鉄人28号 (2004年版アニメ)
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鉄人28号 | |
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テレビアニメ : 鉄人28号 | |
原作 | 横山光輝 |
監督 | 今川泰宏 |
シリーズ構成 | 今川泰宏 |
脚本 | 今川泰宏、山口亮太、北嶋博明、 荒木憲一、面出明美 |
キャラクターデザイン | なかむらたかし |
製作 | 敷島重工(GENCO、ガンジス) |
放送局 | テレビ東京系 |
放送期間 | 2004年4月7日 - 2004年9月29日 |
話数 | 26 |
ゲーム: 鉄人28号 | |
ゲームジャンル | 巨大ロボット操縦アクション |
対応機種 | PlayStation2 |
開発元 | サンドロット |
発売元 | バンダイ |
プロデューサー | 黒田志郎 |
プレイ人数 | 1~4人 |
発売日 | 2004年7月1日 |
販売価格 | 7,140円(税込) |
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『鉄人28号』(てつじん28ごう)は、今川泰宏監督による横山光輝の漫画作品『鉄人28号』をテレビアニメ化した4番目の作品。2004年4月7日から9月29日まで、テレビ東京系で放映された。今川監督の意向が非常に強く反映され、独特の雰囲気を持つ佳作である。後にBSジャパン(朝の時間帯)やキッズステーションでも放映された。
本作品はメディアミックス戦略を取り、同時期にPS2によるビデオゲーム、音楽集CD、本作品のDVD化、オリジナルアニメ(モノクロ版)DVDの再パッケージ販売、フィギュア付き食玩の販売、超合金性ミニチュアの販売、鉄人28号解説本、実写版映画の公開、劇場版アニメの製作が行われた。また原作漫画の完全復刻版の発売も開始された。
2007年3月には本作をベースにした劇場アニメが公開される予定(詳細は『鉄人28号 白昼の残月』を参照)。
目次 |
[編集] 解説
原作の連載時期である昭和30年代を舞台としており、「もはや戦後ではない」と言われた当時の日本の風物を積極的に取り入れ、ノスタルジックな雰囲気を醸し出している。原作のイメージを重視しているが話自体は原作とは全く違うアニメオリジナルで、ロボット活劇というよりは鉄人も含めた太平洋戦争の残した闇の遺産の数々に戦時中の記憶を持たない少年である金田正太郎が直面する重いヒューマンドラマとなっている。
作中で取り上げられた昭和の風物として、建設中の東京タワー、路上を走る都電、学校給食(コッペパン、脱脂粉乳)、粗悪な密造酒「バクダン」、オート三輪、歌声喫茶、京都の風景、インスタントラーメン等がある。このような昭和懐古の物語として、翌年公開の『ALWAYS 三丁目の夕日』などがある。
第2話の放送後の2004年4月15日、原作者の横山光輝が没し、第3話では追悼文が画面上部に流れた。
オープニングは非常に丁寧に作られている。アニメ第1作のオープニングの雰囲気を残しながら、鉄人の勇姿を描いている。飛行シーンでは東京上空を飛び、夜の銀座交差点、跳ね上げ式の勝鬨橋、隅田川土手、おばけ煙突が描かれている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] シリーズ構成
26回放送分のうち、前半部は2話または3話構成のオムニバス形式となっている。鉄人登場編2話、モンスター編3話、スリルサスペンス編3話、ケリー編3話、短編集3話、京都編2話となっている。短編集3話では鉄人はほとんど活躍せず、正太郎の少年探偵としての活躍を描いている。それぞれの部分は独立性を持ちながらも、後半部の伏線として、「戦争と兵器」、「人造人間」、「善悪はリモコン次第」、「超人間」、「科学者の悲劇」、「人工知能」についてを説明している。
