アンリ・シャリエール
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アンリ・シャリエール(Henri Charriere、1906年 - 1973年)は、フランスの小説家、映画俳優。
南フランスのアルデーシュ県出身。11歳の頃に母親を失い、ぐれ始めた。後にパリでモンマルトルのひもとなるなど、環境に恵まれなかった。
1931年に殺人事件の容疑者として、フランス領ギアナの徒刑場で無期懲役受刑囚として過ごす。「パピヨン(小説・映画)」に出てくる刑務官のセリフに、 "ギアナの処刑場は人間を壊すための刑務所だ" とあるように、刑務所でのアンリ・シャリエールの囚人生活は凄惨を極めるものだった。脱走に成功して1944年にベネズエラの市民権を手に入れ、彼の不幸な生活は終わりを告げる。
この囚人生活と脱獄を描いた「小説・パピヨン」は、1969年に発表されると、17ヶ国語に翻訳され、累計で1,000万部のベストセラーとなった。
また、1971年には、本人が書いた小説を原作とした映画、「太陽の200万ドル」が公開され、アンリ・シャリエール自身が俳優としてキャストに名前を連ねている。彼は同時に原作と脚本も担当し、映画人として、また俳優として名を広めた。
そして1973年に、彼の小説「パピヨン」を原作として、映画が公開され大ヒット、この映画に原作として参加した彼の名声はさらに高まった。
1973年、映画の撮影中にスティーブ・マックイーンに会うも、まもなく死亡。今後の活躍が期待されていた矢先の死に、関係者は無念を隠せなかったという。
[編集] 出演
- 『太陽の200万ドル (Popsy Pop)』(映画): マルコー役
[編集] 原作
[編集] エピソード
- 映画「パピヨン」で、ドガ(ダスティン・ホフマン)を見送りに来た女性は、アンリ・シャリエールの実の妻である。