アドリアン=マリ・ルジャンドル
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アドリアン=マリ・ルジャンドル(Adrien-Marie Legendre, 1752年9月18日 - 1833年1月10日)はフランスの数学者。統計学、数論、代数学、解析学で様々な功績を残した。
ルジャンドルの研究は多くの数学者に受け継がれ、様々な理論が生み出された。例えば、アーベルの楕円関数論の研究や、ガウスによる統計学や数論の研究などは、ルジャンドルの仕事が元となっている。
1825年にフェルマーの最終定理の n = 5 の場合の証明を与えた。因みに、この証明は1828年のディリクレの証明と殆ど同じだったが、独立に証明された。
数論では、オイラーによって予想された平方剰余の相互法則もガウスと独立に証明し、素数の分布に関する研究や解析学の数論への応用などがある。1796年に素数定理を予想し、1798年に出版した本で発表している。この定理は、1898年にジャック・アダマールやド・ラ・ヴァレ・プーサンによって証明される。
ルジャンドルは、楕円積分の分類など、楕円関数論に関連する研究も多く行っているが、ヤコビやアーベル、ガウスの到達した逆関数の重要性にまでは気付いていない。
解析力学では、ラグランジアンからハミルトニアンを導く時に用いるルジャンドル変換に、その足跡を残している。
[編集] 関連項目
- ガウス=ルジャンドルのアルゴリズム
- ルジャンドル定数
- ルジャンドル多項式
- ルジャンドル記号
- ルジャンドル関数