー
- 海外の番組紹介コーナー
- 1990年3月7日分はまるまる1回分カットされた。
- その他、一部コーナーのカットがある。
[編集] 受け継がれるコンセプトと手法
そのコンセプトと手法は番組終了後にスタートした「夢がMORIMORI」と「うれしたのし大好き」に受け継がれる。
[編集] 出演者
- 山田邦子
- 渡辺徹
- 大江千里
- 森口博子
- 所ジョージ
- 関根勤
- ラッキィ池田
- 森末慎二
- 高岡早紀
- 高橋英樹
- Wink
- 高嶋政宏
- 間寛平
- 西田ひかる
- オースマン・サンコン
- 山崎浩子
- 小田茜
- ルー大柴
- 江口洋介
- 真木蔵人
- 川村かおり
- KAN
- 織田裕二
- 東山紀之(少年隊)
- 阿部寛
- 横山知枝
- 東幹久
- 深津絵里
- 喜多嶋舞
- 高嶋政伸
- 大沢樹生(当時:光GENJI)
- 倉田保昭
[編集] やまだかつてないバンド
[編集] 主なものまねネタ
- 武田鉄矢
- 金八先生の格好で髪をかき上げながら「なんですかぁ~」。
- 薬師丸ひろ子
- 薬師丸出演のCMのパロディ。当番組のスポンサーであったライオンのシャンプー「ソフト・イン・ワン」のパロディで「ちゃん・リン・シャン」。
- KAN『愛は勝つ』の替え歌
- 『愛はチキンカツ』『愛は勝海舟』など。正確には、ものまねではなく、KAN自身も歌っていた。
[編集] 主なコーナー・コント
- 『やまだかつてない恋愛ロマン』『やまだかつてない大河ドラマ』
- ゲストの俳優とさまざまなシチュエーションで行うコント。主に邦子姫平安絵巻など。
- 『アニメ実写版劇場』(さまざまなアニメのパロディコント)
- 番組中期にはセルアニメと実写の合成によるアニメキャラとの競演もあった。ドラゴンボールの孫悟空(1990年7月18日:第38回放送)、ひみつのアッコちゃんのチカ子など。1作品に付き山田自身が一人で役を多くこなして行く為、編集等に時間が掛かる事や当時忙しいかった山田のスケジュール確保の為か、不定期の放送となった。
- 主な作品はエースをねらえ、ひみつのアッコちゃん、Dr.スランプ、鉄腕アトムなど
- 『日本全国早智子を探せ』(このオーディションコーナーで横山知枝が鈴木早智子役に合格、優勝)
- 『同姓同名子供ショーくにとん紅鯨団』(『ねるとん紅鯨団』のパロディコーナー)
- 『邦ちゃんのものまねベスト10』
- 1989年11月22日放送分より『ものまねベスト5』に、さらに1990年3月7日分より『ものまねランド』へ変更。
- 『十二単衣に着がえたら』
- 『タイムパトロール牛若丸子』
- 『やまかつファジー劇場 クニ18番街の青春』
- 『タイムパトロール牛若丸子』終了後にシリーズ化されたドラマ仕立てのコント。
- 『フジテレビ社員食堂物語』
- 『やまかつファジー劇場』第2弾としてシリーズ化されたドラマ仕立てのコーナー。
- 中盤には巨大なバルーン人形が出現し、水曜日放送であることから「ウェンズデイ君」と命名された。
- 『アイ・ラブ・ユー 奥様はコメディアン』
- 『所さんの爆笑●●対談』→『所さんの爆笑●●しっぺシャル』→『所さんの爆笑ロシアンルーレット』
- ●●の中には料理名が入る。
- ゲーム内容は主に料理のロシアンルーレットであり、具にスイカが入っていたら負け。
- ゲームに負けると倉田保昭(通称:しっぺの神様くらちゃん)率いるマッチョな男たちにしっぺされる。後にアイドルをターゲットとして「キスかしっぺか」をせまる内容にエスカレート。
- 料理は中華まんやパイ等スイカと縁遠いものが良く選ばれた。
- 所ジョージが司会の不定期企画だった。
- 歴代食材と勝敗
- 単発スペシャル1 爆笑スイカ対談(この時は実が黄色いスイカを引いたほうがしっぺ。邦ちゃんの負け)
- 単発スペシャル2 爆笑なべ対談(所さんの負け)
- 単発スペシャル3 爆笑おにぎりシッペシャル(この回からシッペシャルという名称になり、ゲストが初登場<島倉千代子>2回行い(1回目はスイカ、2回目はチョコ。2回とも邦ちゃんの負け)
- #3.4(1989/11/1.11/8) 爆笑たい焼きシッペシャル(1回目はスイカ、2回目はハンバーグ。ゲスト:斉藤由貴、2回とも所さんの負け)
