ウェブデザイナー
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ウェブデザイナー(web designer)とは、インターネット上のウェブサイトのデザインを行うデザイナーのことである。近年ではその作業範囲が広がっており、十把一絡げに「ウェブデザイナー」と扱うことを疑問視する声もある。
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[編集] 概要
ウェブインタフェースデザインなどを行う(場合によっては派生するグラフィックデザインの製作も行う)。またページ制作作業全体の規模によっては前後作業として、企画、ライティグ、ドローイング、設計、コンテンツマッピング、HTML、JavaScriptコーディング、CSSコーディング、Flashオーサリングなども行う場合がある。
ウェブページは、Webブラウザやプラットホームなどクライアントユーザの閲覧環境に大きく依存するため、意図した表現を多くの環境で安定して再現させるためには独特の知識と経験が必要になる。 また、不特定多数のユーザが閲覧することから、ユーザーエクスペリエンス(ユーザー満足度)やアクセシビリティ、ユーザビリティなどへの配慮も求められる。
近年(2000年代以降)、ウェブデザインは複雑化しており、中規模以上の(場合によっては小規模のケースも)プロジェクトではさまざまな制約から、かならずしもウェブデザイナーが上記の作業すべてを抱え込めるわけではなくなってきた。そのためSEOやSEMの専門家、マークアップエディタ(HTMLコーダー)やWebプロデューサ、Webアーキテクト、フロントエンドエンジニア、システムエンジニア、プログラマーなどプロジェクトにかかわる専門家も増えており、これらの人との協調性も要求される。
ウェブデザインの世界は歴史が比較的浅いため、紙メディアの常識が通じないのにもかかわらず、紙メディアの常識が当てはめられたり、言葉の響きや印象から言葉だけが一人歩きし、本来の意味を伴わない使われ方をするケースがある。
[編集] 求められる知識
[編集] 必須の知識
今日のウェブデザイナーには、次の知識が必須だと考えられる。
[編集] 望ましい知識
今日のウェブデザイナーが操作を習得している、望ましいとされるソフトウェアの例を次に示す。但し、特定のソフトウェアは常に変化し、いつ廃れるかわからないため、必ずしも特定企業の製品を習得することが望ましいとは限らない。最低限、上記の必須の知識に上げられているW3Cの勧告に沿った普遍性が高いマークアップ言語や仕様に対応したソフトウェアを使いこなすことが重要である。
- Webページ作成
- Macromedia Dreamweaver, Aptana
- Flashムービー作成
- Adobe Flash、ParaFla!
- イラストなどの加工
- Adobe Photoshop、GIMP、Macromedia Fireworks。ほかに、Adobe Illustrator、KIllustrator(Kontour)、Macromedia Freehandなどのドロー系ツールも必要となる場合もある
- データ転送(FTP, SFTP, SCP, WebDAVクライアント)
- FFFTP、WinSCPなど。Macromedia DreamweaverやAptanaに内蔵されているため、必要性が下がるケースもある。