はり師
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はり師(はりし、英Acupuncturist)とは、はり師国家試験に合格した後、「はり師名簿」に登録された者。鍼(はり)を行う。
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に関する法律が施行されるまでは、鍼師とは、治療に使う鍼を制作する人のことで、鍼を使って治療をする人は、鍼医と呼ばれていた。
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[編集] 概説
- 経絡経穴・気血津液とは別に筋肉や神経の解剖・運動学的特性、現代医学的な視点にたって刺鍼を行う施術者もいる。
[編集] 法規、資格制度
- あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律に基づく資格。
- 「はり師名簿」とは、厚生労働省に備えられている名簿で、医師でいうところの「医籍」に相当する。
- 現在は、厚生労働大臣の指定をうけた財団法人東洋療法研修試験財団がその事務を行っている。
- その施術の特性から、きゅう師と組み合わせて鍼灸師と呼称したり、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師と組み合わせて鍼灸マッサージ師もしくは三療師などと呼び、呼ばれることもある。それぞれに別の資格であり、養成施設(専門学校や盲学校等)によってはこの3つを合わせて教える課程もある。
- はり師の養成を行う教員は、はり師の免許を取得後、教員養成科卒で教員資格取得者でなければならないとされている。
- はり師(鍼灸師)がコ・メディカルであるかどうか、はっきりとした定義はない。
- 単に医師以外の医療従事者をコ・メディカルと呼称するのであればそのとおりであるが、コ・メディカル本来の意味である医師と協同で医療行為に従事する者とすれば、鍼灸師はコ・メディカルではない。
- 鍼灸師の一部には、病院または診療所などの医師の下で働く者もいるが、鍼灸師全体からすれば少数である。
- 同様にパラ・メディカル(医師の補助者)でもない。鍼灸師は、健康保険による施術を行う際に医師の同意を必要とするが、それ以外の施術に関しては医師の同意を必要としない。
[編集] 鍼灸師養成所
鍼灸養成施設を参照。
江戸時代から、鍼は視覚障害者の代表的な職業とされていたため、各地の盲学校には、理療科または鍼灸手技療法科という、はり師・きゅう師の職業課程がある。また、各地の視覚障害センターなど、中途失明者のための厚生施設にも鍼、マッサージ課程が設けられているところがある。
[編集] 関連団体
- 財団法人東洋療法研修試験財団
- 社団法人東洋療法学校協会
- 日本理療科教員連盟
- 社団法人日本鍼灸師会
- 社団法人全日本鍼灸学会
- 社団法人全日本鍼灸マッサージ師会
[編集] 関連項目
性質
備考
異なるもの