ウスバカゲロウ
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分類 | ||||||||||||||
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ウスバカゲロウ(薄翅蜉蝣)は脈翅目ウスバカゲロウ科の昆虫の総称、またはその一種ウスバカゲロウ(Hagenomyia micans MacLachlan)を指す。「カゲロウ」という名は付いているがカゲロウ目とは縁遠い昆虫である。ただし、一般的には種の区別はあまり気にしていない。アリジゴクの成虫の名としてのみ有名であるが、全ての種の幼虫がアリジゴクをしているわけではない。
外見はトンボによく似ていて、細長い体、丸い頭と細長い羽根を持っている。ただし、止まるときは羽根を背中に伏せて畳む事、頭は小さくて複眼がさほど巨大ではない事、触角が短いながらも太い事などで区別できる。また、「カゲロウ」というだけあってその飛び方はひらひらしていて、トンボのように上手ではない。触角が短いのでツノトンボと区別できる。
このグループの一部の幼虫はアリジゴク(蟻地獄)と呼ばれ、軒下等の風雨を避けられるさらさらした砂地にすり鉢のようなくぼみを作り、その底に住んで迷い落ちてきたアリやダンゴムシ等の地上を歩く小動物に大あごを使って砂を浴びせかけ、すり鉢の中心部に滑り落として捕らえその体液を吸うことで有名である。体液を吸った抜け殻は、再び大あごを使ってすり鉢の外に放り投げる。アリジゴクは、後ろにしか進めない。また、アリジゴクは肛門を閉ざして糞をせず、成虫は水だけ摂取して生活する。
[編集] 種としてのウスバカゲロウ
前翅の長さは4mm前後で、頭部は光沢のある黒色、胸部の背側は黒で腹側は黄色、隆起した後頭中央接合部は陥没して黄色である。触角は黒色である。翅は透明で薄くやや幅広く、縁紋は黄白色。翅脈は黄褐色ないし褐色である。
[編集] その他
ウスバカゲロウは薄羽蜉蝣であるが、北杜夫は「どくとるマンボウ昆虫記」の中でこれに薄馬鹿下郎を当てて見せた。
[編集] 関連項目
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