アヂスキタカヒコネ
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アヂスキタカヒコネ(アヂシキタカヒコネとも)は、日本神話に登場する神。 古事記では阿遅鉏高日子根神、阿遅志貴高日子根神、阿治志貴高日子根神、出雲国風土記では阿遅須枳高日子と表記する。また、阿遅鋤高日子根神、味耜高彦根命とも表記される。別名 迦毛大御神(かものおおみかみ)。
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[編集] 神話での記述
大国主と宗像三女神のタキリビメの間の子。同母の妹にタカヒメ(シタテルヒメ)がいる。
古事記では、葦原中国平定において登場する。シタテルヒメの夫で、高天原に復命しなかったために死んでしまったアメノワカヒコの葬儀を訪れた。しかし、アヂスキタカヒコネはアメノワカヒコとそっくりであったため、アメノワカヒコの父のアマツクニタマが、アメノワカヒコが生きていたものと勘違いして抱きついてきた。アヂスキタカヒコネは穢わしい死人と一緒にするなと怒り、剣を抜いて喪屋を切り倒し、蹴り飛ばしてしまった。シタテルヒメはアヂスキタカヒコネの名を明かす歌を詠んだ。
出雲国風土記によれば、幼い時、その泣き叫ぶ声が非常に大きかったので、静かになるまで船に乗せて八十島(日本)を巡ったり、高屋を作って梯子をかけそれを上り下りさせたりした。天御梶日女(あめのみかじひめ)との間に雨の神である多伎都比古(たきつひこ)をもうけたとしている。
[編集] 解説
神名の「スキ(シキ)」は鋤のことで、鋤を神格化した農耕神である。『古事記伝』では「アヂ」は「可美(うまし)」と同義語であり、「シキ」はを磯城で石畳のことであるとしている。他に、「シキ」は大和の磯城(しき)のことであるとする説もある。
アメノワカヒコとそっくりであったとの記述から、元々アメノワカヒコと同一の神で、穀物が秋に枯れて春に再生する、または太陽が冬に力が弱まり春に復活する様子を表したものであるとする説もある。
古事記における天地を行き来する姿や激情ぶり、出雲国風土記における泣き叫ぶ声の大きさや梯子を上り下りする姿は、雷を表したものであり、アジスキタカヒコネは鋤と雷の霊力を合わせた神である。
別名は賀茂社の神の意味である。すなわちこの神は大和国葛城の賀茂社の鴨氏が祭っていた大和の神であるが、鴨氏は出雲から大和に移住したとする説もある。また、本貫は安来であり、ヤスキとアヂスキが同語源という説もある[要出典]。古事記で最初から「大御神」と呼ばれているのは、天照大御神と迦毛大御神だけである。
[編集] 信仰
農業の神、雷の神、不動産業の神として信仰されており、高鴨神社(葛城鴨神社の一社。奈良県御所市)、都々古別神社(福島県東白川郡棚倉町)などに祀られている。
[編集] 関連項目
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