後半部は連続したストーリーであり、まだら岩編4話、黒部編6話となっている。この部分は原作の設定がかなり変えられた部分が多い。大塚署長が更迭され、敷島博士が自殺し、鉄人の行動が制限され、少年探偵としての活動もできなくなり、金田邸も取り上げられて、暗い雰囲気がただよっている。大塚署長と敷島博士の関係も、前半では公人としての関係を保っていたが、後半は無二の親友に切り替えられている。
予算面から大型ロボットの格闘シーンは少なくならざるを得ず、そのかわりに正太郎とその「父」である金田博士、大塚署長、敷島博士らとの親子の情愛が強く描かれている。
科学技術に溺れる科学者とその悲劇を繰り返し描いている。しかし、科学や科学者自体を否定的に描写するのではなく、時代の流れからやむをえないものとして捕らえている。
[編集] 設定の相違
原作は昭和30年代において科学の最先端を描くため、舞台は欧米風であり、登場人物はドライであるが、本作は21世紀において昭和30年代を描くため、日本風、昔風のものが多く、登場人物はウエットである。
- 正太郎
- 原作の正太郎は身体は少年だが、思考パターン、言葉使い、体力、能力は大人そのものであった。本作では、優れた能力と特別な資格を持つがあくまでも子供として描かれている。
- 敷島博士
- 原作では大学教授的な科学者、技術者として描かれたが、本作では敷島重工の社長であり、かなり大きな工場を持つ経営者とされた。
- 大塚署長
- 原作では正太郎の生い立ちについてはほとんど触れられていないが、本作では正太郎の出生、養育について全て大塚署長が関与したものとされた。
[編集] スタッフ
- 原作:横山光輝
- 監督、シリーズ構成:今川泰宏
- キャラクターデザイン:なかむらたかし
- 脚本:今川泰宏、山口亮太、北嶋博明、荒木憲一、面出明美 ほか
- 音楽:千住明(劇場版は伊福部昭が担当)
- オープニングテーマ:『鉄人28号』(歌:六本木男声合唱団)
- エンディングテーマ:『進め正太郎』(歌:六本木男声合唱団)、『なのにあなたは京都へゆくの』(歌:チェリッシュ)
- 『なのに~』は京都編のみのエンディングテーマ。
- 挿入歌:『Space Oddity』(歌:デヴィッド・ボウイ)、『私のお父さん』(ジャコモ・プッチーニ)
- 『Space Oddity』はケリー編ラストシーンで使用されたがDVD発売の際にカットされた。『私のお父さん』は京都編のみの挿入歌。
[編集] ストーリー
第二次世界大戦末期、大日本帝国陸軍は決定的な兵士不足に悩まされていた。そこで考えられたのが不死身の兵士鉄人を作り出す鉄人計画であった。鉄人計画には当時天才科学者と謳われていた金田博士が選ばれ、南方に在る陸軍秘密研究所で鉄人達を開発していたが、計画はかなり難航していた。そんな折、金田博士の息子である正太郎が東京大空襲で死んだという報せが入った。金田博士は悲しみのあまり28番目の機体に「正太郎」と名付け、我が子の様に大切に作り上げた。そして遂に大日本帝国の劣勢をたった一機で覆すほどの性能を秘めた人型最高兵器・鉄人28号が完成する。だが、アメリカ空軍が秘密研究所に空爆を仕掛け、金田博士は敷島に「この世には生まれてはならない物がある」と言い残し、鉄人と共に爆撃を受ける。敗戦後、敷島が日本に復員するとなんと金田正太郎が生きている事が判明する。
