まるか食品
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まるか食品株式会社(まるかしょくひんかぶしきがいしゃ)は日本の食品メーカー。「ペヤングソースやきそば」(この項で後述)の製造・販売元である。本社所在地は群馬県伊勢崎市戸谷塚町49番地1。
「まるか食品」という社名は、創業者である丸橋嘉蔵の姓と名を1字ずつ取って名付けられた(丸嘉→まるか)。ちなみに同名企業として海産珍味およびスナック類の製造販売を行うまるか食品(本社:広島県尾道市)があるが、本項のまるか食品とは全くの無関係である。
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[編集] ペヤングソースやきそば
「ペヤングソースやきそば」は1975年に日本最初のカップソース焼きそばとして発売開始。「日清焼そばUFO」(日清食品)、「マルちゃんやきそば弁当」(東洋水産)とともにカップ焼きそばのロングセラー商品となっている。「まるか食品」の企業名はあまり世間では認知されていないが、この「ペヤング」ブランドは販売地域である東日本(北海道を除く。東北・関東・中部と北陸の一部)では非常に高い知名度を誇る。最近では北海道や関西以西の地域でも店によっては実験的に販売が行われているようである。
長年親しまれているキャッチコピー「顔は四角でも味はまろやか」の通り、素朴な白くて四角いプラ容器、別添えの液体ソースが生み出すまろやかな味わいは今も昔も変わらず、多くのファンを獲得している。
[編集] 名前の由来
「ペヤング」はアルファベットで綴ると"Pe-Young"であるが、これは当初「ペア」+「ヤング」("Pair-Young")、つまり若い2人(カップル)に楽しく食べてもらいたいという意味合いを込めたネーミングであったが、問屋やスーパーマーケットなど取引先の担当者が発音しにくいため、略して「ペヤング」と発音し、その後その発音が正式なブランドネームとなったという。
[編集] CM
前述のキャッチコピーはテレビCMでも使用され、「四角い顔」の人気者ということでイメージキャラクターには落語家の桂小益(現・9代目桂文楽)を起用。「四角くって食べやすい。ペヤングソース焼そば。気が利いてるよな」が最初のCM。次いで2代目CMは小益扮する焼そば屋台の店主とランニング中の柔道部員たちのやり取り、「まろやかー。」「もう一丁いくー?」は当時の子供たちも皆真似する程よく親しまれたCMであった(「8時だョ!全員集合」の後のスポットニュース枠でよく流されていたことも影響している)。その後には同じく落語家の立川志の輔が起用され、2006年現在は志の輔と山田隆夫の二人羽織による共演というスタイルになっている。
[編集] 主な商品
- ペヤングソースやきそば
- ミニ
- ノーマル
- 大盛
- 超大盛
- 広東風(大盛)
- 四川風(大盛)
- からしマヨネーズ(大盛)
- ペヤング亭
- しょうゆらあめん
- しおラーメン
- ペヤングヌードル
- ノーマル
- とんこつ
- カレー
- ペヤング超大盛らぁめん
- 醤油
- 味噌
- ペヤング コクうま! ワンタンめん
- ペヤング わかめらあめん
- ペヤングしおやきそば
上記のラインナップのほか、1989年頃に「ペヤングソースやきそばパーティーサイズ」というものが存在した(現在の超大盛サイズより数g多い。外部リンク参照)。また、1986年頃に「ペヤングラーメンライス」(カップラーメン+フリーズドライのお茶漬け)というものも存在したが、これは一時的に西日本地区でも販売された(試験販売と推察される)。
[編集] 備考
- まるか食品本社の公式ホームページは未だ開設されていない。ただしペヤングのホームページが存在する(外部リンク参照)。
- 徹底した無借金経営である。
- 関東在住の人の中には全国で販売されているものと思い込んでおり、旅行や出張などで西日本で出向いた際にコンビニエンスストアで販売されていないことにショックを受ける者も少なからずいる。逆に西日本在住の人が関東に出向いた際に「あの白い箱は何だ」となることもある。
- 沖縄県では、2003年ごろまで那覇市にある「パレットくもじ」のデパートリウボウ地下食品売り場で取り扱っていたことが確認されているが、2006年現在は取り扱っていない。同店従業員によると「ぺヤング」に関する問い合わせは多いものの、「再販売の予定は今のところない」というものである。
- 北海道ではペヤングが販売されておらず、東洋水産の「やきそば弁当」シリーズが北海道限定で販売されており、シェアの大半を占める。
- 西日本のほとんどの地域ではペヤングが販売されていないが、代わりに徳島製粉の「金ちゃん」ブランドのインスタント麺がシェアを占めている。ちなみに静岡県が通常のペヤングの西端・金ちゃんの東端らしく、同県ではペヤング・金ちゃんの両方が店に並んでいることもある。また名古屋周辺限定の寿がきやが並んでいる店もある。また、2月に富士宮やきそば(東洋水産)が登場したことでUFOが消滅したスーパー・コンビニもあり事実上ぺヤングとの一騎打ちに入った模様である。
- お隣の愛知県では、ペヤングは一部の小売店で細々と売られる程度であった。しかし近年のセブン-イレブン進出のお陰で、容易に購入が出来る様になった。
- 超巨大ペヤング
- 2006年5月16日にTBSテレビで放映されたバラエティ番組『リンカーン』内の企画で、通常サイズのペヤングソースやきそば1200食分を使用した「超巨大ペヤング」の作成に出演者が挑戦。湯切りの工程で悪戦苦闘するも、試行錯誤を経て見事成功した。番組放送後、その反響から翌月売り上げが2割増加し、以来まるか食品本社の社員食堂では同企画のVTRが繰り返し流されているという。
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