- #6.7(1989/11/22.11/29) 爆笑大福しっペシャル(ゲスト:森口博子 *倉田保昭がしっぺ帝王としてバラエティ初登場 所さんの負け)
- #10(1989/12/20) 爆笑クリスマスしっぺシャル(ゲスト:永井真理子 所さんの負け)
- #11(1989/12/27) 爆笑福引きしっぺシャル(年末スペシャルでフジテレビ女子アナウンサーが登場した)
- #15(1990/1/31) 爆笑コロッケしっぺシャル(ゲスト:戸川純 所さんの負け<6連敗>)
- #17(1990/2/14) 爆笑バレンタインしっぺシャル(ゲスト:西田ひかる)
- 1週で勝負が付かない為、殆どが2週1回勝負の体裁だった。予断だがその手法はオレたちひょうきん族の末期コーナーのメロドラマコーナー(2週8話完結)の体裁からヒントを得たと思われる。また、同時期に放送されていたとんねるずのみなさんのおかげですの仮面ノリダーでも同時期にCMを挟んだストーリー作りと1話2週完結のストーリー作りの手法が取り入れられていた。
- 『関根くんのかつてないCMランド』
- 『やまだかつてリクエスト劇場』
- 『ポパイのママ』
- 『ポパイの算数』
- 『Hey!神様ビデオ大賞』
- 川村かおりの神様が降りてくる夜をBGMに視聴者が集団で踊りを披露するコーナー
- 『それが大事マン』
- 『クイズ!年の差なんちゃって』
- クイズ年の差なんてのパロディー。本家のセットやSEを使っている。
- 『やまかつビーチバレー』
- 『サインは2V』
- 『キスの贈り物』
- 『クイズ役人に聞きました』
- クイズ100人に聞きましたのパロディー。
など
[編集] テーマソング
- 愛は勝つ/KAN
- それが大事/大事MANブラザーズバンド
- ハートをWASH!/永井真理子(オープニングテーマ:出演者の顔がはめ込まれた手の生えたTV同士が競争するCGが、バックに流れていた)
- 涙のスイカ日記(秋ヴァージョン)/やまだかつてないバンド(初期テーマ曲。火曜ワイドスペシャルの際は、夏・冬バージョンがあった。)
[編集] CD
やまだかつてないCD(1991年3月21日発売/2枚組、2枚目はカラオケ)
- 1.『愛は勝つ』/KAN
- 2.『神様が降りて来る夜』/川村かおり
- 3.『さよならだけどさよならじゃない』/やまだかつてないWINK
- 4.『ZUTTO』/永井真理子
- 5.『翼をください』/川村かおり
- 6.『“T”intersection~あなたに戻れない~』/やまだかつてないWINK
- 7.『涙のスイカ日記(夏ヴァージョン)』/やまだかつてないバンド
- 8.『クリスマス クリスマス』/やまだかつてないWINK(作詞・作曲:大江千里 編曲:清水信之)
[編集] スタッフ
- 構成:鶴間政行、加藤芳一、岩立良作、大田一水、内田英一、舘川範雄/自転車キンクリート(飯島早苗、鈴木裕美)
- ブレーン:鈴木清一、武上純希、神林素子、栃内克彦、本多優雄
- ナレーション:堀内賢雄(スペシャル1~3・レギュラー)、折笠愛(スペシャル2)
- 美術:永本允
- セットデザイン:高橋幸夫、石森慎司、住吉敬子
- 美術進行:金子隆、伊藤則緒
- 大道具:樋口雄一郎、松尾茂毅
- 装飾:鎌田徳夫
- 持道具:藤井直也
- 衣裳:城戸政人
- スタイリスト:前田みのる
- メイク:高梨由美子
- かつら:牧野勇
- 視覚効果:浅田雅美
- 電飾:飯田修一、森智
- アクリル装飾:佐藤則雄、村山敏春
- 生花装飾:中村佳苗
- 植木装飾:須田信治
- 楽器:岩崎滋
- タイトル:岩崎光明
- 特殊美術:佐藤むさく
- TD(テクニカルディレクター):高田治
- カメラマン:田中祥嗣
- 音声:石井俊二
- 映像調整:瀧本恵司
- 照明:植松良友
- 音響効果:佐藤昭、西野有彦(4-Legs)
- VTR編集:秋葉武弘(IMAGICA)
- MA:新野真(IMAGICA)
- TK(タイムキーパー):山中京子
- ディレクター:清水淳司、山田洋久、代々木明徳
- プロデューサー・演出:小畑芳和
- 技術協力:ニユーテレス
- 制作協力:太田プロダクション
[編集] 前後番組の変遷
フジテレビ 水曜21:00枠 | ||
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