10年後、敷島重工社長として日本の再建に奔走していた敷島は政府高官に呼び出され、南方から巨大な砲弾が日本に向かって発射された事を知らされる。その頃、少年探偵として成長した正太郎はギャングの村雨一家を追っていた。村雨一家を東京タワー(建設中)に追い詰める正太郎だが、運悪くそこに謎の砲弾が落下する。しばらく気絶していた正太郎だが、目を覚ますと大塚署長と敷島博士が口論しているのを発見し、二人に近付く。その直後、巨大砲弾が割れ、中から巨大なもう一人の自分「正太郎」こと鉄人28号が現れ、ここから正太郎は徐々に戦争の闇と時代に取り残された者達との戦いに巻き込まれてゆく。
[編集] 登場人物
[編集] レギュラー & 準レギュラー
- 金田正太郎(くまいもとこ)
- 本作の主人公。有名な少年探偵。父、金田博士が残した人型兵器・鉄人28号の操縦者。車の運転や格闘術にも優れており、大人と対等に戦える。最初は鉄人に嫌悪感を持ち、「化け物」と呼んでいた。鉄人の操縦器が自分の失態で強奪された時、暴れ回る鉄人を見て自分の失態と鉄人を開発した父を責めていたが、周囲に「鉄人はもう一人の正太郎、使う者次第で悪にも正義にもなる」と諭されるうちに、徐々に嫌悪感が愛情へと変わっていく。その後は大塚署長との名コンビで、鉄人を使って様々な怪事件を解決する。
- 余談ではあるが、かなりの大豪邸(原作の「丸い形の洋風建築の研究所」以外に、それより広い木造の和風住居があり、小高い丘の上にあるという新設定)に一人で住み(登場はしないがお手伝いさんや料理人がいると推定される)、莫大な遺産を管理しているのを見ると、家事全般さらには経済や金融に付いても相当な知識があると推測される。原作では拳銃の名手であるが、本作では放送局の自主規制により拳銃を発砲することはない(代わりにバナナを持つシーンがある)。
- 敷島博士(牛山茂)
- 敷島重工の社長でもある科学者。金田博士や不乱拳博士の助手を務めたことがあり、彼らに次ぐ優秀な科学者で様々な分野に長ける。温和な性格だが、モンスターの襲撃時は拳銃を持って戦う等、勇敢な面もある。鉄人28号の日本初到来時、自分の開発した鉄人27号が破壊される姿を見て歓喜する等、科学者の狂気を秘めている。
- 正太郎の事は息子のように思っており、鉄人を嫌悪する正太郎に「鉄人は自分の夢、生きてきた戦争その物」と言ったり、「鉄人の本質を決めるのは正太郎自身である」と諭す。
- 大塚署長(稲葉実)
- 正太郎の親代わりである警視庁署長。戦時中から金田家へ出入りし、南方へ赴任する金田博士から妻子の将来を託される。東京大空襲の際、金田夫人を安全なまだら岩まで避難させ、そこでの正太郎の出産に立ち会う。作中描写を見ると、基本的には大塚署長が正太郎を育てたものと思われる(オムツ替えや七五三など)。
- 温和な人物で非常に前向きな性格。正太郎と共に事件を解決し、頼る事も多いが、射撃の腕前はかなりのもので、正太郎を助けた事も少なくない。少年探偵としての正太郎の便宜を図り、警視庁への出入りを自由に許可している。
- 原作では加代子という夫人がいるが、本作では未婚で子供もなく、正太郎を本当の息子のように思っている。ギャングからは「正太郎に手を出そうものなら、どんな目に遭わされるか」と恐れられている為、警官としては優秀であるようだ。
- 後半では更迭されて署長職から退くが、自ら金田少年探偵事務所を開いて大塚所長になる。
- 村雨健次(幹本雄之)
- 元ギャング。後に新聞記者へ転身。戦争中に得た元陸軍諜報部員の能力と情報網を活かして正太郎の危機を助ける。兵器設計図を盗んで逃走中に、それを追跡していた正太郎とともに鉄人の暴走に巻き込まれ、その際に兄の竜作が死んだことを逆恨みして、鉄人を憎んでいた。銃を使わずナイフで闘う事を信条としている。
- 高見沢秘書(石塚理恵)
