ウトロ
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ウトロは、北海道網走支庁斜里郡斜里町にある地名である。漢字表記は宇登呂。
斜里市街から車で30分程度。ウトロ温泉や知床観光船乗り場があり、温泉街が広がる。また、カムイワッカの滝や知床五湖へ行くための国道334号の入り口にある。知床峠を挟んだ羅臼町と共に知床観光の拠点となる場所で、道の駅の開設も予定されている。知床が世界遺産に登録されたことによる観光収益が期待されているが、同時に観光客の増加による環境破壊も懸念されている。
厳冬期には流氷が押し寄せ、運がよければオジロワシ等の観察もできる。
エゾシカが温泉街を歩く姿をよく見ることが出来るが、近年はシカの集落進出が著しく、農産物や家庭の観葉植物が食い荒らされる被害が出ているほか、糞や尿の垂れ流しによる害、シカの道路飛び出しによる交通事故も懸念材料である。銃器による駆除は、集落に接近しすぎている上、知床半島から流れ込む無数のシカには無力として断念、抜本的対策として、集落全てをフェンスで囲むことを2006年に決定した。フェンスは高さ3m、距離は3628mで、うち3092mを斜里町が、536mを網走支庁が設置する。対策費用は3600万円で、9月に建設を開始して12月に完成する見込み。