ダンゴムシ
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ダンゴムシとは、ワラジムシ目の動物のうち、陸生で刺激を受けると丸くなる習性を持つものを指す。もっとも普通で、一般には単にダンゴムシと言っているのはオカダンゴムシである。
オカダンゴムシ (Armadillidium vurgale (Latreille)) は、単にダンゴムシとも言い、人家周辺でよく見かける動物である。頭部には1対の触角が見られ、胸部には7対の歩脚があり、腹部は6節からなるが、上から見ればこれらの区別は難しく、灰色のやや長めの小判型の体に見える。背面には丸く盛り上がり、腹面は平らで、刺激を受けると、腹面を内側に丸まり、ほぼ完全な球形になる。これがダンゴムシの名の由来である。この姿は敵に対する防御の姿勢と考えられ、アルマジロやイレコダニなどとの平行進化の例である。
オカダンゴムシは世界共通で、人家周辺や庭先、畑などで見ることができる。子供のおもちゃとして丸虫、ボール虫などとも呼ばれる。
しかし、同様の習性を持つものは他にも数多い。日本では海岸線、特に砂浜ではやや大型のハマダンゴムシがあり、森林土壌ではやや小型のコシビロダンゴムシがある。オカダンゴムシが多分帰化動物であるのに対して、これらは土着種である。実際のところ、コシビロダンゴムシなどはほとんど研究が進んでおらず、どれだけ種類があるのかよくわからない。若干先に分類研究が進んでいるワラジムシにおいて、どんどん新種が出ている現状から推しても、かなりの種数が存在する可能性がある。
[編集] 分類
- オカダンゴムシ科 Armadillidiidae
- オカダンゴムシ属 Armadillidium:オカダンゴムシ・ハナダカダンゴムシ
- ハマダンゴムシ科 Tylidae
- ハマダンゴムシ属 Tylos:ハマダンゴムシ
- コシビロダンゴムシ科 Armadillidae
- コシビロダンゴムシ属 Sphaerillo
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 青木淳一編 『日本産土壌動物検索図説』 東海大学出版会、1991年、ISBN 4-486-01156-2。