- 大塚署長秘書。後にクロロホルム秘書となる。敷島博士や村雨健次には「おたかちゃん」と呼ばれている。母親は京都編に登場した平田屋旅館の女将。正太郎の良きお姉さん的存在だが、正太郎に食事をおごらせようとするなど大人気ない一面もある。回を重ねるとコミカルなキャラクターになった。原作には登場しない本作のオリジナルキャラクターで、姿形は原作の大塚署長夫人加代子がモデル。
- 官房長官(石森達幸)
- 本作における政府の代表者。戦争中から「鉄人計画」に関係し、その具体的計画がアメリカに暴露されると自身を含む多くの関係者の責任問題になると恐れている。東京タワーを破壊した鉄人の責任問題の法律的な解決(もみけし)を行い、鉄人を正太郎と敷島博士に託す。
- 金田博士(飯塚昭三)
- 正太郎の父。鉄人に正太郎の名を冠し、開発した科学者。昭和19年ごろ(明確な記述はない)、軍の命令により身ごもった妻を一人残し南方の島にある研究所で鉄人計画にたずさわる。東京大空襲で妻子が死んだと伝えられたため、鉄人28号を我が子「正太郎」として開発する。しかし正太郎は戦火の中無事に生まれており、金田博士はそのことを知らぬまま亡くなってしまった。
- 関刑事(関智一)
- 大塚署長の部下。名前の由来は勿論担当声優である関智一の苗字から。これは名探偵コナンの「高木渉刑事」などにも同じ手法がとられている。劇場版にも登場する。
- ナレーション(鈴木弘子)
[編集] ゲストキャラクター
- 1、2話
-
- 村雨竜作(若本規夫)
- 村雨健次の兄。鉄人破壊に挑んだ健次(辰が鉄人の暴走によって死んだので、そのかたきを取ろうとしていた)を守るため、オート三輪で鉄人に突っ込んで死亡。
- 辰(関智一)
- 村雨兄弟の弟分。戦災孤児。誤って鉄人を起動したため、それに巻き込まれて死亡。
- 3 - 5話
- 6 - 8話
- 9 - 11話
- 12話
-
- ブラック博士(家弓家正)
- 赤死館で診療する医師。戦時中、謎の病気にかかり顔面が醜くなっているため、いつも黒い覆面をしている。病気治療に必要な抗体を作り、我が子を助けようとしている。
- 佐良(関智一)
- ブラック博士の患者。熱にうなされて、正太郎の車の前に飛び出してくる。
- 13話
-
- 八木勝裕(矢島正明)
- 動物園の飼育係。戦争中、飼育できなくなった動物を始末したことに罪悪感を感じている。
- 山岸教授(麦人)
- 謎の生命体を調べた科学者。
- 光る物体
- 宇宙から飛来した謎の生命体。戦前日本のある村に衝突した隕石に張り付いていたゲル状の生命体で、自由自在に姿を変える能力を持ち、人間に変身する事も可能。変身した状態で人間や動物を待ち伏せし体中の水分を吸い取る。
- 戦後は自分と一緒に地下壕に閉じ込められていた飼育員の八木から、彼がどこに住みどんな人生を送っていたかという話を語り聞かされ、何時しか自分自身が八木であると思い込み、彼を殺害後は八木として生きていた。戦後の十年間人間として暮らしていた事を考えるとかなりの知性があるようである。
- 自分の体の体積を自由に変える事が可能で、鉄人と戦った時には全長100mほどの象の姿となり鉄人の左腕を握り潰すほどのパワーを持っていた。だが電気に異常に弱いらしく、人間形態で鉄人に捕まり、起動時の放電により殺される。
- 14話
- 15、16話
- 17 - 26話
-
- ビッグファイア博士(中村正)
- 悪徳科学者。鉄人のロケットの開発者。行方不明になった敷島博士の代理として敷島重工を支配し、量産型ブラックオックスを製造し、黒部ダム建設用に政府に売り込み儲けようと画策する。ファイア2世、ファイア3世の設計者でもある。
- ベラネード(内海賢二)
- ベラネード財団の総帥。ロボット技術を売り込んで世界中の経済を牛耳ろうとしている。
- クロロホルム(西村知道)
- フランスから来た名探偵。更迭された大塚署長の後任として警視庁を任される。
- ニコポンスキー(???)
