フランス領ギアナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

　　　　　　

フランス領ギアナ

Guyane française

（詳細） （拡大）
公用語	フランス語
地域圏	Guyane française
県番号	973
県庁所在地	カイエンヌ
郡庁所在地	サン＝ロラン＝デュ＝マロニ
知事	アンジュ・マンシニ（Ange Mancini）
面積  - 総計  - 水面積率	83,534 km² 0.26%
郡	2
小郡	16
市町村	22
人口  - 総計  - 人口密度	185,000人 (2003年) 2.3/km²
通貨	ユーロ
国際電話番号	594
ccTLD	.gf

南アメリカ > フランス > フランス領ギアナ

フランス領ギアナ（フランスりょうギアナ、仏:Guyane française）は南アメリカにあるフランスの海外県。県都はカイエンヌ。

目次 1 歴史 2 政治 3 地理 4 気候 5 経済 6 交通 7 国民 8 外部リンク

[編集] 歴史

もともとこの地域には古くから、カリブ族、アラワク族、エメリロン族、ガリビ族、パリクール族、ワヤンピ族（またはオヤンピ族）、ワヤナ族などのアメリカ州の先住民族が居住していた。

1604年にアンリ4世の命を受けたラ・ラヴァルディエールがギアナに港を建設しアマゾンの調査を行った。その後、ギアナに少しずつフランスから入植者が入るようになり、1638年にカイエンヌの町を設立し、1664年から本格的な定住が始まった。1667年のブレダ条約によりギアナをオランダ、イギリスと分割。その後も入植は続いたが風土病で多くの死者を出した。18世紀末に革命直後のフランス立法府はギアナでの流刑地の建設に着手した。19世紀から20世紀半ばまでに政治犯を中心に囚人がギアナに送られ「呪われた土地」あるいは「緑の地獄」などと呼ばれていた。特に沖合いにある流刑島のデビルズ島は、その名のとおり、「悪魔の島」として悪名高い。19世紀に一時ポルトガルに占領されるが、後に返還されフランスがギアナの領有を保っている。1858年から1900年までゴールドラッシュが起こり、2万人以上が黄金を求めてやって来たためギアナの人口は急増した。1946年3月19日に、フランスでの行政上の区分は植民地から海外県に変更された。

[編集] 政治

フランスの海外県で、知事はアンジュ・マンシニ（Ange Mancini）。

[編集] 地理

大西洋に面し、ブラジルとスリナムに隣接する。 南緯4度より北は標高100m以下の低地が、それよりも南は丘陵地が広がる。最南部はギアナ高地となっている。中央部を南北に分水嶺が走り、行政区も2つに分かれている。最高峰は、ベルヴューデリーニニ山（851m）。西のスリナムとの国境にはマロニ川、東のブラジルとの国境にはオヤポク川が流れる。

[編集] 気候

フランス領ギアナの気候は、ケッペンの気候区分では、Am熱帯モンスーン気候である。降水量は北部ほど多く、4000mmに達する。

主要都市

• カイエンヌ
• クールー
• サン・ローラン

[編集] 経済

農業はあまり盛んではないが、主にバナナ、コーヒー、サトウキビ、米などを栽培している。ラム酒、エビ、木材などは有望である。

赤道に近く、静止軌道の打上げに適した場所であることから、1966年クールーに建設されたフランス国立宇宙センターの射場・ギアナ宇宙センター（クールー宇宙センター）がある。

[編集] 交通

開発が遅れているため交通基盤はあまり進んでいない。ロシャンボー空港がある。

[編集] 国民

人口はクレオール人とアフリカ系黒人が66%、ヨーロッパ（特にフランス）からの入植者の子孫は12%で、先住民のインディオやインド人が12%、あと、南アメリカの最多民族のブッシュ・ニグロ（逃亡奴隷の黒人の子孫）の一族がおり、中国人やフランス領インドシナ時代のベトナムやラオスなどからの移住者も少数だがいる。 宗教はカトリックが54%を占める。公用語はフランス語でフランス語のクレオール語なども話す。

[編集] 外部リンク

• ギアナ海外県公式サイト（フランス語）