アカマンボウ
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?アカマンボウ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Lampris guttatus Retzius, 1799 |
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英名 | ||||||||||||||||||||||||
Opah |
アカマンボウLampris guttatus (英名:Opah)とは、アカマンボウ目アカマンボウ科Lampridae に属する魚。別名、マンダイ。体型はマンボウMola mola に似るが、マンボウの仲間ではない。
目次 |
[編集] 特徴
全長2 m、体重270 kg ほどにもなる大型魚である。体は円盤形で、左右から押しつぶされたように平たい。口は前に少し突き出ていて、歯がない。体はタチウオのように銀色で、白いまだらもようがあり、小さくて剥げやすいうろこにおおわれる。ひれと口元、目の周りは鮮やかな赤色で、胸びれ、背びれの前端部、腹びれが鎌状に長く発達する。側線は胸びれの上で背中側に大きく曲がっている。
外見や生態は和名のとおりマンボウにも似ているが、分類上はまったく別の魚である。マンボウと違って尾びれをもち、胸びれが垂直ではなく水平に長く発達している。なお、ラテン語での目名、科名、属名は、「輝かしい」「明確な」という意味のギリシャ語 Lamprid に由来し、名のとおり鮮やかな外見の魚といえる。
世界中の熱帯・温帯の海に広く分布し、外洋域の水深500 m までの表層・中層に生息する。ただし人目に触れない環境に生息しているため、生態についてはほとんどが不明である。
マグロなどと同様に、胸びれと尾びれを使って泳ぎながら生活していると考えられている。食性は肉食性で、クラゲ、イカ、オキアミ、小魚などを捕食する。いっぽう、敵はアオザメやホオジロザメといった外洋性の大型のサメである。
稚魚は細長く、リュウグウノツカイの稚魚に似ているが、背びれと腹びれが長く伸びないので区別される。やがて体が円盤状になり、成魚の姿へと変わってゆく。
食用にされ、ハワイなどでは珍重されている。アカマンボウを専門に漁獲することはないが、延縄などでマグロに混じって漁獲される。肉は繊維質の赤身で、刺身や燻製などで食べられる。
[編集] 別名
マンダイ、マンボウ、ヒャクマンダイ
[編集] 近縁種
南半球には学名 Lampris immaculatus、英名 Southern opah という種類が分布している。全長1 m ほどで、アカマンボウより小型である。
アカマンボウ目には多くの魚が分類されるが、その中のアカマンボウ科には1属2種しかいない。