鈴木爆発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『鈴木爆発』は2000年7月6日にエニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたプレイステーション専用ゲームソフト。
『せがれいじり』、『スーパーギャルデリックアワー』などの作品とともにエニックス独特のゲーム路線、所謂「バカゲー」路線の一角を担った。
どこにでもいそうな主人公の鈴木(緒沢凛)が身の回りのもの全て爆弾の世界で爆弾解体を行うというパズル性の高い解体アクションゲーム。公式には「爆弾を解体するゲーム」とのジャンル表記がある。
目次 |
[編集] ゲーム内容
登場する爆弾はどれも奇抜なものばかりで、爆弾登場までのエピソードを解説する実写パートとポリゴンで作成された爆弾を解体する解体パートの2ブロックで構成されている。
実写パートは写真のキャプチャーとCG動画で描かれる(つまり実写ゲームの側面もある)。話の筋というものはほとんどなく、非常にシュールな内容が展開される。また突飛も無いキャストや画像で独特のテンポを持っている。
解体パートはドライバー、ニッパー、はさみ、六角レンチ、セロハンテープなどの道具を駆使して制限時間内に爆弾を解体していく。途中で緊急アラームやブービートラップなどが仕掛けられておりアクション性を高めている。
また爆弾犯から鈴木へのメッセージが爆弾のいたるところに残されており、このメッセージが謎解きの大きなヒントとなっている。
最後は必ず赤と青の銅線のどちらかを切断して解体を完了させる。
解体に失敗すると即爆発を起こしてゲームオーバー。爆発は爆弾ごとに個別のムービーが再生される。
[編集] 登場する爆弾
登場する爆弾は以下の19個。
[編集] キャスト
リリー・フランキーや春一番、YOU THE ROCK☆に水木一郎など、幅広いジャンルからさまざまな人物が出演している。リリー・フランキーは爆弾ピンボールの回、草野球の監督役で数コマ登場するのみなど、意外な場所に意外な人物が登場する。
爆弾カワイリカの回で歌番組に出演しているアイドル「カワイリカ」の役を演じているのは当時テレビ東京系で放映されていた「ROCK FUJIYAMA」で女性MCをつとめていたSHELLYである。
[編集] スタッフ
実写パートの写真を担当しているのは、おしゃれヌード写真のパイオニア「ちんかめ」の内藤啓介である。
[編集] 備考
- 四井浩一はPC98、FM-TOWNS、X68000、MEGA-CDで発売されたノスタルジア1907という作品を手掛けており、この作品の中でも爆弾解体シーンが存在する。本作は、これが元になって制作されたという話がある。
- 爆弾ガンダーでは、劇中に登場する架空のロボアニメのテーマ曲に乗せてアニメ風のオープニングを見ることができる。このテーマ曲「ガンダーのテーマ」は水木一郎が歌っており、作曲はDJのFantastic Plastic Machine。曲調は70年代合体ロボアニメを髣髴とさせるものである。
- ゲーム中鈴木さんは爆弾を解体しながら特徴的な独り言をつぶやく。特に印象的な「まわる~まわる~」という鼻歌には「だってフォーリンラブ」というタイトルが付けられている。
- エンジンを解体すると春一番によるアントニオ猪木のモノマネ「道」を聞くことができる。また、爆発まで約40秒前になっても解体できない場合でも、「道」の朗読が始まり、「1,2,3,ダーッ!」で爆発する、というオチがついている。
- 極楽とんぼの加藤浩次は、このゲームを遊んだことがきっかけで鈴木役の緒沢のファンとなり、2001年の結婚に至ったという。
[編集] 出演者
[編集] 制作スタッフ
- 開発:SOL
- 企画:四井浩一
- 写真:内藤啓介
- ストーリーボード:小野英作
- 音楽:FANTASTIC PLASTIC MACHINE(田中知之)
- 劇中歌:水木一郎(無敵巨人ガンダーのテーマ)
- プロデューサー:安藤武博
- 発売:エニックス