- 白覆面の謎の怪人。オックスとともに正太郎を襲い、バギュームの秘密を奪おうとする。そして正太郎に先んじてまだら岩に乗り込むが、そこで正太郎とともにPX団に捕らえられる。
- 敷島夫人(島本須美)
- 敷島の妻。敷島失踪後、敷島重工の社長となるが、実権はビッグファイアに奪われている。
- 敷島鉄雄(根谷美智子)
- 敷島の息子。原作では正太郎と似た年齢だが、本作では5歳ぐらいである。失踪した敷島が帰ってくるものと信じている。
- 南方の老人(藤本譲)
- 南方の島の住人。戦時中、研究所の仕事に従事し、金田博士らからよくしてもらったという。失踪した敷島について調査しに大塚が島を訪れた際、ある事実を指摘する。
[編集] 登場ロボット
鉄人28号、ブラックオックスについては独立項目を、それ以外については鉄人28号の登場ロボットを参照。
- 鉄人28号
- 鉄人27号
- ブラックオックス
- バッカス
- ギルバート
- 超人間ケリー
- ロビー
- VL2号
- サターン
- ギャロン
- ファイア二世
- ファイア三世
[編集] サブタイトル
- 第一回 蘇る正太郎
- 南方から巨大な砲弾が東京タワー近くに飛来する。その中から「正太郎」と呼ばれる鉄人28号が現れる。
- 第二回 28号対27号
- 28号の暴走を止めるために、敷島は27号を戦わせるが全く歯が立たない。正太郎は必死で鉄人の操縦器を停止させる。
- 第三回 怪ロボット現る
- 建設現場で人造人間モンスターが発見される。それを奪還するためブラックオックスが警視庁を襲う。
- 第四回 もうひとつの鉄人計画
- モンスターの秘密を追う中で正太郎は鉄人計画を知り、戦争中の非人道的な兵器開発に従事した父・金田博士について悩む。
- 第五回 鉄人対ブラックオックス
- モンスターの秘密を知られまいと、不乱拳博士はブラックオックスを使って探索する。そしてついに二人は出会う。
- 第六回 奪われた操縦機
- スリルサスペンスと村雨健次の計画にはまり、正太郎は鉄人の操縦器を奪われ、銃弾を肩に受けてしまう。
- 第七回 悪の手先鉄人暴れる
- 奪われた鉄人は悪の手先になる。偶然にスリルサスペンスのアジトを知った正太郎は、怪我をおして単身乗り込んで行く。
- 第八回 鉄人28号奪回作戦
- アジトに乗り込んだ正太郎は村雨の裏切りで捕えられる。なんとか操縦器を取り返した正太郎は、街を破壊するバッカスを鉄人で破壊する。
- 第九回 宇宙ロケット殺人事件
- ドラグネット博士がギルバートで鉄人に挑戦に来る。しかし、牧村博士とともに不審な人物に殺害されてしまう。
- 第十回 謎の超人間ケリー
- 二つの殺人事件を調査するうちに、正太郎たちは超人間の存在を知る。しかし、超人間がどこにいるか、捜査は進まなかった。
- 第十一回 超人間ケリーの最後
- ケリーは自分の不調を修理するため敷島博士を連れ去る。ケリーのもとを逃れた敷島博士は、ロケットを宇宙に飛ばす決断をする。
- 第十二回 ブラック博士の憂鬱
- 正太郎は路上で不思議な病気にかかって倒れている男を救う。その謎を解くために赤死館におもむき、ブラック博士に会う。
- 第十三回 光る物体
- 謎の物体が山中に落ちる。戦時中、動物園では飼育できない動物を殺していた。飼育係と謎の物体が空襲の時、倉庫の中で遭遇する。
- 第十四回 怪盗ブラックマスク
- 瞬間転移装置を駆使するブラックマスクを逮捕するため、正太郎と大塚は罠をはる。現れた怪盗にしがみつき大塚は怪盗のアジトに乗り込む。
- 第十五回 不乱拳の弟子たち
- 戦時中、人工知能を研究していた綾子と敷島は結婚した。南方の研究所から帰って来ない敷島を死んだと思い、綾子は東京から京都へ命からがら戻った。
- 第十六回 京都燃ゆ
- 人工知能を持つロビーを我が子として綾子は育てていた。しかし、ロビーは母を守るために殺人を繰り返す。
- 第十七回 黒龍丸事件
- 戦犯ビッグファイアー博士が巣鴨プリズンから出所する。敷島は彼を敷島重工に迎える。その後、敷島は列車に轢かれて死ぬ。
