ちりめんじゃこ
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ちりめんじゃこ(縮緬雑魚)は、イワシ類(カタクチイワシ・マイワシ・ウルメイワシ・シロウオ・イカナゴなど)の稚魚を食塩水で煮た後、天日などで干した食品。ごく小さな魚を平らに広げて干した様子が、細かなしわをもつ絹織物のちりめん(縮緬)を広げたように見えることからこの名前がついた。
収量が多く、油分の少ないカタクチイワシの稚魚が用いられることが多い。ちりめんじゃこの体長は一般に10~40mmのものを指し、20mm前後のものが商品として一般的である。また、牛乳と共にカルシウムを多く含む食品の代名詞ともなっている。
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[編集] 呼び名
ちりめんじゃこは関西での呼び名で比較的良く乾燥させたものを指す。関東ではシラス干しと呼ばれ生乾きの状態で出荷されていたが、現在ではその区別はあいまいになってきている。
[編集] 漁獲
春から秋はカタクチイワシの稚魚、冬季はマイワシやウルメイワシの稚魚が漁獲される。マイワシは2~3月に日本の南側の海で産卵し、その稚魚は3~5月に太平洋岸や瀬戸内海で水揚げされる。主な産地は沖縄、愛媛、徳島、高知、兵庫、和歌山、愛知、静岡。
[編集] 加工
いったん漁獲された稚魚は傷みが早いので、水揚げ当日に製品まで加工される。この項では天日干しによる生産を解説する。
[編集] 漁獲
当日天日干しする関係から、漁期中でも雨の日は出漁しない。毎朝当日の天候や波の状況を確認した上で出漁の可否を判断する。漁船は単独または2隻一組になって目の細かい網を引く。漁獲後は直ちに漁港に帰還するが、出漁から帰港まで1~数時間である。
[編集] 選別
漁港で水揚げされた稚魚は直ちに加工場に運ばれる。細かい網での漁なのでイカ・タコ・アジ・サバ等の稚魚が混入しており、これらの異種魚を除く。この状態の生の稚魚を高知県ではドロメと呼び、酢味噌で味付けしたものは酒の肴として珍重される。
[編集] 煮る
漁船の帰港時には既に大釜に食塩水が煮立っている。選別された稚魚は釜で短時間煮られる。釜から取り出した未乾燥品を『釜揚げシラス』と呼び、冷凍して出荷する。(観光地ではみやげ物として地元の冷凍釜揚げシラスを売っている。)
[編集] 天日にて乾かす
日当たり・風通しの良いところに細かい網を水平に開き、その上に煮あがったちりめんじゃこを拡げる。これは手作業で行われる。干す時間は当日の天気や、風の具合によって判断する。
1980年代までは、日持ちがする塩分の高い(塩辛い)物が好まれたが、最近は健康への関心の高まりから減塩された製品が多くなっている。