- 第十八回 正太郎一人…
- 大塚は更迭され署長職を失う。正太郎は自分の庇護者が誰もいないことに気づく。そして、金田博士の「大量殺戮兵器製造」の責任を追及される。
- 第十九回 ニコポンスキーとの対決
- バギュームの秘密を奪うため、ニコポンスキーがブラックオックスとともに正太郎邸を襲う。全てを失った正太郎は村雨健次にかくまわれる。
- 第二十回 まだら岩の怪人
- バギュームを追って、正太郎と大塚はまだら岩に向かう。そこで見たものは、バギュームの採掘をしているPX団と大型ロボット・ギャロンだった。
- 第二十一回 PX団の陰謀
- 戦争中に犯した父の罪を意識して正太郎は荒れる。ロボット製造工場を襲う謎のロボットに鉄人を対抗させるが、無理な操縦がたたり負けてしまう。
- 第二十二回 暴走の果てに…
- 黒部でロボットの性能競争が行われた。謎のロボットが山中で全てのロボットを破壊する。それを追った鉄人は、逆に外装をはがされ内部をあらわにする。
- 第二十三回 裁かれる鉄人
- ショックで正太郎は言葉を失う。鉄人は道具か兵器かを決定する査問会が開かれる。不利な展開を挽回するため、大塚は単身で南方の島へ調査に向かう。
- 第二十四回 生きていた敷島
- 自殺したはずの敷島の生存が判明する。ビッグファイアー博士の陰謀を暴くため、正太郎は敷島重工へ向かう。しかし、そこで敷島は銃弾を受けて死ぬ。
- 第二十五回 黒部の危機
- 全ての謎が明らかにされた。その時、黒部ダムでは量産されたブラックオックスが反乱を起こす。正太郎は鉄人の自滅を覚悟して、最後の決戦へ向かう。
- 第二十六回 罪と罰
- 黒部ダムを破壊しようとする量産型オックスの一群を、脅威のパワーで鉄人は防ぐ。ベラネードは自滅し、金田博士の罪はビッグファイアーによる冤罪だと判明する。そして鉄人も最後を迎える。
[編集] 音楽集CD
ストーリーの場面に合わせて多くのBGMが作曲されている。特に印象的なものは、鉄人の戦闘場面で流れる「蘇る無敵の戦士」、戦後復興の状況説明場面で流れる「復興と進化」などがある。他のテレビ番組のBGMとしてもしばしば利用されている。
[編集] 「鉄人28号 音楽集」
- キングレコード KICA641(2004年05月26日発売)
- 作曲・編曲:千住明
- それいけ鉄人
- 葬りさるもの
- 悲しい終着点
- 復興と進化
- あなたに微笑みを
- ひなたぼっこ
- 鉄人28号(夕焼け・バージョン)
- シンフォニエッタ28番
- 進め正太郎(サイクリング・バージョン)
- あなたとミルクコーヒー
- Iron Blues
- 28th Street
- 悲劇の行進
- 回想の絆
- 闇にうごめくもの
- 慟哭と悲哀
- 希望の光明
- 蘇る無敵の戦士
- 鉄人28号(TV size)
- 進め正太郎(TV size)
[編集] 「鉄人28号 音楽集弐」
- キングレコード KICA657(2004年08月25日発売)
- 作曲・編曲:千住明
- 鉄人28号(TV OA+SE)
- ブラックオックス
- 増殖する危機
- 事件記者、村上
- 鉄の兵器
- 新元素バギューム
- 父の遺言
- 京都の恋
- あなたと踊れたら
- 今はねむりましょう
- 鉄人の正体
- 朝は再び
- 正太郎、一人…
- ブラックオックス(Tempo Up version)
- 正太郎の決断
- 正太郎と鉄人
[編集] PS2版ゲーム
金田正太郎の視点になり操縦器によって巨大な鉄人28号を操り、敵ロボットと戦うゲーム。敵ロボットを操るのはX団、十字結社、ビッグファイア博士等。ストーリーは世界征服を狙うX団が送り込むロボットを次々に破壊していくことで進んでいく。登場人物の声はアニメ出演者と同じであり、アニメで使われたセリフがそのまま使われるシーンもある。
登場するロボットは鉄人28号以外に、27号、ブラックオックス、バッカス、モンスター、ギルバート、ファイア2世、ロビーのロボット(小)、ロビーのロボット(大)、サターン、ファイア3世等であり、それぞれ独自の戦闘能力が設定されている。
戦闘が行われる場所は昭和30年代のビル街、港湾施設、木造住宅地、田畑である。その中を正太郎は自由に走り回ることができる。また、ビルや住宅、木々や電柱を持ち上げてロボットの武器として使うことができる。その結果、ロボットの戦闘が行われた場所は廃墟と化す。
操縦器は原作の雰囲気を残していて、右パンチ、左パンチ、歩行、飛行が自由自在にできる。ストーリーの進行につれて経験値をつみ、新しい技を習得したり、より大きなパワーを得ることができる。
鉄人には特殊な武器や光線はないが、パンチやダッシュ等が非常に効果的な技として設定されている。また、空を飛ぶことができるが、その際正太郎を手のひらの上に乗せることができる。鉄人が見えない位置に移動すると正太郎による操縦が非常に困難になるため、正太郎は常時鉄人の近くの位置を保持しなくてはならない。しかし、ロボットの戦闘に巻き込まれると正太郎が死ぬこともあり、非常に危険である。
ブラックオックスは、電波撹乱機能、熱戦放射の機能を持ち、非常に強いロボットになっている。
昭和30年代に子供であった世代の夢、「鉄人を操縦する正太郎になりたい」をゲームで実現した作品であり、発売当時良く作り込まれたゲームであるとの評判を得ていた。
[編集] タイムスリップグリコ
2004年5月11日、第4作アニメのテレビ放送に合わせてスポンサーの江崎グリコから「タイムスリップグリコ鉄人28号編」が発売された。4種類のアクションフィギュアと5種類のジオラマがおまけとしてついた食玩であった。
- アクションフィギュア 鉄人28号
- アクションフィギュア ブラックオックス
- アクションフィギュア モンスター
- アクションフィギュア 復活の鉄人
- 蘇る鉄人
- 飛べ鉄人!
- 巨人たちの闘い
- 桜田門の決闘
- 夜霧の摩天楼
[編集] 鉄人28号 白昼の残月
本作品のテレビ放送終了時から劇場映画版アニメの製作についての情報が流れていた。総集編になるという情報もあったが、最終的には諸設定を共有するが全く別の世界を描く作品となっている。 詳細は、『鉄人28号 白昼の残月』を参照のこと。
[編集] その他
- 本作の年代設定は東京タワーの建設状況から昭和32年または昭和33年と考えられる。しかし、鉄人によって東京が破壊されたため、その復興作業の進み方によっては多少前後する可能性がある。
- 正太郎の誕生日は東京大空襲の状況から、昭和20年3月10日から5月25日までの間と考えられる。
- 第4回の冒頭に、音楽を担当した千住明がアニメで出演し、コンサートの指揮を行っているシーンがある。
- 本作の一部のシーンには、『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』のシーンを思い起こさせる箇所がいくつかある。以下はその例。
- 敷島博士の「自殺」の状況は下山事件を元にしている。
- 京都編で敷島博士たちが乗車していたパトカーのナンバーにあった“古都町”は、七人のナナの舞台となった街である(古都町はどことなく京都を思わせる街だった)。
- 正太郎がロビーを追いかけている時などに背景に描かれていた森沼という表札は、七人のナナの登場人物だった森沼もとこに由来する。ちなみにその森沼を演じていたのは、正太郎役のくまいもとこである。また劇場版に登場する萱野月枝も森沼同様、七人のナナの中の登場人物の1人である。TV版7話に登場した林葉、木枯、森沼の3人組の名前も七人のナナの登場人物が由来。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 鉄人28号 WEB SITE(2004年アニメ版公式サイト)
- 鉄人28号(GENCO内サイト)
- 映画「鉄人28号 白昼の残月」(劇場版公式サイト)
- メディアスーツ(劇場アニメ版配給元webサイト)
テレビ東京系 水曜25:30枠 | ||
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